巨匠が愛した名女優……ヒッチコックファンも必見の『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』

ヒッチコック

1950年代のハリウッドを代表する人気女優グレース・ケリーが、モナコ公国の公妃となり国のために自ら成し遂げたある計画の真相を、オスカー女優ニコール・キッドマン主演で映画化した『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』。『エディット・ピアフ 愛の讃歌』で、主演のマリオン・コティヤールにアカデミー主演女優賞をもたらしたオリビエ・ダアン監督が伝説の女優が行きたモナコ公国の華やかな世界と裏側を描きます。

グレース・ケリーは、1954年の「喝采」でアカデミー主演女優賞を受賞するなど当時のトップスターとして名声を手にしていましたが、モナコ公国の王妃となった事と、1982年に自動車事故を起こし、52歳という若さでこの世を去った事もあり、出演した映画は11作品のみという幻の女優とも言える存在です。

ケリーバッグ

女優グレース・ケリーを知らない人でも「ケリー・バッグ」を見た事がある人は多いはず。このケリー・バッグの名前の由来となっているのが、グレース・ケリーその人なのです。これは、1955年にグレース・ケリーがパパラッチから妊娠中のお腹をエルメスのバッグでとっさに隠した事から、このバッグの知名度があがった事がきっかけで、エルメスはモナコ公国の許可を得て「ケリー・バッグ」と名付けたという逸話が残されているのです。

そして、グレース・ケリーと言えばヒッチコック作品。『ダイヤルMを廻せ!』『泥棒成金』などヒッチコック作品に度々出演し、代表作である『裏窓』でヒロインを演じている事はあまりにも有名。ヒッチコックファンからすると「グレース・ケリー=裏窓」とすぐ連想されるのでは?

筆者も子供の頃『裏窓』を観て、映画の内容はもちろん、グレース・ケリーの空恐ろしいほどの美しさに目を奪われたものです。そして、この作品で「ホラー(サスペンス)には美女がつきもの」という自分の中で方程式が出来上がりました。特にブロンズ美女を愛したヒッチコック。グレース・ケリーはヒッチコックの理想にドンピシャであったのでしょう。

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『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』では、王室になじめず孤独な生活をおくるグレース・ケリーにヒッチコックが映画出演のオファーをするシーンが出て来ます。自分が輝ける場所・ハリウッドでの映画撮影に心動かせるグレースでしたが、その頃モナコは存亡の危機にたたされていて……。

グレースがどの様な決断を下すのか、彼女がどの様にして国の危機を守ったのか、伝説の女優による力強いスピーチはぜひ大スクリーンで堪能してください。ヒッチコックファンもきっと「あの時の裏側はこうなっていたのか」と感心する事請け合いですよ。

ちなみに、本作でヒッチコックを演じているのは、『ギャング・オブ・ニューヨーク』や『恋のロンドン狂騒曲』などに出演する、名脇役ロジャー・アシュトン=グリフィス。そのソックリ具合にも注目を。

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『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』

女優を引退しモナコ大公レーニエ3世(ティム・ロス)と結婚した公妃グレース(ニコール・キッドマン)は、アルフレッド・ヒッチコック監督からの新作オファーに心が揺れていた。そんな折、夫の推し進めていた政策が当時のフランス大統領シャルル・ド・ゴールを激怒させ、武力衝突に発展する可能性もある危機に直面。彼女はスクリーン復帰か、家族そして国家のために全てをささげるかの選択に直面し……。

http://grace-of-monaco.gaga.ne.jp/

(C)2014 – STONE ANGELS

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藤本エリ

映画・アニメ・美容が好きなライターです。

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