新型インフルエンザとメキシコ料理“ホント”の関係

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ゴールデンウィークを目前に、世界的な感染拡大で日本列島を震撼させた『豚インフルエンザ』。現在ではWHO(世界保健機関)によって『インフルエンザA型(H1N1)』と定められ、国内の報道機関などは『新型インフルエンザ』などとして報じています。政府はこの問題を受け、外国から帰国する感染者らを水際で阻止するため、成田空港に検疫体制を敷き、これを強化しています。連日、“感染疑い”の乗客が発見されてはいますが、その多くは『季節性インフルエンザ』などと判明しています。つまり、日本国内での感染確定例はまだありません。
さて、そんな新型インフルエンザ関連のニュースで気になるものがありました。

新型インフルエンザによる風評被害のため、国内の人気メキシコ料理屋から客足が激減しているというのです。朝日新聞らの報道によると、横浜市の人気店「ロス・アミーゴス」では、新型インフルエンザ問題で客足が途絶えてしまい、アルバイトも休ませなければならない状態とのこと。さらになんと、店主の女性は店の前でメキシコ料理を怖がる女性と遭遇し、落ち込んでしまったというのです。
『ガジェット通信』編集部には料理を愛する者も多く、そんな事実無根な風評被害に悩まされている料理店があるというのではだまってはおられません。そんなわけで報道の真偽を確かめるため、取材班は開国・開港からの150周年を祝う大博覧会『Y150』が開催されている横浜に向かいました。

最寄り駅の1つであるJR関内駅に取材班が到着したのが18時。お店はそこから徒歩5分程です。ビル1階にお店の看板が出ておりますが、週末だというのに誰かが出入りするような様子はありません。そんな静かにたたずむビルの地下1階へと降りていくと、目的のメキシコ料理屋『ロス・アミーゴス』がありました。こっそり店内の様子をうかがうと、1組のお客さんが店の隅にあるテーブルで食事をしています。どうやら営業はしているようなので、取材班は席につきました。陽気なメキシコのイメージとはうらはらに、確かに店内はひっそりと静まり返っています。それも当然、客は取材班を含めて2組なのですから。とりあえずメキシコの地ビールを注文し、それを飲みながら料理を待つことにしました。さて、料理が出揃うまで15分ほど待っていると……。

なんともう店内は超満員です。お店に到着してから20分もたたずに、店内に入れないために帰ってしまうお客さんが出てしまうほどの盛況ぶりで、店主の夫妻、厨房の女性だけでは既に手が足らないような状態です。早めに着いた取材班のテーブルにはたくさんの料理が並んでいるため、周囲の家族連れのお客さんからは冷たい視線を感じるような…。さて、肝心のメキシコ料理の味ですが、これがどれをとっても美味しい。独特の風味を感じさせながらも仕上がりのバランスがよく、辛さも効いているためにビールがすすみます。追加で料理を注文しようかと思ったのですが、あまりの混雑ぶりにファーストオーダーで退散することにしました。

会計時に店主の男性から少しお話しをうかがったのですが、「確かにうちの(店主の女性)が店の前でメキシコ料理を怖がる女性を見たんですよ。それでショックを受けてしまったようでね…」とのこと。さらに「テレビなどにも出られていましたよね?」と質問を続けると、「そうそう、風評被害にあってね…」と報道された件については、あまり多くを語っていただけませんでした。
しかし店内の盛況ぶりを目の前にすると客足が途絶えたということは想像できず、訪れる人々の笑顔を見る限り、心無い人の反応というのはごく一部の話しだったのではないかと思われます。メディアの“過剰な反応”による“風評被害”が発生しないよう、情報の発信者としては細心の注意を払いたいと思わされた取材になりました。

ロス・アミーゴス http://losamigos.s58.xrea.com/
 

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