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新しい『Adobe AIR』はOSにとらわれず、ウェブとローカルをつなぐ架け橋となる

air2

皆さんは『Adobe AIR』をご存じでしょうか。

『Adobe Photoshop』や『Adobe Illustrator』、『Adobe Flash』や『Adobe Reader』(旧『Adobe Acrobat Reader』)を聞いたことあるという方は多いと思います。今挙げた製品の他に、アドビシステムズが開発しているランタイムライブラリ(注:1)の一つが『Adobe AIR』なのです。

今回はその『Adobe AIR』と、今やほとんどのパソコン(PC)にインストールされている『Flash Player』の最新ベータ版が発表されたということで、日本のプレス向け発表会に参加してきました。その中でも主に『Adobe AIR』についてお話ししたいと思います。

『Adobe AIR』とはAdobe Integrated Runtimeの略で、RIA(注:2)の実行をデスクトップ上で実現する、様々なOSに対応したランタイムライブラリです。これを用いることで、様々な表現力豊かなウェブアプリケーションをデスクトップ上で実行することができます。また、ブラウザを用いずにそれ単体で実行するため、ブラウザという枠にとらわれる事なくアプリケーションのデザインや開発ができます。公式発表によると『Adobe AIR』は全世界で2億以上のデスクトップPCにインストールされ、開発ツールは200万以上のダウンロードがあるとのことです。ユーザーが簡単に使用できる例としては日本郵政が無料で公開している『はがきデザインキット2010』(http://www.yubin-nenga.jp/design_kit/)などが挙げられます。

そんな『Adobe AIR』ですが、2009年10月、アメリカのロサンゼルスにて開催されたイベント『Adobe MAX 2009』において次期バージョンが発表となり(現行バージョンは1.5.1)、正式リリースの前に『Adobe AIR 2.0』のパブリックベータ版が11月17日にAdobe Labs(http://labs.adobe.com/technologies/air2/)上で公開されました。Windows、Mac、Linuxといったクロスプラットフォームで動作し、旧『AIR』と比べて更にOS機能と密接に統合されたバージョンになっています。

追加された新機能としましては、

– OSとのさらなる連携:ローカル機能へのアクセス
・デジカメやUSBメモリーにある画像や様々なファイルにアクセスが可能です。
・『AIR』アプリケーションから他のアプリケーションを起動して相互通信を実現します。
・開発者はOSとの連携が強化され、制約のないアプリケーション開発が可能になります。

– 強化されたネットワーク機能
・P2Pのコミュニケーション型アプリケーションなどに応用できるサーバー機能を搭載しています。
・オンラインのマルチプレイヤーゲームや音声チャット、即時性を求めるデータ通信に応用できるUDPの送受信をサポートします。
・友人同士で楽しむオンラインゲームや音声チャットなど、コミュニケーションツールの開発が期待できます。

– モバイル機器やスマートフォン対応の準備
・マウスの代わりに、スクリーンに直接タッチする直感的な操作を実現するマルチタッチ/ジェスチャーに対応しています。
・将来的なモバイル対応に向けて、現段階からCPU、メモリー使用量の削減やランタイムサイズの縮小に努めています。
・マルチタッチやジェスチャー機能により、写真プリントサービス端末で直感的な画像サイズ調整など、新しい操作体験を期待できます。

– HTML5対応のWebkit(ブラウザエンジン)を採用
・将来的に標準となるHTML5やCSS3をブラウザの外でも実行可能になります。

– マイクロフォンのアクセス
・ライブの音声データにアクセスが可能で、カラオケアプリや音声ランチャーなどへの応用が期待できます。

などなど盛りだくさんで、更なるウェブとローカルの連携により今までになかったアプリケーションの発表が大変期待できるものとなっています。

『Adobe AIR 2.0 beta』の日本語情報サイト(http://www.adobe.com/jp/joc/air2/beta/)には日本の開発者によるサンプルアプリケーションをはじめとした様々な情報が公開されていますので、興味のある方は是非チェックしてみてください。

(注:1)
ランタイムライブラリ…プログラム実行時に、実行を支援するプログラム処理の集まり。
(注:2)
RIA…Rich Internet Application。ウェブブラウザなどのクライアントの機能を活かした表現力の高い動的なアプリケーション。Flashなどがこれにあたる。

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