【TGS2024】PS5『アストロボット』試遊レポート:遊び心と好奇心が詰め込まれた3Dアクションの新境地!

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日本最大級のゲームイベント「東京ゲームショウ2024」が9月26日から29日の4日間、幕張メッセで開催された。

ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)のプレイステーションブースでは、『アストロボット』(PlayStation5)やカプコンが2025年に発売を予定している『モンスターハンターワイルズ』(PC・PlayStation5・Xbox Series X|S)を中心に、PlayStation5で発売予定のさまざまな最新作の試遊が出展された。

今回は、9月28日(金)のビジネスデイに会場へと足を運んで、TeamASOBIの最新作『アストロボット』(9月6日発売)を試遊したレポートをお届けする。

『アストロボット』の主人公である「アストロ」は、PlayStation5にプリインストールされている無料ソフト『ASTRO’s PLAYROOM』やPlayStation4で発売されたVR専用ソフト『ASTRO BOT: RESCUE MISSION』に登場するキャラクター。彼を操作して、銀河中に散り散りになった仲間の“ボット”たちを救出し、宇宙船の“PlayStation5”を再建するスペースアクションアドベンチャーとなっている。本作を手掛けたTeamASOBIは、PlayStation Studiosの一員として東京を拠点に活動している開発スタジオだ。

本作はステージクリア型のアクションゲームであり、さまざまな仕掛けが施された6つの銀河と80以上のステージを探索する。アストロはPlayStation5コントローラーを彷彿とさせる“デュアルスピーダー”に乗り、砂浜から緑豊かなジャングル、果ては溶岩煮えたぎる火山と、さまざまなフィールドを駆け巡る。これまでの「アストロ」ゲーム同様、DualSense ワイヤレスコントローラーのハプティックフィードバック、アダプティブトリガーをフルに活用しており、プレイ中の臨場感がしっかり味わえる点も魅力の1つだ。

プレイステーションブース試遊コーナー入口に足を運ぶと、『アストロボット』が出迎えてくれた。本作は発売後、海外レビューのメタスコアで平均94点を獲得。世界が注目するゲームの試遊に、自ずと気持ちが昂っていく。

試遊台に到着して真っ先に目についたのは、「デュアルスピーダー」にインスピレーションを得たDualSense ワイヤレスコントローラー “アストロボット” リミテッドエディションだ。機械的でありながらどこかコミカルな青の瞳が、まるでゲームを開始するのを待っているかのように感じさせてくれる。

ゲームが始まり、ゴリラの形の惑星に入ると、宇宙人のような敵キャラクターが「掴まえてみろ」と言わんばかりにアストロを挑発する。言葉を交わさないコミュニケーションだが、キャラクターたちの細やかな動きや表情によって、相手の目的・意図が明確にわかるようになっている。

チュートリアルステージに突入すると、フラミンゴのようなピンクの鳥たちがアストロと並んで飛行する。デュアルスピーダーはコントローラーの傾きで翼の角度が調整できるので、直感的な操作が可能だ。

ステージは箱庭のなかに入ったかのような、小さくもたしかに存在感のある草木や生き物たちで溢れていた。立ち止まっていると風が流れているような描写もあり、ハプティックフィードバックの細やかな振動により、アストロが踏みしめる地面のテクスチャを手の平で感じられる。

探索を進めると助けを求めている存在に気付く。ステージの至る所にいるボットたちは、ステージギミックや敵の撃破、隠された場所の発見などで救助することができる。

救助されたボットはデュアルスピーダーのタッチパッドに収容される。自身が手に持つものにキャラクターが待機していると考えると、助けようとする思いも強まるものだ。

30周年を迎えるPlayStationを祝って、ゲーム内にはPlayStationを代表するお馴染みのヒーローが“VIPボット”という形で登場する。探索では『ラチェット&クランク』のラチェットを発見することができた。

また、『アストロボット』には『ゴッド・オブ・ウォー』や『アンチャーテッド』といった、人気シリーズの世界観や特殊ギミックを再現したステージも用意されているという。思わずニヤリとしてしまう細かなネタも散りばめられているとのことなので、PlayStationの“お祭りゲーム”といっても過言ではないだろう。試遊ブース入口においても、さまざまなVIPボットたちが駆け抜けていた。

『アストロボット』の基本操作は攻撃(パンチ)、ジャンプと非常にシンプルだ。加えて、ステージの道中でL2やR2などを使った追加アクションができるようになる。どうすればいいか迷った場合も操作説明が画面左上に表示されるため、初めてのアクションにおいてもスムーズにおこなえる。

タコのメカを装着することでアストロの体が膨らみ、大きく浮上することができた。ステージ固有のアクションを駆使することで、思いがけない発見があるはずだ。

ふと気づくと、デュアルスピーダーに仲間たちが所狭しと収まっていた。冒険の合間、ボットたちがどのようにしてくつろいでいるのかを想像するのも面白そうだ。

最奥にあるフラッグに触れるとステージクリアとなる。見つけていないボットや隠された要素が気になるところだが、取り逃しを救済するシステムも用意されているそうなので、活用を検討するのもいいかもしれない。

フラッグを取るとお立ち台になり、ステージ内で救助したボットたちとアストロによる「ダンスタイム」が始まる。みんなが喜ぶ姿を眺めながら、クリアの達成感を味わうことができた。さらに、「大勢で踊る姿を見たいから救助を頑張りたい」と、新鮮なゲーム体験も得ることもできた。

ステージ脱出前に出現する鳥を撃破することで、ボーナスコインを獲得できる。コインは先述した取り逃しの救済で使用するほか、ボットのフィギュアを入手できる「ガチャラボ」で使用できるという。コレクションにおいて必要不可欠なものなので、たくさん集めたいところだ。

続けて挑戦したのは、ステージ1「ゴリゴリ銀河」のボス撃破だ。試遊時間までに何とか倒したいとコントローラを持つ手に力が入る。

道中で犬のロボットを仲間にしたことで、ダッシュのアクションができるようになった。目の前のガラスをダッシュで突き破り、ステージ奥に進んでいく。操作キャラクターがロボットだからこそ、多少ムチャなアクションであっても突破できる説得力がある。

探索も終わりが見えてきたなか、突如壁を突き破って現れたのは、ボスキャラクターの「マイティー・チューイ」だ。ゴリラをイメージさせる見た目と大きな巨躯から、どのようにしてダメージを与えるべきかと思いを巡らせる。

ボスが投げる鉄骨を足掛かりに、ビルとビルの合間という道なき道を進めていくアストロ。試遊の時間制限を意識しながら、慎重な操作でボスへと向かう。

追い詰めたものの、ボスはその大きな体を使ったパワフルな方法でアストロを妨害してくる。剥がしたビル看板を突き出されたときは驚いたが、注視すると一部が先ほど突き破った壁の素材だと気付く。『アストロボット』では、プレイヤーに“次はどうすべきか”を考える余地が多く存在する。

ボスの猛攻は続く。地面に衝撃波を与えるベルの攻撃をかいくぐり、アストロはダッシュ攻撃を繰り出す。

弾き飛ばされたベルは空中に舞い上がり、ボスの脳天に直撃した。見ているだけでも痛そうだが、ボスのコミカルな表情が笑いを誘う。

怒りで我を忘れたボスは、続いてビルに噛みついて反撃に出る。回避の要領はベルと同じなので、タイミングよくジャンプ。ピカピカの歯に「もしかして」という思いでダッシュ攻撃をしかけると、ボスの歯は勢いよく砕け散った。ボス戦のギミックが豊富で、単調なプレイにならないのが素晴らしい。

歯をすべて失ったボスは戦意喪失し、弱点をさらけだす。ダッシュ攻撃でトドメを刺すと、ビルから花火があがり、勝利を祝福してくれた。

戦闘後に登場したのは、なんとソニー・コンピュータエンタテインメントの名作『サルゲッチュ』(1999年発売)のキャラクターたちだ。思わぬサプライズに、頬が緩んでしまった。冒険を進めていくと、きっとこうした嬉しい瞬間がたくさん訪れるのだろう。

勝利の余韻に浸っていると、デュアルスピーダーに乗ったアストロが振り返った。「次はどうすべきかわかるだろう?」と言わんばかりの仕草に、またしても喜びを覚える。デュアルスピーダーを発進させ、試遊の時間は終了となった。

シンプルな操作でありながら奥深いゲーム性と、数多くの発見を随所に詰め込んだ『アストロボット』は、短い時間ながらもこれは間違いなく楽しい作品だと納得させてくれる説得力を持っていた。

ゲーム終了後、設置された「アストロボット」の巨大ガチャを回すことができた。カプセルの中身は全4種類のTシャツで、どれが出るかはランダム。白地にネオン風のアストロが描かれたシャツをゲットすることができた。

実際に『アストロボット』の試遊をしてみて、このタイトルはPlayStation作品にたくさん触れてきたプレイヤーだけでなく、初心者にも喜びと感動を与えてくれるゲームだと実感することができた。ぜひ、みなさんも『アストロボット』を体験して、アストロたちと宇宙を飛び回ってほしい。

(取材・池内洋裕)

(C)2024 Sony Interactive Entertainment Inc. Developed by Team Asobi. Astro Bot is a trademark of Sony Interactive Entertainment LLC.

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