ひろゆき&けんすうがNetflix映画『新幹線大爆破』の魅力を語る!「俳優のスキルの高さに想像が膨らむ」「組織の中できっちり仕事をやるというロマン」

Netflix 映画『新幹線大爆破』が、2025年4月23日(水)より独占配信となります。『シン・ゴジラ』など、これまでも多くのスペクタクルな映像と人間ドラマを融合させてきた樋口真嗣監督。原作となる同名タイトルの大ファンである樋口が、“リブート”という形で現代社会への再構築として大幅アレンジ。主人公である、はやぶさ60 号車内で爆破を回避すべく奮闘する車掌・高市を演じるの は、『日本沈没』でも樋口監督とタッグを組んだ草彅剛。

そして、JR 東日本の特別協力により実際の新幹線車両や施設を使用した撮影が実現。リアルな映像と最新 のVFX、特撮を融合させた大迫力の映像でおくる、息もつかせぬスリルと緊張感溢れるノンストップサスペンスエンターテインメント『新幹線大爆破』が誕生しました。本作の見どころや、役者陣による日本社会のリアリティについて、ひろゆきさんと、けんすうさんにお話を伺いました!

役者のスキルの高さ、お仕事ドラマとしての描写の面白さ

――まずは本作をご覧になった率直な感想を教えていただけますでしょうか。

けんすう:僕は普段あまり映画を観ないのですが、本作と同じく樋口真嗣さんが監督を務められている『シン・ゴジラ』(2016)が好きなので、本作もめちゃくちゃ面白かったです。限られた時間の中で知恵を使って対応していく作品が好きなので、すごくハマりました。複雑な人間関係がある作品があまり得意では無くて、この疾走感がすごく良かったです。

ひろゆき:僕、1975年版の『新幹線大爆破』をNetflixで観たんですよ。そこで描かれている人間関係が本作に絡んでいく所も面白かったのですが、あれはけんすう的には複雑な人間関係では無いの?

けんすう:そういう絡み合いは良いんです。恋愛作品では無いのに、恋愛模様が進展してくとかが苦手なんですよ。

ひろゆき:なるほど、僕も関係無いところで恋愛が発生する映画は苦手ですね。車掌さんを演じるのが草彅剛さんで、運転手さんがのんさんで、良く無い邦画だとそこに恋愛が描かれていきそうだけれど、本作は無いのが好きです。そこで緊張感が途切れるんですよね。

けんすう:その状況で恋愛出来る?!ってことありますよね。

――個性的なキャラクターが続々と登場して、俳優陣もとても豪華ですね。

ひろゆき:主人公の草彅さんもすごく良いのですが、彼が一人主人公というよりも良く出来た群像劇だなと思っていて、1人1人のキャラが立ってるんすよね。登場人物が多いので、人物を掘り下げて「過去こういうことがあったと」ということを紹介しているわけでは無いのですが、役者さんのスキルが高いので、想像が膨らむというか。下手な漫画って、吹き出しの横に長々とナレーションを書くじゃないですか。あれをやらないで、見えているドラマの中でそれぞれのキャラクターの心情を描くのが上手だなと。

けんすう:いわゆる無能な人がいなくて、それぞれの人がそれぞれの立場で仕事をしている所が良かったですね。大きなトラブルが起きて、足を引っ張る人がいた方が盛り上がるという理由で不自然な演出になることもありますが、本作にはそういう所が無くてお仕事ドラマ的にも良かったなと思いました。

ひろゆき:要潤さんが演じる起業家/YouTuberが無能役かと思ったら結構優秀という。

けんすう:ビジネス系YouTuberでちょっと胡散臭いところもあるけれど、人を動かす力があるんだなという。たぶん、ひろゆきさんや僕に近い側の人だなと思ったんですね。好き勝手に生きているけれど、世間とつながって会話することが出来る、みたいな。
ひろゆき:軽薄の中にも正義感があったり、最終的には大人としての役割をちゃんと果たそうとしていて、どちらも両立するために要潤さんにお願いしたのかなと思いました。現実には要さんほどカッコ良いYouTuberはいないと思うけど…(笑)。

電気工事士も命を救う!個々の仕事への頑張りが気持ち良い

けんすう:ピエール瀧さんも出ていますけれど、あそこまで個性的な俳優ですからどんな役柄をやるのだろう?と思っていたら、意外な登場の仕方でそこも面白かったです。

ひろゆき:きっと監督はそれぞれの役者さんに「こういうこと出来ますよね」と期待してキャスティングしていると思うんだけど、草彅さんって表情が豊かなタイプでは無いじゃないですか。それが車掌さん(高市)のキャラクターに合っていて、キツイことがたくさんたくさん起きているけれど、ずっと同じ表情で淡々としているっていう、日本のサラリーマンっぽさが恐くて逆に好きです。

けんすう:(高市が)鏡を見るシーンとか、表情を変えずに今の状況を客観的に観て、自分が仕事出来ているか確かめるシーンだと解釈したんですが、そのシーンも表情が無くてサラリーマンっぽいですよね。アメリカはヒーロー的なものを求めて、日本人は組織の中でちゃんと仕事をやるという所にロマンを感じるのかもしれないですね。自分の判断がベストでは無いかもしれないけれど、やる責任はあるんだという所が魅力的な描写だなと思いました。

ひろゆき:運転手役・のんさんがレバーからずっと手を離さないとか、僕らから見ると「日本人ってこういう所あるよね」と思うんだけど、海外の方から観たらビックリするかもしれないですね。

けんすう:のんさん、すごく良かったですよね。とても責任が重いポジションにいながら、ちょっと文句いったり、「やるしかないでしょ」と危険な運転に挑むところがすごく自然で、重くなりすぎなくて。

ひろゆき:のんさんって過去に思う様に活動が出来なかった時期もあったじゃないですか。苦労されていて。若くて綺麗な俳優さんで、あどけない感じもあるのに、真剣な表情をした時に重みを感じるんですよね。覚悟を背負っている感じみたいなのが、すごく適役だなと思いました。

けんすう:キャスティングが、本当にどの方も素晴らしいですよね。

ひろゆき:素人が「この人良いよね」というレベルじゃない、この人がやっているからこう伝わるんだという、キャスティングのプロの方の凄さを感じました。ネタバレになるので詳しくは言えないですが、真犯人役の俳優さんには驚きました。こんな上手い人がいるんだって。喋らなくても辛そうな感じであるとか、あえて表情を映さないで声だけが聞こえるシーンで、「きっとこういう顔しているんだろうな」と想像させる所が演出も含めて良かったです。

――名も無き人々のカッコ良さにも感動しました…!

ひろゆき:飛行機でも、「この中にお医者さんはいらっしゃいませんか?」はよくあるけれど、「電気工事士の方いませんか?」と聞いて回るところが良かったですね。それでたくさんの人の命を救う。

けんすう:医者は分かりやすく命を救うけれど、電気工事士みたいな普段は裏で仕事をしている方がカッコ良く活躍しているのが良いですよね。水が入ったタンクを積んで衝突の衝撃を防ごうとするシーンも個人的には好きでした。例え、信念がそこまで強くなかったとしても自分の役割は全力で果たすという。

ひろゆき:みんながちゃんと大人で気持ち良いんですよね。

JR東日本特別協力だから出来た驚きの描写

――JR 東日本の特別協力で実際の新幹線が使用されている所もすごいですよね。

ひろゆき:指令所のシーンも良かったですし、野原の中を新幹線が駆け抜けていく所が綺麗に撮れていてすごいなあって。「はやぶさ」がちゃんと出てくるし、電車好きの人たちが喜べるような演出になっていますよね。走行シーンをしっかり撮ることで、新幹線の速さとだからこその恐怖だったり、世界観が想像しやすくなっていると思うんです。1975年版も面白かったですけれど、“引き”の絵がほとんどなくて、社内でのトラブルがメインだったので。

けんすう:自動的にブレーキがかかる装置が印象的に使われていましたけれど、1975年版でもそうで、きっと技術は進んでいるはずなのにそこは変わらないんだなというのも興味深かったです。

ひろゆき:『スピード』(1994)もバスの速度が下がったら爆発する設定ですけれど、電車って道路と違って終点が決まっているからどうなっちゃうんだってより思いますよね。ちなみに『スピード』はやっぱり、『新幹線大爆破』に影響を受けているんですか?

Netflix:当時、ヤン・デ・ボン監督は『暴走機関車』と『新幹線大爆破』を『スピード』のインスピレーションの源にしたと言われております。
また、1975年の『新幹線大爆破』は海外版が制作され、フランスでは外国語映画としては異例の大ヒットし、世界でもヒットしました。

ひろゆき:フランスも高速鉄道ありますし、電車文化ですものね。Netflixで本作を観ると、75年版も出てくるので、それは絶対一緒に観ちゃいますよね。
けんすう:駅員の立ち振る舞い、敬礼の角度なども全て実際のJR東日本の社員さんさんがモデルだという情報も見ました。

Netflix:実際のホームや線路を使っていますので、撮影の時には樋口監督もJR東日本側の人間として敬礼を憶えていました。また出演者もJR東日本からしっかり所作の訓練を受けております。

けんすう:JR東日本の皆さんが観ても、再現度が高いってことなんですよね。すごい。海外の方の反応が楽しみですよね。

ひろゆき:ブラッド・ピットさんの『ブレット・トレイン』(2022)も、高速で動く列車が何分ごとにきっちり停まって動いているという奇妙さも含めて、海外で「新幹線の中でこういうのが起こると面白いよね」となっていると思うので。フランスの高速鉄道ってよく遅れるし、本数も30分に1本とかで。日本の新幹線って5分間隔で300kmとかスピードを出しているという、冷静に考えたらありえないことを毎日何事もなくやっているからすげーなあって思うんですよね。

爆破よりも早く起こりうるリスクも?2人が作中の状況に遭遇したらどうする?

――お2人がこの状況に遭遇したらどうしますか?

ひろゆき:なんか思ったよりパニックにはならないのかな?とも思います。他の国とかで飛行機が止まっていると、みんなめっちゃカウンターに怒鳴るんだけど、日本だと騒いでいる人って2.3人くらいしかいないから。あとは、75年版は電話が公衆電話しかなくて、取り合いがあったけれど、今回はみんなスマホを持っているから、そういう意味でも自分で家族や知り合いに連絡して状況を知らせて、解決を待つ人が多そうな気がするんですよね。

けんすう:スマホがあるので「このテロってデマなのでは?」と調べる人がほとんどでしょうね。速度が落ちたら爆破するって人間の直感に反しているというか、どうやって確かめるの?となると思うので、デマの可能性の方が高くて、速度落とさない方が危険だよねという決定になってしまう気もします。

――お2人は冷静に対応しそうな印象があります。

ひろゆき:僕は最初にトイレに入って鍵かけちゃいますね。トイレの取り合いになったらめんどくさいじゃないですか。あと、車内でトラブルが起きたらそこには関わらない方がいいから、そうするとトイレが一番安全かなって。

けんすう:爆発よりもパニックになって潰されてしまう方が、リスクとして先に来そうですもんね。あと爆破しても個室の方が安全という可能性もあるか…、さすが! あとは、僕はお年寄りが子供、怪我人のサポートに名乗り出るかもしれないです。サポート役に徹している方が自分はパニックにならないという。役割が無いとパニックや不安になると思うんですよね。

ひろゆき:確かにそれはあるよね。こういう話をしていると今後新幹線に乗る時に恐くなっちゃう人もいそうだけれど、JR東日本の皆さんが怖いぐらい優秀なので大丈夫だろうと勝手に思っておきます。

作品情報

STORY:はやぶさ60 号は今日も、新青森から東京へ向けて定刻どおり出発した。高市(草彅剛)はいつもと変わらぬ想いで車掌としてお客さまを迎える。そんな中、一本の緊迫した電話が入る。その内容は、はやぶさ60号に爆弾を仕掛けたというもの。新幹線の時速が100km を下回れば、即座に爆発する……。高市は、極限の状況の中、乗客を守り、爆破を回避すべく奔走することになる。犯人が爆弾の解除料として要求して来たのは、1,000 億円! 爆発だけでなく、さまざまな窮地と混乱に直面することになる乗務員と乗客たち。鉄道人たち、政府と警察、さらに国民も巻き込み、ギリギリの攻防戦が繰り広げられていく。極限の状況下でぶつかり合う思惑と正義、職業人としての矜持と人間としての本能。はやぶさ60 号は、そして日本は、この危機を乗り越えることができるのか!?

Netflix 映画『新幹線大爆破』
出演:草彅剛 細田佳央太 のん 要潤 尾野真千子 豊嶋花 黒田大輔 松尾諭 大後寿々花 ・ 尾
上松也 六平直政 ピエール瀧 坂東彌十郎 / 斎藤工
監督:樋口真嗣
原作:東映映画「新幹線大爆破」(監督:佐藤純彌、脚本:小野竜之助/佐藤純彌、1975 年作品)
エグゼクティブ・プロデューサー:佐藤善宏(Netflix)
プロデューサー:石塚紘太
ライン・プロデューサー:森賢正
准監督:尾上克郎
脚本:中川和博 大庭功睦
音楽:岩崎太整 yuma yamaguchi
撮影:一坪悠介 鈴木啓造
照明:浜田研一
録音:田中博信
美術:佐久嶋依里 加藤たく郎
スタイリスト:伊賀大介
編集:梅脇かおり 佐藤敦紀
アクション・コーディネイター:田渕景也
VFX スーパーバイザー:佐藤敦紀
ポストプロダクションスーパーバイザー:上田倫人
Compositing Supervisor:白石哲也
リレコーディングミキサー 佐藤宏明 (molmol)
音響効果 荒川きよし
ミュージックスーパーバイザー 千陽崇之
特別協力:東日本旅客鉄道株式会社 株式会社ジェイアール東日本企画
制作プロダクション:エピスコープ株式会社
製作:Netflix
2025 年4 月23 日(水)よりNetflix にて世界独占配信
Netflix 作品ページ: https://netflix.com/新幹線大爆破
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藤本エリ

映画・アニメ・美容が好きなライターです。

ウェブサイト: https://twitter.com/ZOKU_F

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