夜スマホで「概日リズム睡眠障害」に?

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体のリズムを地球の24時間リズムに合わせながら生活している

夜スマホで「概日リズム睡眠障害」に?

私たちは脳と体を休めるために眠ります。朝はすっきりと起きて、昼間に活動して、夜には自然と眠くなる生活リズムを大切にしましょう。

私たちの体の中には「体内時計」が備わっていて、この時計の働きで毎日決まった時刻に様々なホルモンが分泌され、睡眠・覚醒を繰り返す「体のリズム」がつくられます。体内時計の周期は24時間より10分から1時間ほど長くなっています。毎日、「体内時計」と地球の時刻とのズレを修正して、体のリズムを地球の24時間リズムに合わせながら生活しているのです。

この「体内時計」は、脳の中の「視交叉上核(しこうさじょうかく)」という場所にあります。脳にある「体内時計」は、「光」によって、周期を早めたり遅らせたりすることがわかっています。また、脳だけでなく、筋肉や肝臓、心臓などの臓器にも存在します。血圧の日内変動や自律神経の調節なども「体内時計」による体のリズムのひとつです。この体のリズムを無視した生活を送っていると、「概日リズム睡眠障害」になりやすくなります。

夜間の光刺激や生活リズムの崩れにより「概日リズム睡眠障害」に

「概日リズム睡眠障害」には、「眠る時間帯が慢性的に遅れた状態になり、昼頃にならないと起きられない」「早い時刻から眠くなって寝てしまい、日が昇る前に目覚めてしまう」「毎日数時間ずつ入眠・覚醒時刻が遅れていく」などがあります。夜間の光刺激(パソコン・携帯電話・テレビなど)や現代の24時間社会による生活リズムの崩れにより、眠りをうながすホルモン「メラトニン」の分泌低下や「体内時計」が乱れることが原因です。

次のようなことが習慣になっているようならば改善してみましょう。
・夜更かししがち
・夜寝る前にパソコン・スマホやゲームの画面を見ている
・食事の時刻が不規則
・朝食を摂らない
・朝の日光を浴びない

良い睡眠習慣をつくる「睡眠指針12か条」

治療については、従来の睡眠薬とは違ったメラトニン受容体に作用する薬もありますので、医師に相談してください。また、薬物療法のほかにも、良い睡眠習慣を身につける睡眠教育、光を使った高照度光療法などがあります。良い睡眠習慣をつくるための「睡眠指針12か条」を下記に記載しますので、参考にしてください。

<睡眠指針12か条>
1:睡眠時間はひとそれぞれ。日中の眠気で困らなければ十分
2:刺激物をさけ、眠る前には自分なりのリラックス法を
3:床につくのは眠たくなってから。就床時刻にこだわらない
4:同じ時刻に毎日起床
5:光を利用。目覚めたら日光を入れ、夜の照明は控えめに
6:規則正しい3度の食事、規則的な運動習慣
7:昼寝をするなら、午後3時前の20~30分
8:眠りが浅いときは、睡眠時間を減らし、遅寝・早起きにしてみる
9:激しいいびき、呼吸停止、足のぴくつきやむずむず感などは要注意
10:十分眠っても日中の眠気が強いときは専門家に相談
11:睡眠薬代わりの寝酒は不眠のもと
12:睡眠薬は医師の指示で正しく使えば安全

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