謎のネオアウトロー「ISS」とは何だったのか 雑誌の表紙イラストに警察が血相を変えたワケ
かつて、裏社会やアウトロー雑誌の間で密かに囁かれた謎の集団がありました。名前は「ISS」と言います。TABLOチャンネルではその「ネオアウトロー」と称された「ISS」の取材秘話について、話しています。取材媒体は「実話ナックルズ」(大洋図書・当時ミリオン出版)。取材に同行した編集長久田の話をまとめてみました。
「18,9年くらい前。ある裏社会に精通した人が情報を持ってきてくれました。それは『実話ナックルズ』にも登場した事がないネオアウトローがいる、というものでした。六本木のクラブではそのネオアウトローは他の組織の人間たちの接待らしきものを受けていたらしいです。中には二次団体の親分もいたので、一体、この人物はどういう人だろうと言う事でした」
「その後、首都圏近郊の指定広域団体の三次団体組長の元に行き、この人を紹介してくれるという事で、この組長自ら、案内してくれる手筈になりました。因みに、『ネオアウトロー』というキャッチフレーズはこの組長が付けたと記憶しています。僕もそのネーミングのユニークさに乗って取材しよう思ったんですね」
●車のナンバー『5648』の意味は?
「『ISS』が指定した場所は広島でした。で、組長とボディーガードと僕と三人で飛行機で東京から広島空港にむかいました。そこから市街に向かう訳ですが、『ISS』が用意してくれた車、2台くらいでしたかね。センチュリーみたいな車でした。印象に残っているのが、前の『ISS』の車のナンバーを指さして、あの番号はなんて読むかわかります?と言われた事。『5648』とありました。分からなかったのですが、「ころしや」って読むんですと言われ、変な表現ですがちょっと感心してしまった事を覚えています。他の車のナンバーは自分の生まれの西暦を遣っているとか言っていた気がします」
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「市街で確か、頭の坂本明浩さんという人に会うのですが、俳優の萩原流行に似た美男子だったですね。目付きが鋭いのは覚えています。その人の行きつけのすき焼き屋にはいりました。すき焼き屋かどうかは分からないのですが、とにかくすき焼きを出されまして、その時関東からも指定暴力団の二次団体の組長も来ていたと思います。『ISS』のメンバー全員が出席していたのではないと思いますが、20人弱くらいでしたか。で、若手は物凄い勢いですき焼きを平らげ、隣の部屋で控えていました。僕ものんびり食べている訳にはいかないな、と思い、めちゃ早く食べて若手の控室に行きまして、少し会話をしたと思います」
「取材場所は広島球場、いまのマツダスタジアムですか。そこがよく見える有名なホテルの一室。スゥィートを取ったのかなあ。その頃は取材費が使えましたからね。ほぼ全員、『ISS』のメンバーが集合したと思われます。で、ライターとカメラマンを兼用していた鈴木さんが(気を遣って名字だけにしておきます)インタビューし、集合写真を撮るのですが、服を着たパターンと脱いだパターンを撮影しました。脱ぐと全員、刺青で坂本さんだけ脱がなかったのかな。メンバーは全員和彫りで、身体のどこかに『坂本明浩』という名前が入っていました」
「そこで初めて『ISS」と僕の前では名乗ったと記憶しています。略はインターナショナルシークレットサービス。ですからボディガードなどを主な仕事としているのかなと想像しました。で、帰京する訳です」
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当時、『実話ナックルズ』の表紙はイラストで人物を載せて、その周りにネームを散らばせていたのですが、その号の表紙は坂本明浩さんでした。ただそれだけだと中年男性がいるのみです。なのでイラストレーターさんがアレンジしてズボンに拳銃を指してする姿にしました。イラストレーターさんはプロの仕事をしました。今でも感謝しています。ところがこれが騒動になったのです」後編に続く(文@編集部)
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TABLOとは アメリカが生んだ、偉大な古典ミステリーの大家レイモンド・チャンドラー作品の主人公フィリップ・マーロウの有名なセリフがあります。 「強くなければ生きていけない。優しくなければ生きていく資格がない」 人が生きていく上で、「優しさ」こそ最も大切なものであることを端的に表現した言葉です。優しさとは「人を思いやる気持ち」であり「想像力を働かせること」です。弱者の立場に立つ想像力。 「人に優しく」 これは報道する側にも言えることだと思います。 現在、ヘイトニュース、ヘイト発言、フェイクニュースがネットの普及に従い、増大しており、報道関係者の間では深刻な問題となっています。そこには「人に優しく」という考えが存在していません。 なぜ、ヘイト(差別)ニュースがはびこるのか。「相手はどういう感情を抱くのか」という想像力の欠如がなせる業です。ヘイトによって、人は人に憎悪し、戦争が起き、傷ましい結果をもたらし、人類は反省し、「差別をしてはならない」ということを学んだはずです。 しかし、またもヘイトニュースがはびこる世の中になっています。人種差別だけではありません、LGBT差別、女性差別、職業差別等々、依然としてなくなっていないのだな、ということは心ある人ならネットの言論にはびこっていることに気づいているはずです。本サイトはこのヘイトに対して徹頭徹尾、対峙するものです。
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