「うだつがあがらない」のうだつって何?建築用語から生まれた言葉の意味や類義語、由来を解説!
「うだつがあがらない」、はなかなか評価されない状態や、出世できないことを意味します。
「お前はうだつがあがらないな」なんて言われたら、落ち込んでしまったり、腹が立つかもしれませんね。
いい意味では使われることがない言葉です。
ところで、「うだつがあがらない」の「うだつ」とは、そもそも何を指す言葉なのでしょうか?
ここでは、「うだつがあがらない」の意味や由来、そして類義語について見ていきましょう。
「うだつがあがらない」とは
「うだつがあがらない」の「うだつ」が指すものを知る前に、「うだつがあがらない」という言葉の意味を改めて確認しておきましょう。
「うだつがあがらない」の意味
「うだつがあがらない」という言葉は、地位や生活などがなかなか良くならない・出世ができないといった意味です。
金銭的になかなか恵まれる状況にならないという意味合いでも使われます。
「うだつがあがる」という言葉は無い
「うだつがあがらない」という言葉は、「うだつ」というものが「あがらない」という構造の慣用句です。
しかし、その反対として「うだつがあがる」という言い方はしません。
あくまでも「うだつがあがらない」という語で一つの慣用句を形成しています。
「うだつがあがらない」の由来は建築用語
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それでは、「うだつがあがらない」の「うだつ」とは一体何なのでしょうか?
「うだつ」の由来とされるのは2つの建築用語です。
「うだつ」は防火用の壁から?
ひとつは日本家屋における防火用の壁の「うだち」が転じたとされています。
「うだつ」の元になったとされる「うだち」は、隣り合った町屋の間にせり出すように作られた防火目的で作られた壁でした。
これが次第に装飾性を持つようになり、裕福な家では立派な装飾が施されるようになったのだとか。
「うだつ」は、当時の裕福さの象徴とされました。
そこから、「飾り立てたうだつをあげることができない(用意できない)」=財政状況がよくない、生活環境が向上しないという意味で使われるようになったんだとか。
「うだつ」は棟上げに由来する?
もうひとつは、「うだつ」とは「棟上げ」の事を指すという説です。
古くから建物を新築する際、「棟上げ」つまり建物の骨組みができると、上棟式が行われてきました。
ここで出てくる「棟」とは、骨組みの最後に取り付ける屋根の一番上に横たえるように取り付けられる木の事です。
この「棟」と梁の間を支える柱を「うだつ」といいます。
この「うだつ」が常に「棟」に押さえつけられている状態から「うだつがあがらない」という言葉は生まれたともされています。
「うだつがあがらない」の類義語
次に、「うだつがあがらない」の類義語を見ていきましょう。
類義語としては「鳴かず飛ばず」「冷や飯を食う」「伸び悩み」などがあげられます。
鳴かず飛ばず
「鳴かず飛ばず」は、何の活躍もしない・できないでいる様子棟を指す言葉です。
反面、「活躍している機会を待っている様」といった意味合いもあるので、悪い意味ばかりの言葉ではありません。
冷や飯を食う
「冷や飯を食う」は、冷遇されるといった意味合いの言葉です。
「他人の家に居候する」という意味も持つ言葉なので、「居心地の悪い思いをする」というようなイメージも含んでいます。
伸び悩み
「伸び悩み」は、思うように成長できずにいることを指す言葉です。
「停滞している様子」といった意味も持ちます。
まとめ
「うだつがあがらない」は、出世できない状態や、生活環境が向上する気配が無い様子を意味しますので、あまり言われたくない言葉ですよね。
「うだつ」は、町屋に設けられる装飾的な防火壁、もしくは棟を支える柱から生まれたとされる言葉です。
奇しくも共に建築用語となっています。
類義語としては、「鳴かず飛ばず」や「冷や飯を食う」、「伸び悩み」などがあげられます。
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