【東京モーターショー2009】ヒトとクルマをつなぐ“魔法のカギ”『LOOP』

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10月21日から千葉・幕張で開幕した自動車の見本市『東京モーターショー2009』。本田技研工業(ホンダ)は、電気自動車や電動コミューター(1人から少人数が移動手段に利用する乗り物)、歩行者が“カギ”となるガジェットを通じて連動するコンセプト展示『HELLO!(Honda Electric mobility Loop)』を出展しています。ホンダが描く“未来の交通システム”とは、どのようなものなのでしょうか?

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『HELLO!』ゾーンには、小型の電気自動車『EV-N』を中心に、一輪パーソナルモビリティ『U3-X』、電動カート『EV-MONPAL』、電動バイク『EV-Cub』がグルリと並べられています。この輪の中に歩行者がいて、歩行者とこれら電動コミューターが相互にコミュニケーションできる“カギ”となるのが『LOOP』と呼ばれるガジェットです。

『LOOP』は、液晶画面とスイッチから構成する、ヒョウタン型のガジェット。ちょっと『U3-X』にも似ています。基本的にはカギとして利用し、これを持ってコミューターに近づくと起動、離れると終了させることができます。

さらに『LOOP』を歩行者として持ち歩いていると、自分が所有するもの以外の電動コミューターとコミュニケーションが実現するのです。たとえば、歩行者用の信号が横断歩道があるとします。「ここを渡りたい」と思っている歩行者が『LOOP』から「渡ります」と発信すると、車道を走っている電動コミューターが「渡ります」の合図を受信。

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『EV-N』の場合、インストルメントパネルに「渡ります」の合図が表示されます。ドライバーは停車して歩行者を渡らせるとき、スイッチを押して「どうぞ」の合図を発信すると同時に、フロントグリルに光の合図を表示して「どうぞ」の意思表示ができます。歩行者は『LOOP』に光と振動で合図を受信し、『EV-N』のフロントグリル表示を確認して、横断歩道を渡れる、という利用を想定しているそうです。

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『EV-Cub』の場合、同様に歩行者の合図を受信することができ、停止して「どうぞ」のスイッチを押すとフロントパネルのランプが点灯。歩行者に「どうぞ」の意思表示ができます。

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『EV-MONPAL』は道路交通法上、歩行者として扱われるモビリティ。歩行者と同じく、歩道から横断歩道で渡る側になります。ボタンを押して「渡ります」の合図を『EV-N』や『EV-Cub』に送信し、「どうぞ」の合図を表示することができます。

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『U3-X』と『LOOP』の関係はもっと楽しそう。リモコン代わりに『LOOP』で『U3-X』を操作したり、ボタンで呼ぶと『UX-3』が自律走行して、オーナーのいる場所まで来る、といった利用シーンを想定しているそうです。

さらに、『EV-N』のドアの内側には『U3-X』を収納するスペースが作られており、外出先での利用も考えられているようです。かつての乗用車『シティ』とミニバイク『モトコンポ』のような関係のコミューター同士が、『LOOP』を介して密接にコミュニケーションできたら素敵ですね。今後のホンダの提案に注目です。

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宮原俊介(エグゼクティブマネージャー) 酒と音楽とプロレスを愛する、未来検索ブラジルのコンテンツプロデューサー。2010年3月~2019年11月まで2代目編集長、2019年12月~2024年3月に編集主幹を務め現職。ゲームコミュニティ『モゲラ』も担当してます

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