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ネット生放送界の鬼才 『暗黒放送』横山緑、復活前日インタビュー

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●ニコ生の鬼才、『暗黒放送』 横山緑が改めて語る

参加者4万8千人を集め、ニコニコ生放送で最大のコミュニティを誇った生放送配信者、横山緑(よこやまみどり)。彼の生放送番組『暗黒放送(あんこくほうそう)』は2010年10月、唐突に終了し、伝説となった。ニコ生最大数を誇った視聴者(緑はリスナーと呼ぶ)は、突然のことに行き場を失い、他の放送などに飲み込まれていった。そして長い長い沈黙。もう生放送に戻ってくることはないだろうと誰もが思い始めたその頃、数ヶ月のブランクを経て『暗黒放送』はまた突如復活する。このインタビューはその復活の前日におこなわれたものだ。横山緑は復活前日に一体どんなことを考え、どう動こうとしていたのか。そしてそもそも一体何故『暗黒放送』は終了し、そして何故復活したのか。

●登場人物
緑:横山緑。『暗黒放送』配信者。ニコニコ生放送最大規模の番組を突如閉鎖(コミュID: co602157)
ふかみん:ききて(ガジェット通信,コミュID: co10818)
周二郎:撮影と、ききて(ガジェット通信,コミュID: co20498)

●約束の日

緑:コンコン(ノック)、失礼します!

――あ、はじめまして。あれ、どうしたんですか、そのスーツ。

緑:はじめまして。西日暮里から来ました、横山緑と申します。

――いつもの放送のときの口調ってそんなんでしたっけ……。

緑:今日就職しにやってきたんでこのスーツで来たんですけど…

――あの、すみません。

緑:なんでしょうか!

――寒いです。

緑:はあ!? いきなり寒いってなにを言ってるんですか初っ端から暗黒放送=寒い放送みたいな初見が見たら誤解されるような出だしはやめてもらえませんかね!?

――だって、シナリオ乙とか書かれますよ、また。

緑:シナリオじゃないって! ニコ生ってのは筋書きの無いドラマなんだよ! っていう名台詞をアナタは知らないんですか!?

――知らないです。いつも通りの雰囲気でお願いしますって頼んだのにー。

緑:こっちだってな、スーツがお似合いですね! と言って欲しくて無理して買ってきたんだよ。ちょっとは笑えよ!

――全然笑えないし、やりにくいですよ

緑:わかったよ、じゃぁ着替えてくるよ

――そこまではいいです、そこまではいいです

緑:小道具もちゃんと持ってきたんだぞ

――うわ、なんか怖い

緑:俺の番組のマスコットのブタ貯金箱と赤ん坊の人形だ。

――じゃぁ、そちらに置いていただいて

緑:こんな配置でいいか?

――放送しないんで、適当でいいです

緑:放送しないのか、でも盗撮はするなよ。

――はい、今日はインタビューだけです。じゃぁ、まきまき質問していきますんで、まきまき答えてください(まきまき:急いでという意味。緑氏の放送でたまに使われる)。

緑:わかった。まきまきまきののように答えてやる。

――これまでに放送は何回やったんでしょうか?

緑:1000回以上はやっているはずだ。基本は時間延長せずに、30分で必ず区切る。ニコ生は、30分で区切れるところがいい。30分の区切りがあることでダラけずに放送することができる。

――『暗黒ファミリー』というものがあるらしいですが、どういう人達がいるんですか?

緑:まず、な。その人達は、そもそもファミリーじゃない。だいたい、そんなこと言ったら向こうもいい気がしないだろ。
確かにいろいろ居るけど、それはリスナーが勝手に決めたことだ。

――つまり、居ることは居るんですね、ファミリーが。

緑:そうだな。子分とか息子とかがいるぞ。

――ニコニコ生放送で放送をはじめたきっかけは?

緑:さくらいのおっさんを討伐するためだ。さくらいのおっさんという配信者がまったんの放送を荒らしたので、討伐した。(配信者とは、ネット生放送をおこなう人のこと)

――さくらいのおっさんと、まったんって?
緑:さくらいのおっさんは、荒らし配信者。他の人の放送を妨害していた。まったんはニコ生のマドンナ女性配信者で、さくらいのおっさんに荒らされてたんだ。それを討伐した。

――生放送を始める前は、どれくらいニコ生みてたんですか?
緑:12月だから3ヶ月ぐらいみてたと思う。

――緑さんがやった最初の放送を覚えてますか?
緑:ああ。最初は正座して、謝罪放送をした。始めたときの番組タイトルは「19xx」だった。

――いきなり謝罪だったんですか
緑:さくらいのおっさんの放送を荒らすことになってしまったからな。そのとき緑色の文字をつかったので、ハンドルネームが『緑』になったんだ。

――緑さんが放送していた番組『暗黒放送』の名前の由来は?
緑:自分の過去が暗黒だからだ。

――放送を開始すれば瞬時に数百名のリスナーが集まる緑さんの放送ですが、この人気についてどう感じていましたか?
緑:ありがたいんだけどその反面、楽しませなければいけないという重圧感があったな。「ヘタなことはできないな」という気持ちだった。リスナーが多かったのは、単にいちはやくスタートしたから、というだけだと思う。

――暗黒放送って何度かBAN(サービスを利用できない状態にされること)されてますよね。そのとき、どう感じました?
緑:まぁ、しょうがないなと。また最初からやればいいと思った。でもタイトルBANは納得できてないな。

――タイトルBANって?
緑:タイトルに問題あるということでBANされた。タイトルに「AV」って入れただけなんだぜ? ほんと、それは未だに納得できてない。他には「言い合いBAN」もされた。他人の放送をジャックした男がいて、そいつと「なんでジャックするんだ!」とスカイプでやりとりしてたらBANされた。

――ほんとに「やりとりしてた」だけなんですか?
緑:まぁ、言葉が汚いっていうのと、相手の顔を画面を通じて晒したからだ。

――それ、絶対だめじゃないですか
緑:ニコニコ動画の運営に直接電話できいたんだよ。BANされた理由を。

――それって、クレーマーみたいになってません?
緑:まぁそうかもしれないけど、それすらネタにできるかなと思ったんだよ。『暗黒放送』は「リアル」をネタにした放送だったから。そうそう、リアルで人を集める『ミドリンピック』というイベントもやったぞ。たくさんの生放送配信者やリスナーを集めて、場所を借りて運動会をやったんだ。もちろん生中継しながら。そんな風 にリアルを追求してたら仕事の取引先にもバレてしまったけどな。

――放送している間、リア凸(実際に自宅までリスナーがやってくる)がたくさん来たらしいですが。
緑:20人以上来たよ! ていうか人の自宅の住所勝手に公開してんじゃねぇよ! どうなってんだよ! ネチケットは!

――怖かったですか?
緑:まぁ、引っ越すと決めてた場所だったんで、そうでもなかったんだけどな。
時々、贈りものがあるんだけど、そういうものは送られてきても使えないんだよ。
自分自身は物を貰わない、というルールを決めているから。そういうものはリスナーに還元したり、
イベントの賞品にする。(でも炊飯器は現在こっそり使ってるらしい)

――リアルの知り合いで放送やってることに気づいた人の反応ってどうですか?
緑:古い知り合いから電話きたこともある。電話で「本当にお前か?」ときかれた。それくらい、放送とリアルではイメージが違う。普段、ほんとに全然しゃべらないのに、ニコ生ではずっとしゃべってるから。普段の俺を見ている人はびっくりするみたいだ。

――昔から真面目で大人しかったんですか?
緑:小学生の頃はふざけたりもしてたんだけど、中学に入ってからは周りは全部敵だと思うようになった。もちろん真面目で、高校は友達はできなかったが皆勤賞はもらったぞ。

――やっぱりそのマスクに秘密があるんでしょうか
緑:そうだな、マスクをかぶった瞬間から演技がスタートするんだ。マスクをかぶって、カメラを向けられることで意識のスイッチが切り替わる。

――芸人さんみたいな感じですか?
緑:演じている感じが強いので、どっちかといえば、俳優のようなイメージだな。演じてるキャラは「わがままな男」。そして「永遠の中二病」。普段隠すようなプライベートなこともどんどん喋って出していく。そんなキャラだ。

(つづく)

つづき→挑発する配信者『暗黒放送』横山緑がはじめて語る本音

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記者:

ニュースサイト『ガジェット通信』発行人。未来検索ブラジル代表。東京産業新聞社代表。ハリウッドエンターテイメントビジネス誌『Variety Japan』Senior Editor。ITベンチャー「デジタルデザイン」創業参画後、メールマガジン発行システム「まぐまぐ」を個人で開発。利用者と共につくるネットメディアとかわいいキャラクターに興味がある。好きな食べ物はシュークリーム。

ウェブサイト: http://getnews.jp/

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