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若山氏は小保方晴子にハメられるのか?(金融日記)

若山氏は小保方晴子にハメられるのか?

今回は藤沢数希さんのブログ『金融日記』からご寄稿いただきました。
※この記事は2014年04月15日に書かれたものです。

若山氏は小保方晴子にハメられるのか?(金融日記)

4月9日の記者会見では、小保方晴子は、ひたすらと科学に明るくない国民、つまり95%以上の国民に向かって話し続けた。逆に、世界中でSTAP細胞を再現しようとして、失敗してしまった、幹細胞研究の専門家たちには、何ひとつ新しい情報を話さなかった。つまり、新しいデータは何一つ示されず、全ては彼女の耳触りのいい言葉だけが垂れ流されたのである。これでは科学者ではなく、まるで政治家だ。

ところが,国民の多くが、彼女の言葉に聞き入り、そして卓越した表現力に見入った。インターネット調査などによると、なんと半数以上の視聴者が、彼女の「STAP細胞はありまぁす!」という言葉を、そのまま信じるとの調査結果になった。

「小保方晴子さん 「STAP細胞はあります」 会見で断言」 2014年04月9日 『YouTube』




(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
http://www.youtube.com/watch?v=bLcROcJ9Z-E

僕はこうした大衆の、感情に頼り、まったくファクトを見ない態度にいささかうんざりしたのだが、それでも、これでSTAP細胞捏造問題*1はひとまず収束してくれるだろう、と思った。理研の調査委員会が捏造と判断した事柄について、彼女が何ひとつ具体的なデータを示して反論することができなかったからだ。

*1:「謎はすべて解けた!! それでも、STAP細胞は捏造です」 2014年04月10日 『金融日記』
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/52007102.html

実験データの捏造というのは科学者としては致命的な不正行為であり、今後は理研が懲戒解雇という判断を下すと思われる。そうした将来の労働裁判に先立ち、少しでも世論を自分の味方に付けておきたい。だからこそ、このような会見を、よく弁護士と練って構想したのだろう。結果的には、たった1回の記者会見で、国民の多くの支持を得たのだがから、本当に大したものである。

しかし、彼女の捏造の悪質性、そして、彼女が研究者を続けられるかどうか、というのは結局は科学社会が判断することであり、専門家同士のピアレビューで成り立つ科学社会においては、こうした大衆の支持はそれほど大きな意味を持たないだろう。

労働裁判*2では、本人は建前としては、いまの組織に残り同じ仕事をやりたい、と主張することになるが、結局は金の問題になるだけである。つまり、STAP細胞捏造問題は、単なる一研究者の雇用問題となり、些末なこととなった。こうして僕は、この2ヶ月以上も吹き荒れ続けたSTAP細胞騒動も、とうとう収束し、いずれは忘れ去れて行くのだろうと思った。そして、安堵した。

*2:「社長は労働法をこう使え! 向井蘭」 2012年3月17日 『金融日記』
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/51894240.html

あの主要局全てで生中継され、異様なほどの国民の関心を集めた記者会見は、多くの科学者やジャーナリストたちの当然の批判を呼び起こした。そして、本日、それらに対する反論を、弁護士が文章にして発表したのだ。

一読した後に、あのような感情に訴える会見は、小保方氏の声色、表情、仕草などが伴ってはじめて、多くの民集の心を掴むのであり、それが弁護士の理路整然とした文章に落とされてしまっては、まるで説得力を持たない、と思った。

主な反論は次のようなものだった。まずは、200回以上もSTAP細胞作製に成功した*3と繰り返したが、これは僕が思った通り、単に細胞のある種の発光を確認しただけであったし、実験ノートがないことから、200回という数字自体に全く根拠がない。次に、第三者がSTAP細胞作製に成功したという発言に対して、名前は公表できないが、理研も認識している、と反論していた。しかし、STAP細胞作製に成功することの定義が、単に細胞の発光を確認するだけなら、すでにこれを確認したのが誰だろうと、科学的にはあまり意味のない話だ。

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