けんすうさんが「日本幕の内弁当協会は厳重に抗議した方がいい」と苦言 / 幕の内弁当を悪い例に使用する流れ

さまざまなインターネットサービスを手掛けてきた人物といえば、けんすうさんだ。ウェブサービスでクリエイティブ活動を追求するアル株式会社の代表取締役であり、インターネット有名人でもある。
「幕の内弁当を悪い例に使用する流れ」に苦言
そんなけんすうさんが「幕の内弁当を悪い例に使用する流れ」に苦言を呈している。それは、実業家の西口一希さんがテレビ東京の番組内にて「幕の内弁当を食べたいという人はまあいない」「これもあります、これもあります、これもありますって、幕の内弁当なんですよ。誰にも何も響かないんですよ」と発言したことに対する反応だ。
その西口さんの番組動画は、テレ東BIZ公式YouTuneチャンネルに「幕の内弁当から脱却せよ! マーケター西口一希が解説」と題されて公開されている。
<けんすうさんの公式Xコメント>
「こういうのの事例でよく使われる「幕の内弁当」、僕めちゃくちゃ好きなのに…といつも思ってしまう」
「日本幕の内弁当協会は、厳重に抗議した方がいいと思っています。幕の内弁当が、「ターゲットを設定せずに、無難に構成された、誰にも響かないプロダクト」なんていう決めつけは良くないと思います!」
こういうのの事例でよく使われる「幕の内弁当」、僕めちゃくちゃ好きなのに…といつも思ってしまう pic.twitter.com/nXLzbSQGl4— けんすう (@kensuu) April 15, 2025
日本幕の内弁当協会は、厳重に抗議した方がいいと思っています。幕の内弁当が、「ターゲットを設定せずに、無難に構成された、誰にも響かないプロダクト」なんていう決めつけは良くないと思います! https://t.co/vCkoTnDn5D— けんすう (@kensuu) April 16, 2025
オカズが明確化されているお弁当は魅力的
シュウマイ弁当、から揚げ弁当、ハンバーグ弁当、焼肉弁当など、メインディッシュのオカズが明確化されているお弁当は魅力的だ。「いま食べたいオカズ」を集中してたくさん食べられるわけで、実に満足度が高い弁当だろう。
幕の内弁当には幕の内弁当だからこその良さがある
しかしながら、さまざまなオカズが少しずつ盛られている幕の内弁当には、幕の内弁当だからこその良さがある。メインディッシュにもなりえるオカズが多数ちりばめられており、さまざまなグルメをひとつの弁当箱の中で楽しめる。まさにオカズのオールスター、それが幕の内弁当。
弁当屋・本家かまどやの「たけのこおかかごはん入りザ・幕の内」
たとえば、弁当屋・本家かまどやの「たけのこおかかごはん入りザ・幕の内」は、季節を感じられるたけのこごはんが楽しめるだけでなく、かぼちゃの天ぷらやチキンステーキが含まれている食べ応えのある具構成。
なにより、白身魚の梅しそフライとさば塩焼きが含まれており、ひとつの弁当で二種類の魚料理が堪能できるリッチな内容。どこから食べても主役級のオカズ。どこから食べても心に響く味である。




弁当屋・ほっかほっか亭の「幕の内弁当」
幕の内弁当は常に進化し続けている。弁当屋・ほっかほっか亭の「幕の内弁当」は黒酢を使用した鶏肉がオカズとして含まれており、これが実にごはんに合う。爽やかな酸味と、衣と鶏肉からあふれる濃厚な旨味エキスがごはんの甘味にマッチ。
続けてタルタルソースたっぷりのアジ大葉フライを食べれば、その濃密すぎる強いコクにより、ごはんがおいしくなる。さらにごはんが欲しくなる。とことん満足度が高い、心に響く味がそこにある。





弁当屋・ほっともっとの「特撰幕の内弁当」
幕の内弁当を語るうえで、弁当屋・ほっともっとの「特撰幕の内弁当」を外すわけにはいくまい。たけのこご飯の上に大きなシャケがのっている、超ド級のご褒美幕の内弁当だ。もはやこの弁当箱に詰まっているオカズはすべて主役。エビフライ、から揚げ、すき焼き、ちくわ天、そのほか多数のオカズが一極集中。
どこから食べても「名作」であり「メインディッシュ」なので、最初の一手に嬉しい戸惑いが生じるかもしれないが、そんなときは一番の大ボス、シャケからガブリといくのはアリ。シャケからの、たけのこご飯からの、エビフライ。そして、改めてたけのこご飯。ステキすぎる、心に響く、幕の内弁当のフローである。





多くの店舗で幕の内弁当が売られ続けている
日本には多数の弁当屋がある。その多くの店舗で幕の内弁当が売られ続けている。歴史があるから、需要があるから、好きな人がいるからだろう。
幕の内弁当が好きな人たちにとって悲しいこと
西口一希さんは「幕の内弁当を食べたいという人はまあいない」「これもあります、これもあります、これもありますって、幕の内弁当なんですよ。誰にも何も響かないんですよ」とコメントしているが、おそらく、西口さんに悪意はない。単に、彼が、幕の内弁当に対して魅力を感じていないのだろう。人の好みは人それぞれ。西口さんの幕の内弁当に対する考えを否定はしない。
しかし、多くの人たちが幕の内弁当を「何も響かない弁当」と思っているかどうかは別。あたかも世間の共通概念かのように「何も響かない弁当」と言い切ってしまうのは、幕の内弁当が好きな人たちにとって悲しいことなのではないだろうか。
……いつか、けんすうさんと、西口さんで、幕の内弁当対談をやってほしいものである。
(執筆者: クドウ秘境メシ)

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