漫画みたいだ。

漫画みたいだ。

この記事は漫画家・佐藤秀峰さんのブログからご寄稿いただきました。

漫画みたいだ。

報道が過熱して困っています。

「ブラックジャックによろしく」の二次使用フリー化について、新聞やテレビ、ネットニュースなどで様々な形で取り上げられ、おかげさまで大きな話題となっています。
非常にありがたいことではあるのですが、少々逸脱する方も出てきました。

個人的なメディアへのスタンスとしては、報道記事は事前に記事の確認ができないため、コメントは控えることにしています。
発言の一部だけを切り取って、不本意に伝えられることも多いからです。
記事の事前確認ができるインタビュー記事の場合は、スケジュールを調整の上、極力お応えするようにしています。
メディアには発言に責任の取れる範囲でできるだけ協力したいと思っていますし、また取材してくださることにもとても感謝しています。

昨日、仕事場のチャイムが鳴り、スタッフがインターホンに出た所、某テレビ局の報道記者を名乗る方でした。

不審に思ったスタッフが僕に報告に来たので、面会のアポイントメントがないことを確認した上、お帰りいただくよう指示しました。
仕事中ですし、あまりにも唐突だったので。

その後、別のスタッフに確認した所、午前中にその記者から電話があり、「これから取材したい」と言われたそうで、その時は取材内容をメールでご連絡いただくようお答えしたそうです。
メールが来たら、僕に報告しようと思ってたみたいです。

なのに、インターホン越しに「来ちゃいました」だって。

こちらとしては罪を犯して世間を騒がせている訳ではないですし、アポイントなしで事務所に押し掛けてくるという行動は異常に感じましたが、その後も何度もチャイムは鳴り続け、記者はしつこくコメントを求めてきます。

「10秒でいいですから!」って子供ですか?

チャイム攻撃は一段落しましたが、なんだか気持ち悪いですよね。
お昼ご飯を食べに出かけることすらできませんし、困ったので某テレビ局の別の関係者に連絡し事情を伝えると、しばらくたって「報道の上層部と掛け合って、記者に撤退するように指示してもらいました」とのこと。

つまり、その時点までは記者は事務所の外に張り付いていたということになります。
うかつに事務所の外に出ていたら、カメラを向けられたのでしょう。

「しばらくしたら外に出ても大丈夫だと思います」って、ここ僕の事務所なんですけど…。

とりあえずはことなきを得ましたが、非常に不快な思いをしました。

夜にお取引先との会食の予定がありましたが、先方に迷惑がかかるようなことがあってはいけないのでキャンセル。
また来るかもしれませんからね。
その他の予定もすべてキャンセルしました。

夜になり自宅に帰ろうと思いましたが、自宅の場所を突き止められても嫌なので、タクシーを呼び駅前に向かい、その後、また別のタクシーに乗って、いつもとは違う道を通ってもらい帰宅しました。

某テレビ局からは現在の所まで謝罪はなく、日頃の僕との取り引きの関係上、特別に記者を撤収させたという内容のことを言われたので、そのようなアポイントなしの取材が日常的に行われていて、かつ、それに疑問を感じない体質の会社なのであろうと感じました。
さらには、この件に関してが言及しないようにも言われました。

言及するんだけどね。

僕は漫画家として取材をする立場でもある訳ですが、僕にはない常識でなかなかにハードコアな1日でした。

これからも取材にはお答えしますし、歓迎していますので、あんまり付け回さないでくださいね(ハート)

執筆: この記事は漫画家・佐藤秀峰さんのブログからご寄稿いただきました。

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