千葉県 松戸市立松戸高校 陸上競技部が強い理由 野球 レスリング BMX 弓道だけじゃない “市民一体伴走モデル”と“市立松戸イズム”のパワーブースト

野球、レスリング、BMX、弓道……。
強い選手たちが集結し、世界大会・オリンピックへと挑むアスリートを量産し続ける街―――千葉県 松戸市。
松戸市は、この4種目以外にも、市民一丸となってアスリートを養成し、突出した成績をおさめ、選手たちが世界へと羽ばたいていく種目がある。
それが、陸上 松戸といえば、陸上
ここ松戸市から日本全国、そして世界へと羽ばたくスポーツのもうひとつが、陸上。
陸上では、松戸市立小金北中学校から八千代松陰高等学校を経て早稲田大学競走部に入部し、箱根駅伝、そして2028ロサンゼルスオリンピックを目指し走り続ける鈴木琉胤るい選手も、まさに松戸出身の期待の星。
松戸市ランナーが伴走しあい高嶺へ

そんな“陸上の松戸”をけん引するひとりが、松戸市立松戸高等学校 陸上競技部 顧問の蓑和廣太朗先生。
蓑和先生は、松戸市立大橋小学校、松戸市立和名ケ谷中学校を経て、市立松戸高校で陸上部エースとして活躍。
全国高校総合体育大会(インターハイ)に3年連続出場し、東洋大学でも陸上部で関東学生陸上競技対校選手権大会(関東インカレ)などに出場した実績を持つ“松戸市ランナー”。
現在、蓑和先生は母校の市立松戸高校で教鞭をとり、陸上部の顧問を務め後進を育成中。
その中で鈴木琉胤選手を追いかけまい進し続けているのが、今年のインターハイ出場を決めた森田瑛仁選手(3年生)だ。
想像以上にいい走りができている

「1500m は、想像以上の理想の走りができていると思います。でも、800m はこれまで苦戦していて、インターハイ関東予選でも、800m は予選落ちしてます」(森田選手)
森田選手は、この課題を打破すべくインターハイ前に千葉県陸上競技選手権大会 800m 1500m に出場。
千葉県陸上競技選手権大会は、高校生の他に大学生や実業団、クラブチームなどに所属する選手も出場する、千葉県で最も速いランナーを決める大会で、この結果について森田選手はこう振り返る。
「1500m は自分が思い描いたレースプランで勝ち切ることができました。課題だった 800m も、100分の1秒差で2着だったけど、自己ベストを更新できインターハイへの自信にもつながりました」(森田選手)
他の学校にはない、市立松戸だけにある“走る環境”

なぜ、松戸市立松戸高校は、陸上が強いか。また、強くなりたいという選出がちが市立松戸をめざすか。蓑和先生はこんな考え方を教えてくれた。
「たとえば 1500m でいえば、自分は今のところ(笑)部員の誰よりも速く走れるので、自分が一緒に走ることで彼らのタイムを引き上げることができる。
また、松戸市陸上競技協会に所属する日本トップレベルの市民ランナーや大学生たちに練習に参加してもらい、引っ張ってもらうことが、生徒たちに良い刺激となっています。他の学校にはない、市松だけにある“走る環境”です」
800 1500 3000 5000m 学内最速記録更新めざす
森田選手は、市立松戸 陸上チームを引っ張る役目を果たしながら、自分自身の高い目標についても、こう明かす。
「1500m は、あと1秒で届く蓑和先生の記録を追い抜くのも目標のひとつです。市立松戸高校の記録を塗り替えたいとも思っています。いま市立松戸高校の 1500m 最速タイムは、かつての卒業生が出した3分48秒です。
僕はすでに800m(1分53秒33)と3000m(8分29秒)で市立松戸高校最速記録保持者で、まだ獲得できてない 1500m と 5000m も、歴代最速記録を超えて記録を更新したい。800・1500・3000・5000mの4つの最速記録保持者になりたい」(森田選手)
―――蓑和先生も、森田選手の目標に、心技体で伴走していく。
「高校駅伝関東大会への出場は、女子が去年、15年ぶりに達成できました。男子が今回関東大会に出場できれば、16年ぶりとなります。男女アベックでの関東駅伝出場。そして千葉県トップ3を目指してがんばります」(蓑和先生)


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