【インタビュー】本上まなみ、「面白くかわいいけれど、現代的なテーマが毎回あります」『映画 すみっコぐらし 空の王国とふたりのコ』ナレーション
シリーズ第3弾までの累計観客動員数が300万人を超える大ヒットシリーズ『映画すみっコぐらし』の最新作、『映画 すみっコぐらし 空の王国とふたりのコ』が公開となった。本作の公開を記念して、ナレーションを務める本上まなみさんにインタビュー。愛される作品の魅力について聞いた。
――今作もかわいらしいけれどグッとくるような展開もありましたが、まずはご覧になっていかがでしたか。
今回「おうじ」というキャラクターが出て来るのですが、この子が健気な頑張り屋さんで自分がなりたい姿があるのになれなくて足踏みしているんです。その姿がとても愛おしくて応援したくなりました。
そして、いつもおうじと一緒にいる「おつきのコ」が、どうすれば「おうじ」を助けてあげられるのか、何が一番いいのだろうと逡巡しているところも、印象的でした。お互いを思いやっている姿や友情などが大事に描かれている作品だなと思いました。
――このふたりの関係性含め、感情移入できるキャラクターたちが魅力的ですよね。
そうですね。わたしも子どもを育ていますし、自分の子ども時代を振り返ってみても、助けてのひと言が言えずひとりで頑張り過ぎちゃうことって実際にありました。だけど、みんなで協力すれば上手くいったという経験は、してみて初めてわかるもの。みんなで成し遂げた達成感みたいなものって、やっぱり成長する上でしっかり記憶に残っているので、今子どもを間近で見ていて、ちょっと足踏みしているところなのかな、背中を押したほうがいいかなということを日々観察するようにしています。いろいろな人にこの映画を観てもらったら、きっと「おうじ」や「おつきのコ」の存在が思い浮かぶのではと思います。
――ナレーションを入れるにあたっては、どのようなことを意識していますか?
今回は冒頭のところで「おうさま」が病気になるのですが、子どもが観てどう思うのか、まず気にかけました。おうじが動き出すきっかけになるので大切なシーンなのですが、深刻になりすぎると「怖いことが起こるのではないか」と不安を与えてしまいます。どういうテンションで読むかということはちょっと考えました。
あとはすみっコたちが「おうさま」のベッドの上にみんなで乗っていて、みんなで乗っちゃダメじゃないかと思うけれど、そこがかわいくて(笑)。そういうところが、すみっコの面白さだったりしますよね。そういうすみっコたちに寄り添ったナレーションは井ノ原さんが100パーセント以上の力で発揮してくださっているので、わたしはバランスを考えてやっています。
――もともとすみっコたちがお好きだったそうですね。深く影響も受けていらっしゃるとか。
そうですね。すみっコはたくさん本が出ているので読んでいました。ビジュアルもかわいいし、以前から好きだなと思っていました。個々のキャラクターに性格があるということを知ったくらいからグッと入り込んで見るようになりましたし、またそれが映像になり、映画の作品として観られるというところで、また一段とすみっコ愛が深まっていった感じです。
――最初に映画版でナレーションを務めることになった時はいかがでしたか?
最初、映画館の予告編ですみっコが映画になると知ったのですが、もの静かで控え目なあのコたちがどのように映画になるのだろうという純粋な好奇心がありました。でも、まさか自分にナレーションのお仕事をいただけるとは思っていなかったので、本当にびっくりした思い出があります。
――映画を楽しみにしているみなさんにメッセージをお願いいたします。
愛らしいキャラクターで、見た目もかわいくぷにぷにしている。わいわい、ドキドキ、ハラハラ、非常に分かりやすい見た目でありながら、テーマ自体は現代のわたしたちが抱えている社会の問題に沿っているところがあるんです。前作で言うと、ものを大切にすることや古くなった工場で働くとはどういうことかについて考えさせれましたし、今回で言うと水不足、よその国とどうやって上手く力を合わせていくのか、そういうことを考えさせられたりします。
映像は優しく温かくかわいいけれど、奥行きのある物語なんです。映画を観終わった後に持ち帰ってひとりになった時に、あのお話はこういうことなのかと、また違う視点で作品のことを振り返ることができる。そこが大人にも人気の秘訣かなと思います。
『映画 すみっコぐらし 空の王国とふたりのコ』
公開中
©2025 日本すみっコぐらし協会映画部
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