【静岡市】どの時代も魅了するデザイン 人間国宝「芹沢銈介」の美術館

日本を代表する染色家、芹沢銈介(1895-1984)は、静岡市生まれ。型絵染において、人間国宝に認定された。

色彩の豊かさ、見た目も楽しい模様、デザイン性の高さなどは、昔も今も多くの人々を魅了する。

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静岡市登呂にある「静岡市立芹沢銈介美術館」は、1981年開館。

芹沢銈介の作品約1300点と、芹沢銈介が収集した世界の工芸品などのコレクション約4500点を展示、収蔵する。日本で、染色作家の美術館は珍しい。芹沢銈介が生涯にわたって手掛けた「染色」の世界は、見れば見るほど奥深い。

特に、型絵染は、日本で古くからおこなわれてきた伝統的な技法。これを用いて、のれん、屛風、着物、帯、染絵額、絵本、カレンダー、うちわなど、日々の暮らしに身近なもので多く見られるのも、親近感がわく。

多くの模様は「文字」「植物」「人物」「風景」などから生み出されている。落ち着いた配色から、見る人に心の安らぎを与えるのが、芹沢銈介の良さでもある。

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中庭を眺めながら休憩できるスポット、ミュージアムショップもある。特にショップには、さまざまな芹沢銈介模様のグッズが並ぶ。

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なお、美術館は、弥生時代の遺跡がある登呂公園に位置する。遺跡の雰囲気に溶け込むよう、本館「石水館」は石、木、水などの天然素材で造られているのも特徴だ。

善照寺本堂、渋谷区立松濤美術館などで知られる建築家、白井晟一(1905-1983)が手掛けたことで知られる。この建物を見たいと美術館を訪れる建築ファンも、少なからずいるという。

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美術館の近くに「芹沢銈介の家」もある。

芹沢銈介は、1934年に住み慣れた静岡市を離れ、家族や職人らと東京・蒲田へ移住。そして、1984年に88歳で亡くなるまで主に応接間として使われていた。

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1987年に、この場所に移築された二階建ての建物。一階の板の間には芹沢銈介が作品の構想を練ったり型紙を彫ったりした机などが見られる。

また、自ら収集した木工品や陶磁器などが家じゅうにあるのも必見。「芹沢銈介の家」は無料で見学できる(美術館開館日の日祝のみ。8月は土曜も見学可)

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静岡市立芹沢銈介美術館

https://www.seribi.jp/

取材協力:静岡市

(Written by A. Shikama)

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