剣が名前の由来のグラジオラス、その花言葉は恋人たちの秘密のやり取りからだった

剣が名前の由来のグラジオラス、その花言葉は恋人たちの秘密のやり取りからだった

グラジオラスは花が縦にいくつも並び、まるで剣のような細く長い葉をしているのが特徴です。実際その名前は、葉が西洋の剣に見えることから付けられたんだとか。

そんなグラジオラスには、恋人たちのある行動によって付けられた花言葉があります。

今回はグラジオラスがどんな花なのか、そして花言葉なども併せてご紹介します!

グラジオラスとは?

グラジオラスは、アヤメ科グラジオラス属の植物です。1本の花茎にいくつもの蕾が実り、美しい花を咲かせるその姿から人気を集めています。

特徴

グラジオラスは、花茎に連なって花が咲くのが特徴の球根植物です。

春植え夏咲きで背丈が高く花の大きいものと、秋植え春咲きの背丈が低く花も小さめな早咲きの2種があるのが特徴となっています。

一般的にグラジオラスと呼ばれるものは、夏に咲く品種を指します。この種は花の色も豊富で、赤やピンク、白、紫があることで知られています。

また、何より丈夫で育てやすいということから園芸用や観賞用としても適しており、日当たり良好な場所で少し乾燥した場所なら元気に育ってくれます。

また、70日前後で咲く早生種から、3ヶ月前後で咲く晩生種があるグラジオラスは、蕾は下から上へと実るのが特徴です。

それらが一斉に天を目指すかのように咲いていきます。

その一方で、葉はアヤメ科の植物という事もあり、アヤメやハナショウブと同じように剣のような形状をしていています。ちなみに株は横には広がらない植物となっています。

開花時期

夏咲きのグラジオラスの開花時期は7月~8月頃となっており、夏になると鮮やかな色を携えて咲く姿が見られます。

春咲きの種の開花時期は3月~5月となっています。春咲きの種と夏咲きの種が同時に咲く姿を自然に見ることは難しいですね。

原産

グラジオラスの原産は地中海沿岸で、その他には北南アフリカから西アジアまで広がっています。温暖かつ乾燥気味の地域を好む傾向にあります。

現在日本で見られるグラジオラスは、園芸用や観賞用として明治時代に輸入されたものがほとんどです。

グラジオラスという名前の由来

グラジオラスという名前は、古代ローマの剣を意味するグラディウスに由来しているといわれています。

先に行くほど細くなっていく長い葉が、まるで剣を思わせることから付けられたとされています。

グラジオラスの花言葉

グラジオラスにはたくさんの花言葉があります。中には恋人たちの行動に関連するものもあり、興味深いものも多いです。

ここでは、その中でも代表的な花言葉をご紹介します。

全般的な意味の花言葉

グラジオラスの全般的な意味の花言葉としては、「密会」「思い出」「忘却」「用心」となっています。

その他、「勝利」といった名前の由来で、剣をおもわせる戦に関連するものもあります。

色による花言葉

グラジオラスは全体での花言葉も多いですが、さらに色別に細分化して花言葉が付けられています。

ここからは代表的なグラジオラスの色別の花言葉についてご紹介します。

赤いグラジオラスの花言葉

赤のグラジオラスには「堅固」や「用心深い」という意味があります。

誰かにバレたくないという意味はもちろん、戦いに備えて動くという意味も込められています。

ピンクのグラジオラスの花言葉

ピンクのグラジオラスには「たゆまぬ努力」や「ひたむきな愛」という意味があります。

何かを成し遂げるために努力している人や、一途に誰かを想っている人にぴったりの花言葉です。

白のグラジオラスの花言葉

白のグラジオラスには全般的な物と同じく、「密会」という花言葉があります。

この怪しい花言葉は古代ヨーロッパでの恋人たちのある行動が由来しているんだとか。その行動については後述しますね。

紫のグラジオラスの花言葉

紫のグラジオラスには「情熱的な恋」という意味があります。

花言葉の由来

グラジオラスは数多くの花言葉がありますが、その中でも特に特徴的なのが「密会」という花言葉です。

これは、古代ヨーロッパでは恋人たちが人目を忍んで密会する際、グラジオラスの花を贈っていたことから付けられたといわれています。

当時は贈った花の数によって密会の時刻を伝えていたのだとか。

また、「情熱的な恋」という花言葉もこの由来から付けられたと考えられます。

その他、古代から出征などの際に球根をお守りとして持ち歩いていたことから、「勝利」や「用心」など戦に関連する花言葉が付けられたとされています。

グラジオラスの豆知識

グラジオラスは花を咲かせる植物の中でも、様々な用途で使われてきました。ここからは、グラジオラスに関する豆知識をご紹介していきます。

お守りとされたグラジオラス

その昔、古代ギリシャ時代ではグラジオラスの球根と穀物の粉を混ぜて食べていました。

その他、中世時代には戦士のお守りとして重宝されていたといわれています。

グラジオラスの球根は網目状の鎧のようになっていたことから「戦場に持っていけば怪我をしなくて済む」と言い伝えられていたそうです。

グラジオラスの別名

グラジオラスには別名もあるのをご存知でしょうか?

日本の場合

グラジオラスは別名で、「オランダアヤメ」や「トウショウブ」と呼ばれています。これは原産地に由来する別名ではありません。

持ち込んだのがオランダ人だったこと、そしてその姿がアヤメやショウブに似ていたことから呼ばれるようになったといわれています。

また、当時は多くの外来品に”唐”と付けていたため、「唐菖蒲(トウショウブ)」と呼んだそうです。

南アメリカ原産の唐辛子がその典型例ですが、メキシコを原産とするサツマイモの別名を「唐芋」ということからも、「唐」が外来品に付けられたというのがわかりますよね。

英語の場合

グラジオラスは葉が剣に似ていることから、英語で「Sword lily(剣のユリ)」と呼ぶこともあります。

まとめ

グラジオラスは葉が剣のような形状していることもあり、古くから戦に関わる花言葉が付けられてきました。

しかしその一方で、恋人たちの間で密会の約束として使われた歴史もあります。

そのことから、グラジオラスの花言葉には「勝利」「用心」だけではなく、「密会」などが付けられるようになったそうです。

贈った花の本数で何時に会うか秘密のやり取りをしていたなんてロマンチックですね。


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