25~30分かけてトンカツを揚げる店があるらしいので行ってみた『平兵衛』

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25~30分かけてトンカツを揚げる店があるらしいので行ってみた

あまりトンカツを揚げることがない記者ですら30分が揚げ過ぎなのはわかる。10分でさえ揚げ過ぎだと思われる。いくつかのレシピサイトを見てみると170度の油で3~4分が平均の揚げ時間のようだ。

トンカツ屋に行っても注文してから10分ほどでテーブルに出される。

やはり30分は揚げ過ぎだ。少なくとも世間一般の考えからすれば30分は揚げ過ぎと言わざるを得ない。イメージすると真っ黒コゲなトンカツが頭に浮かぶ。

とりあえず行ってみた。

25~30分かけてトンカツを揚げるトンカツ屋は東京・上野にある『平兵衛』(へいべえ)。店頭には「他店でとんかつ等と称するものとは全く別の物です」という注意書きが掲げられていた。

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店内は衛生とは言いがたいものの「味のある古めかしさ」がある雰囲気が漂っている。さっそく席に座ってトンカツ定食(2300円)を注文。

2300円!? 

高い……。とはいえ普通のトンカツ屋でもそれくらいするトンカツはある。2000円以上するトンカツだからこそ期待感が高まる。

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かなり太い豚肉に卵と衣をつける。また卵と衣につける。そして衣がついた豚肉を油にドボンと入れる店主。

ここで不思議な現象が発生した。

まったく油がジュワーッと泡を出さないのである。まるで熱くない油に食材を入れたかのように。それもそのはず。油は低温のため「油で揚げる」というよりは「油で煮る」という調理方法に近いのだ。

約20分ほど低温の油にトンカツを浸けることにより「肉汁を逃さずに熱だけを通すことができる」らしいのだ。それゆえトンカツの内部は95度ほどの温度になっているという。

しかも余計な油を肉が吸収しないため油っぽくないらしい。

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待つこと約25分

トンカツが目の前に出された。

実際に食べてみると非常に衣が厚くフンワリとしていて卵の風味が口の中に広がる。もちろん主役の豚肉も肉汁たっぷりで噛むたびに旨みが溢れ出てくる。

衣の裏側を見てみるとまるで卵焼きのような状態だった。フンワリとした食感の秘密は卵焼きのような衣の裏側にあるようだ。

カウンターには塩やソースだけでなく醤油やマスタードもあるのでカットごとにいろんな味をつけて食べるといいだろう。

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総評としては満足のいく味だった。脂身の少ない豚肉もヘルシーかつ旨みのあるものだった。衣も世間一般のトンカツとは全く違う食感を持っていた。新しい味を体験したい人は是非とも食べてもらいたい。

しかし世間一般のトンカツではない

なのでトンカツを食べに行こうと思ってこの店に行くと予想していたトンカツが出てこないので驚くかもしれない。衣がついた豚肉を油で煮た料理。そう思って食べに行こう。

店名  平兵衛
住所  東京都台東区上野6-7-13
営業時間  昼11:30~13:00 / 夜17:30~21:00
定休日  月曜日
メニュー  トンカツ定食2300円ほか

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