フランスメディア 日本の新閣僚がネオナチに関与と批判
2012年6月24日 首相官邸付近にて筆者撮影
内閣の改造人事が発表され、安倍晋三新内閣がスタートした。発足直後の8日、海外メディアがショッキングな報道を放って話題になっている。フランスメディア FRANCE24は、高市早苗総務大臣の写真を掲載し、ネオナチ関与疑惑を報じている。FRANCE24当該記事へのリンク(英文)
この報道を受けて、ソーシャルメディアツイッターでは、日本のイメージダウンにつながるのではないかと心配する発言が目立つようになった。そもそも、ネオナチ疑惑についての言及だが、高市氏の思想信条やこれまでの政治活動だけが原因ではないようだ。
在特会をはじめとした極右集団が、日の丸や旭日旗を掲げるだけでなく、最近は、ハーケンクロイツを掲げてデモ行動を行うケースが見られるようになったからだ。これらの行為について、欧州を中心とした日本への来訪者は、「なぜ、ナチス信望者を警察が保護するのか」という声をよく耳にする。
上部に掲げた写真は、筆者が2年前の脱原発デモの際に撮影したものである。おそらく極右集団が第三者に被害を及ぼさないようにブロックしているものだと思うが、見方によっては、極右集団を警察が保護しているようにも見える。これが、海外から遊びにきた人たちに誤解を生んでるのは間違いない。
想像する以上にナチスに対して敏感なヨーロッパ
今回、このような報道がなされた背景に、ハーケンクロイツ(ナチスが掲げていた鍵十時の旗)を掲げて、デモを行う極右が増えたことも一因にあるのではないだろうか。
日本人からすれば理解しにくいかもしれないが、ナチスドイツは、第二次世界大戦中に、ユダヤ系の人たちやロマ族の人たちを不当に殺害している。また、隣国のフランスはナチスにパリを攻め入られたことについて、いまだに感情が癒えないと考える人が多いとされる。
そういった大規模な問題を起こした団体の象徴となる旗を掲げ、町中を民族差別を連呼する言葉を発しながらデモを行っていれば、日本にネオナチ信望者が増えていると解釈されるのは間違いない。
すでにオリンピックが決まっており、「おもてなし」とかたやいいながら、かたや排外主義を繰り返す団体の行動を制限しないことについて、諸外国はどのように感じるのだろうか。
少なくとも、日本の国益を損ねる可能性が高いので、早急に対処をすべきではないかと思う。
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