慌てないためにも!戸建て&集合住宅のベランダ・除雪のポイント集
雪のシーズン、降っても積もらない程度の雪ならよいのですが、ベランダに雪が残ってしまうとほんとうにやっかい。しかし、がむしゃらに雪下しをすればよいというわけではないのです。ベランダ除雪の要点をご紹介します。
ベランダの除雪・やるべきこと&やってはいけないこと!
ベランダの雪が邪魔だからと、スコップで掘り起こして「ポイ!」するのはちょっと待って!安易な除雪は、ご近所トラブルやベランダの破損を起こしかねません。行うべきこと、避けるべきことを知って、適切なベランダ除雪法をマスターしましょう。
ベランダに積もった雪は除雪すべき?
ベランダに降り積もった雪は、除雪したほうがよいのでしょうか? それとも自然に溶けるのを待ってもよい??
正解は、お住いの地方の気候、現在の積雪量や今後の積雪予報のほか、集合住宅なのか一戸建てなのか、古い建築物なのかどうか、木造か鉄骨造か、ベランダ屋根がついているかどうかなど、さまざまな要因よって異なります。
ただ、共通認識として知っておきたいのは、「雪はどんどん重くなる」ということ。1立方メートル当たりの雪の重さは、降ったばかりの「新雪」なら50kg以上。
雪が断続的に降って、雪の重みで圧縮された「締り雪」なら、250kg以上。降り積もった雪が溶けて再度凍結し、細かな粒状になった状態の「粗目雪」となると、約300kg以上にも!
もう一つ大事な情報は、ベランダの重量制限のこと。建築基準法では、1㎡あたり1800N(約180㎏)とされています。
またベランダに屋根を付けている場合、製品によって耐えられる重量が異なりますから、ぜひ確認しておきましょう。
一戸建てのベランダ除雪のポイント
昨今は暖地であっても、驚くべき積雪が記録されることも珍しくありません。雪によってベランダが崩落する事故も報告されています。
ほんの数センチの積雪ならば、なかなか雪が溶けずにアイスバーン状態になることが心配です。雪の後、ベランダに出るときには、重々足元に注意してください。
大量に降り積もってしまい、雪下ろしをする場合。ベランダの下が自宅の敷地内であれば、そのまま雪を投げ下ろすことはできますが、そこに何があるかが肝心です。車、カーポートの屋根、庭に植えた草花や樹木、ガーデンオブジェなどに直撃しないかどうか、しっかり見定めてから雪下ろしにかかりましょう。
また雪下ろしをするとき、先のとがった金属製のスコップなどを使うのは、できる限り避けたほうが無難。雪でベランダの立ち上がりや床面が見えないと、スコップで傷をつけてしまう危険性が。
早く雪下ろししたいからと、勢いよくスコップを使うのは避けて、雪の中の状態を探り探り、慎重に雪をすくいあげてください。
またベランダ屋根に降り積もった雪下しには、専用の柄の長い雪かきブラシを使うと便利。そして屋根など高所の雪下ろしは、無理をしないことが何よりも大切です。
集合住宅のベランダの除雪方法
集合住宅のベランダの場合、安易に階下に雪を投げ下ろしてはいけません。階下の住人に迷惑をかけるだけでなく、通行人にや車にぶつかるなど思わぬ事故を引き起こしてしまいます。
集合住宅のベランダに残った雪は、積雪量などにもよりますが、原則として「雪が溶けるまで待つ」のがよいとされます。雪をまとめてベランダの端に寄せ集めるのも、避難路をふさいでしまうケースもあり、注意が必要です。
あまりに積雪量が多く、ベランダの窓が開けにくくなるなど支障をきたす場合には、管理会社等に相談しましょう。
除雪に用意するもの&タイミング
雪下ろしする際に準備したいものは、まず長靴。滑り止め加工が施してあるものなら、転倒防止に役立ちます。雪下ろしに使うスコップは、雪かき・雪下ろし専用のものが安心。
先がとがっておらず、プラスチック製など当たりの柔らかいものが便利です。ベランダの立ち上がりや床面を傷つける心配もなく、一度にのせる雪の量も多めなので作業が円滑に。
なお除雪作業をする前には、必ず天気予報を確認してください。しばらくの間、降雪が続く予報ならば、雪がひどくないときに、ちょこちょこと除雪作業をするのがおすすめ。
大量の降雪の後、これから晴天が続き気温上昇が見込めるときは、雪の崩落や雪が解けて滑ってしまう事故に要注意。雪から雨に変わる予報では、雪下ろしは順延したほうが無難。雪に雨の水分が加わり、重みが増すため、作業が困難です。
なお、除雪作業は複数人で行うのが基本。慣れない脚立にのって転落、雪によるスリップなど、思わぬ事故に見舞われたとき、たった一人では大変危険です。
また重い雪を持ち上げて腰を傷めるなど、体に負担をかけすぎないよう、くれぐれも注意して。
お湯や水をかけて雪を溶かすことは慎重に
手軽な除雪方法として、よく耳にするのが「雪をお湯や水で溶かす」こと。しかし、安易に雪にお湯や水をかけるのはおすすめできません。
まだまだ気温が低く雪が解けにくい、もしくは雪が大量というケースでは、お湯や水をかけただけでは雪が溶けきらないことも。溶けなかった雪は水分を含んで凍結。さらに重く、扱いにくくなります。
そのうえ、残った雪がベランダの床面が凍り付いてしまうと大変です。「昨日、雪を溶かしたはずだから」と油断してしまい、滑って転んで骨折、なんていう事故にもなりかねません。
おわりに
いかがでしたか? 安全・安心なベランダ除雪方法を実践してくださいね。
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