そのへんに生えてる猫じゃらしを脱穀・製粉してクッキーにした結果 →テンション爆上がりしました

access_time create folderグルメ

先日猫じゃらしパンを作った際に製粉した猫じゃらし粉が余ってしまいました。

粉とは名ばかりで、実際には全く粉砕できなかった籾殻(もみがら)の寄せ集めです。

めちゃくちゃ硬いこの猫じゃらし粉を美味しく食べる方法はないだろうか……こんがり焼ければ美味しそうだよなぁ……クッキーとかどうだろうか? ハーブクッキーとかあるし良いんじゃなかろうか?

よし! クッキーにしよう!

というわけで、猫じゃらしでクッキーを作ってみようと思います(`・ω・´)

猫じゃらしクッキーの材料

クッキー10枚分の分量です。

猫じゃらしの風味を主役にしつつ、何とかクッキーになりそうな配合にしてみました。

・猫じゃらし粉:35g
・薄力粉:15g
・バター(あれば無塩のもの):35g
・溶き卵(全卵):10g
・砂糖:20g

猫じゃらしクッキーの作り方

①バターを室温で放置し、柔らかくなったらマヨネーズ状になるまで泡だて器でかき混ぜます。

②バターに砂糖を2~3回ぐらいに分けて加え、ホイップクリームのように白くフワフワになるまでかき混ぜます。

③溶き卵を2~3回に分けて加えます。
ここはクッキー作りで重要なポイントの1つです。

一度に多くの卵液を加えてしまうと、卵の水分とバターの脂分が混ざり合わずに分離してしまいます。ここでクッキー作りに失敗してしまう人は意外と多いです。

なので卵液は少量ずつ加えて、都度バターときちんとなじむまで混ぜ合わせます。

もし分離してしまったら小麦粉を少量加えて混ぜてください。卵液とバターが馴染みます。

④ヘラに持ち替えて猫じゃらし粉を加えて混ぜ合わせます。

クッキー作りで失敗する最大のポイントは粉を加えてからの混ぜ方です。

練るように混ぜれば混ぜるほど小麦粉のグルテンが増え、どんどん弾力性と粘りが出てしまい、パンのような食感のクッキーになってしまいます。

なので粉を加える工程では泡だて器ではなくヘラを用いて、「生地を細かく切り分けまくる →底からすくってひっくり返す →生地を切り分けまくる」という動作を繰り返して、1分ほどのごく短時間で粉が生地全体に行きわたるように混ぜます。

とはいえ猫じゃらし(エノコログサ)はアワ属でグルテンを持っていないと思われるので、猫じゃらし粉を加えた段階では適当にチンタラ混ぜあわせます(そもそも製粉に失敗して粉状になってないし……)。

⑤ふるった薄力粉を加えて上述の通り切るように手早く混ぜます。

薄力粉が全体的に馴染んだら

1分ぐらいで素早く筒状に成形します。手の温度でバターがどんどん溶けるので、できる限り生地に手が触れないように注意し、素早く転がして成形します。

筒状に成形したらラップに包んで1時間冷蔵庫で冷やし固めます。

⑥冷蔵庫で冷やしたら1cm幅ぐらいに切り分けます。
※本来この作業は焼く直前に行うものなのですが、生地が冷えて硬くなると上手く切り分けられずにボロボロになってしまうので、私はある程度冷えた段階で切り分けてしまいます。

切り分けたら再度ラップで包んで冷凍庫で3時間以上寝かせます。

ちなみにこの時点では発酵した牧場ような匂いがして人間にはとても美味しい香りには思えないのですが、家の猫に泥棒猫されそうになりました。

猫には美味しい香りなのでしょうか(バターの香りに誘われただけの可能性もありますが)?

⑦冷凍庫でキンキンに冷えて固まったら、180℃で15分予熱したオーブンに入れて、180℃で15分焼きます。

⑧完成です!

なぜか焼いたチーズの匂いがします!

では粗熱がとれたら食べてみましょう!

猫じゃらしクッキー実食

匂いは完全にチーズクッキーです。

チーズは一切入っていないのにチーズ臭がすることに一抹の不安を覚えつつ頂いてみます(。・н・。)パクッ

!!!!!!?????? すごい!!!!!! これはすごい!!!!!! 驚いた!!!!!!!!

ゲロまずすぎる!!!!!!!!!!!!!

美味しいものが溢れたこの飽食の時代にこんなにマズイものが食べられるなんて思ってもみなかったので、感動してテンションが爆上がりしてしまいました。

テンション上がりすぎてガジェット通信編集部に思わず「すごい!! 信じられないぐらいマズイものができました!!!!!」と連絡してしまったほどです。

味は簡単に言うとチーズ風味の雑草です。
おそらく猫じゃらしについている枯草菌(こそうきん。植物や特に枯れ草によく付着している菌。人体には無害)が想像よりも早く活発に働いたため、バターが発酵してチーズの香りを放ったものと考えられます。

そしてパンの時と同じように、極太繊維のゴマやポップコーンの殻を寄せ集めたような食感で飲み込むことは不可能です。

飲み込めないので必然的によく噛むことになるのですが、噛み締めるごとに雑草のえぐみと青臭ささ、発酵した牧場のような香りが染み出てきます。

端的にいうとカブトムシのお腹に近い味です。

また砂糖の甘味が驚くほど合わずに気持ち悪さを増長させています。

カブトムシに甘いチーズをかけて焼き上げた味を想像してもらえれば大体あっていると思います。

しかしカブトムシでさえなんとか飲み込めたのに、このクッキーは無理でした。飲み込めません。

それほどマズイのです。こんなマズイものなかなかないよ。出会えたことに感謝の念すら湧きあがります。

とはいえ乳製品と混ぜればチーズ味になるという新たな発見もありましたし、青臭さやエグみも生地に練り込む前に猫じゃらしをしっかり炒れば香ばしさに変わる気がします。

工夫すれば牛乳と猫じゃらしだけで香ばしい風味のチーズケーキなど、新たな味の焼き菓子が作れる予感です。

今回クソマズイものになってしまった原因はパンと同様に籾殻を全く粉にできずに、ほとんど原型のまま用いてしまったことにあると考えられます。

ですので製粉機を手に入れたらまた猫じゃらしが旬の時期にリベンジしたい所存です(`・ω・´)!!

※画像は全て筆者撮影

(執筆者: ゆずくん)

  1. HOME
  2. グルメ
  3. そのへんに生えてる猫じゃらしを脱穀・製粉してクッキーにした結果 →テンション爆上がりしました
access_time create folderグルメ
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。