過去最高の『シャーロック・ホームズ』ここに現る

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筆者がシャーロック・ホームズで思い出すのは、かつてPCエンジンCD-ROMで発売されたゲーム『シャーロックホームズの探偵講座』(以下、探偵講座)だ。当時にしては斬新な動画をふんだんに使用したゲームで、『探偵講座』を購入するためにPCエンジンCD-ROMを購入したへヴィーユーザーは少なくないはず。

『探偵講座』はどんな行動をしても動画再生によってゲームが展開する。しかし選択を間違えると何度も同じ会話を聞かなくてはならず、非常にストレスを感じるゲームであった。もちろん挫折した。

次にシャーロック・ホームズで思い出すのは、ファミコンゲームの『ミシシッピー殺人事件』だ。シャーロック・ホームズは登場しないが助手の名前がワトソンであることから、開発会社はシャーロック・ホームズをモチーフとして開発したと思われる。

『ミシシッピー殺人事件』は不条理なテレビゲームとして有名で、推理ゲームなのに落とし穴に落ちて死んだり、ナイフが飛んできて刺さって死んだりと信じられないトラップが満載だった。もちろん挫折した。

それゆえ筆者はシャーロック・ホームズという名がつく作品に対してあまり良いイメージを抱いてない。しかしハリウッド版の『シャーロック・ホームズ』は最高だった。頭脳派なイメージでしか描かれてこなかったシャーロック・ホームズがハリウッド版では肉体派になっているのだ。

パンチ、キック、脳天砕き、エルボードロップ、目潰し、卑怯技、反則技、危険技、何から何まで肉体派なシャーロック・ホームズは見ていて気持ちがいい。

原作から逸脱したキャラクターをしているとは言え推理に関してもピカイチで、コロンボや古畑任三郎顔負けの推理を楽しませてくれる。

過去に『リアル一休さん』(?)という漫画があり、「このはし渡るべからず」という立て札があったために激流の川を泳いで渡ったというエピソードがあったがハリウッド版『シャーロック・ホームズ』はまさにそれを思い出させる作品だった。

ハリウッド版『シャーロック・ホームズ』は2010年3月12日(金)より丸の内ルーブル他全国ロードショーの予定だ。いつもとは一味違うシャーロック・ホームズに期待して待とう。

(C) 2009 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED

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