健診会場で自身の3Dアバターを生成。博報堂、従業員の健康をサポートするプログラムを検証
株式会社博報堂DYホールディングス、株式会社博報堂、株式会社博報堂DYメディアパートナーズは共同で、従業員自身の3Dアバターが健康をサポートする「じぶんトレーナー」プログラムの社内実証実験を、2023年8月より開始します。
同実験を通じ、同プログラムが健康意識の低い層の行動変容や企業の健康経営へ与える効果を検証する方針です。
なお、実験の実施ならびに結果分析は、京都大学大学院医学研究科の近藤尚己教授が監修します。
健康意識の低い社員の行動変容に課題
2016年の「健康経営優良法人認定制度」、2019年4月の「働き方改革関連法」の施行に伴い、企業における従業員が健康に安心して働ける環境づくりへの取り組みがますます重要視されています。
しかし、健康に対する意識や関心が低い社員に行動を起こさせることや、その意識や行動を持続させることは簡単ではなく、個人の行動変容を促す効果的なプログラムづくりが課題となっているようです。
自身の3Dアバターがパーソナルトレーナーに
そこで今回、上記の博報堂DYグループ3社は、株式会社VRCの高速3Dアバター生成技術を活用した実証実験を行います。
同実験では、2023年8月末から行われる定期健康診断において、健診会場に設置された専用筐体で従業員自身の3Dアバターを生成(希望者のみ)。その後、専用サイト上で、生成された自身のアバターがパーソナルトレーナー「じぶんトレーナー」となり、目指すべき体型を可視化したり、改善に向けたエクササイズなどを教えたりと、社員一人ひとりの健康をサポートしていきます。
そして、健康診断シーンでのアバター生成の受容性や、社員の健康意識や行動の変化、健康改善への影響などをアンケートや健康診断データを用いた分析により明らかにします。
博報堂DYグループの取り組みと今後の展開
博報堂DYホールディングスは、行動科学理論(簡易性、ゲーミフィケーションなど)を応用してデザインされた職域保健プログラム「健診戦」を開発。健康意識の低い層の巻き込みや参加者のメタボリックシンドロームへの改善効果などを実証してきました。
「健診戦」では、博報堂DYグループ3社の定期健康診断において、希望する社員のヘルスデータを取得し、前年度の健康数値と比較。その改善度を点数化・表彰化することで、健康改善のモチベーションと健康診断結果の向上をサポートします。
今回は、さらなる生活者の健康における行動変容の促進および企業の健康経営推進を目指して、3Dアバターを活用した新たなヘルスケア体験創出に取り組みます。
今後は、「じぶんトレーナー」のメタバース空間での活用や、アバター同士のコミュニケーション創出など、ヘルスケア領域での3Dアバター活用方法を検討し、引き続き検証・評価を行いながら、健康低関心層に行動変容を促すことのできるプログラムの開発を目指す構えです。
参考元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000744.000008062.html
(文・Higuchi)
ウェブサイト: https://techable.jp/
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