J.J.エイブラムス監督が映画『スーパーエイト』でウェブに仕掛けた謎まとめ
6月24日(金)から公開される映画『SUPER 8/スーパーエイト』。プロデューサーにスティーブン・スピルバーグ、監督・脚本に『LOST』『クローバーフィールド/HAKAISHA』『スター・トレック』のJ.J.エイブラムスという布陣で製作されたSF超大作として注目を集めています。実はこの作品について、J.J.エイブラムス監督がウェブ上に様々な謎を仕掛け、米国では映画ファンによる謎解きが盛り上がったとのこと。これらの仕掛けについて情報を得られたのでまとめてみます。
隠しサイトその1:scariest thing I ever saw
http://www.scariestthingieversaw.com/[リンク]
トレーラーの最後に映るスーパー8カメラレンズに隠された文字をつなぎあわせると、「scariest thing I ever saw」(今までに見た一番怖いもの)という文章になります。これを検索すると出てくるのが上記URLのサイト。
サイトにはリモートアクセスのコンソールのような画面が表示され、画像や音声ファイル、プリントアウト、チャットログなどの仕掛けが隠されています。一部の仕掛けはパスワードが必要なのですが……。パスワードはガジェット通信記事ページのコメント欄に書いておきますので、知りたい方は文末のリンクからご覧ください。
隠しサイトその2:super 8 editingroom
http://www.super8-movie.com/editingroom.html[リンク]
こちらも別のトレーラーに隠された文字「S8EDITINGROOM.COM」の文字をブラウザのアドレスバーに入力すると、上記URLのサイトにたどりつきます。こちらはフィルムの編集室を模していて、プロジェクターに投影してフィルムを観ることができます。米空軍の1963年の記録映像のようですが……。
隠しサイトその3:HOOK LINE AND MINKER
http://www.hooklineandminker.com/[リンク]
一見、魚好きなJosh Minkerという人の個人ブログのようですが、2011年3月11日にサイトがハッキングされ、軍関係研究者のホームページのチャットログにアクセスできるパスワードが書き込まれたとのこと。現在はその形跡を見ることができません。
隠しサイトその4:軍事関係研究者のブログ
http://revalistic.com/[リンク]
エリア51、旧ソ連のロケット開発、核兵器に関する調査をしている人物のブログ。アメリカンフットボールのアメリカ最大の大会『スーパーボウル』で放映されたCMに隠されたキーワード「vitasleric」を並べ替えてドメインが判明しました。カテゴリー「Uncategorized」の各記事から「Continue Reading」をクリックすると、隠しページにたどり着きます。上述の個人ブログ『HOOK LINE AND MINKER』から流出したパスワードを入力するとチャットログや写真を見ることができるのですが……。こちらのパスワードもガジェット通信記事ページのコメント欄に書いておきます。
隠しサイトその5:Rocket Popperters
http://www.rocketpoppeteers.com/[リンク]
隠しサイト『scariest thing I ever saw』からプリントアウトできる新聞に広告が掲載されている、宇宙をモチーフにしたアイスキャンディのサイト。コンテンツを見るには会員登録が必要で、会員にはメルマガを配信したりオリジナルグッズを販売しているそうですが……。
以上が入手できた情報なのですが、正直に言って謎散りばめすぎ! Josh Minkerのブログに至っては、どこからここへたどり着くのかも想像できません。これらはいわゆるバイラル・キャンペーンという、口コミを誘発する仕掛けとしてウェブに用意されたもの。アメリカではどこまで解明が進んだのか分かりませんが、日本では“映画『SUPER 8/スーパーエイト』バイラルWiki”というWikiで情報をまとめています。
映画『SUPER 8/スーパーエイト』バイラルWiki
http://w.livedoor.jp/super8/[リンク]
これを見てもまだ分からないことだらけなのですが、新事実を発見した方は是非、ガジェット通信記事ページのコメント欄にコメントしてみてください。
それにしてもエイブラムス監督は、なぜこんなややこしい仕掛けを用意しているのでしょうか? 監督は次のようにコメントしています。
バイラル・キャンペーンが効く映画もあれば、そうでない映画もあります。
私達のチームの中にバイラルに関してとても長けている人間がいて、彼が開発した
アプリなどを通して魅力を訴えていますが、そうしたバイラルが映画そのものになっていると思います。バイラル・キャンペーンでは、このキャンペーンに参加することで何が表現できたり体験できたりするか、手に入れることができるものは何で、どんな謎を解くことができるのかを伝えようと努力しています。
それは彼らが何をし、あるいは何をしたいのかを考えるなどと言った事ではなく、我々がこれは面白いからやってみよう! と思うだけのことなのですよ……。
こういう仕掛けが好きだという観客もいれば、全然嫌だと言う観客もいますが、これは宣伝の一つの要素なのであって、この映画を見たがっている観客にとって最終的に、大きな要素ではないのです。
バイラル・キャンペーンは映画の盛り上がりを継続させる効果はあります。しかし、我々が考えているのは、どうしたら面白いことを仕掛けていけるかということなんですよ。
要は、我々はそういうことを仕掛ける事が大好きなんです!
「好きだから」と言われたら「そうですか」と答えるしかありませんね! これから映画を観る方にも、明日以降、既に見終わった方にも、しばらくこの謎の解明ゲームは続いていきそうです。
ちなみに本編の方は、難解なところはひとつもないエンターテインメント作品。1979年のオハイオ州を舞台に、少年たちの友情と成長、家族愛を描く人間ドラマと、列車事故をめぐって次第に明らかになる、未知の存在との出会いを描くSFミステリーがそれぞれしっかりと厚みを持って展開します。SFファンにも、そうでない方にもオススメですよ!
※ガジェット通信では、複数の写真と動画、リンク付きで掲載しています。配信先で記事をご覧になった方で、写真とリンク付きで読みたい方はこちらからご覧ください。コメント欄での情報交換も歓迎します。
『SUPER 8/スーパーエイト』
6月24日(金)よりTOHOシネマズ日劇ほか全国ロードショー
公式サイト:
http://www.super8-movie.jp/[リンク]
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宮原俊介(エグゼクティブマネージャー) 酒と音楽とプロレスを愛する、未来検索ブラジルのコンテンツプロデューサー。2010年3月~2019年11月まで2代目編集長、2019年12月~2024年3月に編集主幹を務め現職。ゲームコミュニティ『モゲラ』も担当してます
ウェブサイト: http://mogera.jp/
TwitterID: shnskm
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