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カメラ屋店頭の印象にだまされるな!立体デジカメ『FinePix REAL 3D W1』レビュー

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季節ごとに各社から発売されるデジタルカメラの新製品。その中でもなかなか目をひくモデルが富士フイルムから今夏発売された『FinePix REAL 3D W1』ではないでしょうか。

なんとレンズや撮像素子が1つのボディに2対ついており、右目用・左目用と微妙に位置のずれた2枚の写真を同時に撮影することで立体写真を手軽に撮れてしまうという、今までにない不思議カメラです。

新しもの好き、ガジェット好きのみなさんならきっと気になる新製品のはず。さっそく電気店やカメラ屋さんの店頭で既に実物を触ってみた方も多いでしょう。

ガジェット通信編集部では、メーカーからこのカメラをお借りするとともに、記者が個人的にも購入し1ヵ月以上使い倒しました。
その上ではっきりとここで断言します。

「『FinePix REAL 3D W1』を語る上で、店頭での印象にだまされるな!」

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・立体写真とその仕組み

人間が立体を立体として認識するためにはいくつかの要素があるのですが、『FinePix REAL 3D W1』は、そのうち一番効果が大きい“両眼視差”という原理を利用して立体写真を撮影します。

と、文章で説明すると小難しい感じになってしまいますがしくみは簡単。人間は右目と左目の微妙な位置の違いにより、それぞれの目に入る景色が微妙に異なります。その“微妙な差”を脳が勝手に処理して人は立体感を感じる、というのが“視差”です。

なので、立体で写真を撮る時も右目分と左目分の2枚の写真を撮り、それぞれ右目と左目に別々に見せてあげればいい。この概念そのものはもう100年以上昔からあり、昔から立体写真というものは撮られているのですね。それを現代の技術でコンパクトデジカメに落とし込んだのが『FinePix REAL 3D W1』というわけ。だからこのカメラには2対のレンズと撮像素子がついているのです。

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・ステレオベースと立体写真のノウハウ

この、“右目用”と“左目用”のレンズの位置のずれ幅のことを立体写真の世界では“ステレオベース”といいます。人間の眼と眼の間の距離は一般的には65mm。つまり、この“ステレオベース”で撮影すると、人間の目で見た感覚とほぼ同じ立体写真になるわけです。そして、ステレオベースを広くすると、立体感が強調され遠い被写体の立体感が増し、逆にステレオベースを狭くすると、近い被写体の立体感がより自然に見えるようになります。

『FinePix REAL 3D W1』のステレオベースは77mm。つまり若干立体感が強調される傾向にあります。

なぜレビューでこんな話をするか、というと、“自然で楽しい”立体写真を撮るためにはある程度知っておかないといけない知識だから。これは裏返すとまだ立体デジカメという商品が“誰でもシャッターを切るだけできれいで完璧な写真が撮れる”わけではない、という意味でもあります。が、今までの写真というシステムから外れた商品である以上、ある程度は仕方ないことでしょう。

ほかにも、“自然で楽しい”立体写真を撮るにはいままでの普通の写真とは違った構図、違った被写体を選ぶ必要があります。

たとえば普通の写真では、メイン被写体の前に別の物体がかぶるなんて言語道断な構図のとりかたです。が、立体写真にすると立体感が感じられてこれが逆におもしろかったりします。

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そして『FinePix REAL 3D W1』というカメラの本当にすごいところは、こういった“立体写真が撮れる”ということではなく、“撮った立体写真をその場で立体として確認できる”ところにあります。このカメラより前から、カメラ2台や時間差撮影・特殊レンズなどで立体写真を撮影する手段はありました。が、本当に面白い立体写真が撮れているのかは、自宅に帰って現像やデータ抽出をし、写真を加工し、立体ビューアで見るまではわかりませんでした。『FinePix REAL 3D W1』なら、“立体写真ならではのおもしろい写真”までいくらでも何度もその場で試行錯誤できるのです。実際にいろいろ立体写真を撮ってみると、この差は小さいようで非常に大きいと感じます。

・そして店頭へ…

ここであらためて店頭に目を移すと、たいていは展示用の実機が紐に繋がれて展示棚からそう移動できない状態にあります。そういった状況で触って確認できることといえば、“展示棚の隣に置いてあるカメラを撮ってみる”とか“店内の風景を撮ってみる”ということくらい。

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ところが先ほど説明したように、普通の目の間隔よりも広くステレオベースを取っているこのカメラではそのまま撮っただけではうまく近接の被写体を立体的に撮ることができません。工夫すればきれいに立体感を保ちつつ撮ることはできるのですが、それを知らないほとんどの人はその結果にがっかりするのではないでしょうか。そして店内の写真なんてのも、立体感を楽しむにはどうしても力不足な絵になりがち。

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