日本語学者が解説した「了解しました」と「承知しました」の差に反響続々 国語辞典編纂者は異を唱える
度々論争が起こる「了解しました」と「承知しました」の使い分け問題。ビジネスシーンなどで目上の人に「了解しました」と言うのは失礼にあたる可能性があるとのことだが……
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3月14日放送のバラエティ番組『この差って何ですか?』(TBS系)にて、「了解しました」と「承知しました」の差が紹介され反響が集まっている。
「目上の人」が「目下の人」に使うか「目下の人」が「目上の人」に使うかどうかの違い。「了解しました」は、「目上の人」が「目下の人」に使う。「承知しました」は、「目下の人」が「目上の人」に使う。
「了=終わらせる」、「解=理解するとなり」、「了解しました」には話を理解して終わらせるという意味がある。終わらせる権限があるのは「目上の人」だから、「了解しました」は「目上の人」が「目下の人」に使う言葉。「承」は、「承る=聞くの謙譲語」で、自分を下げる言葉であるため、「目下の人」が「目上の人」に使うのが正しい。
と、番組に登場した漫才師・日本語学者のサンキュータツオ氏が解説した。
これに対しネット上では、「了解しましたって目上の人に使ったらダメなんか…?」「えっ、知らなかった普通に了解って言葉使ってたわ」「意味を知ったら“了解”のLINEのスタンプが使いづらいわあ」と困惑する視聴者も少なくなかったようだ。
なお、日本語学者・国語辞典編纂者の飯間浩明氏は『Twitter』(@IIMA_Hiroaki)で、「『了解いたしました』がべつに失礼ではないという話は以前にもしましたが、あまり誤解は解消されていないようです。改めてまとめを作りました。不必要な軋轢(あつれき)がなくなることを願うばかりです。」と、丁寧な解説付きの画像を添えて述べている。
「了解いたしました」がべつに失礼ではないという話は以前にもしましたが、あまり誤解は解消されていないようです。改めてまとめを作りました。不必要な軋轢(あつれき)がなくなることを願うばかりです。 pic.twitter.com/lJKeoRhnmL
— 飯間浩明 (@IIMA_Hiroaki) 2016年6月12日
飯間氏の説明によると、確かに「了解」に敬意は入っていないが、「了解いたしました」と謙譲を表す「いたしました」を付け加えることで失礼にはあたらないという考えもあるようだ。
また、同番組では「十分(物理的に満たされている状態)」と「充分(精神的に満たされている状態)」といった何気ない日本語の違いも解説され、目から鱗が落ちた人が多かった様子だ。
※画像は『Twitter』より引用
映画とアニメが好きな学生ライターです。最近はスニーカーにはまっています。
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