ディープすぎる函館の穴場へ。地元大学生が愛する隠れた名店&温泉銭湯
こんにちは。函館学生フリーペーパー『SPOT』編集部の千田です!
みなさん、函館といえば何を思い浮かべますか? 函館山からの夜景、五稜郭公園、金森赤レンガ倉庫群など、定番の観光地が有名ですよね。
しかし! ここで私たちは言いたい。
函館の本当の面白さは、そんなど定番観光地を回っているだけでは気づけません。地元の人しか知らないディープスポットを含めてこそ、函館の魅力だと思うのです!
今回は、地元に住んでいる私たちだからこそ紹介できるおすすめのスポットを、1泊2日観光コースでご紹介します!
東京からだと、JR東京駅から新幹線で約4時間、JR新函館北斗駅へ。さらにはこだてライナーに乗り換えて約15分乗車すると、函館駅です。東京駅を始発で出ると、お昼頃には函館に着けちゃいます!
電停「新川町」
新鮮な海産物がズラリ。はこだて自由市場
JR函館駅中央口を出てまっすぐ進むと現れるのが、函館市電の函館駅前電停。ここから湯の川方面の市電に乗り込みます。
今回の旅は「市電1日乗車券」(600円)で函館探訪を楽しみます。函館市電に1日3回以上乗る場合はこちらを購入した方がお得!
市電1日乗車券は、コンビニや宿泊施設などのほか、市電車内で運転士さんから購入することができます。
運転士さんに声をかけるときは、かならず停車中にしましょうね。
函館の市電が生まれたのは、遡ること大正2年。100年以上の歴史を持ち、観光客はもちろん、この街で暮らす人にとってもなくてはならない存在なのです。
函館駅前から6分、新川町電停で下車。電停をおりて道路を渡ったらすぐに「はこだて自由市場」の看板が目に入ります。まずはここでランチをいただきます。
一歩入って驚くのはお店の多さ。長〜〜〜い通路に沿って、いくつものお店が立ち並びます。
待ってましたと出迎えてくれるのは、海の幸、海の幸、たまに山の幸。とにかくこの物量に圧倒されること間違いなし。
活気あふれる一軒一軒
そして安い! はこだて自由市場は「市民の台所」として愛されているスポット。お財布に優しい価格で絶品をいただけるのです!
ランチは市場内にある食事処「市場亭」で。
朝獲れたばかりの新鮮な海産物。たまらないです!海鮮ミニ三色丼のイカ丼
取材時(6月5日)はイカ漁解禁2日目とあって、とにかく活きが良い! 見てください、新鮮なイカの芯の強さ! 簡単にはへこたれません。
食べたら「こりっこり」と音が鳴ります。やっぱり函館のイカはこうでなくちゃ。
腹も心も満たしたあとは、再び新川町電停から、函館どつく前方面の市電に乗り込んで、次なる目的地へ!
電停「函館どつく前」
遠い国、海の向こうへ想いを馳せる場所
運が良ければ、箱館ハイカラ號に乗ることができます!
新川町から約18分、箱館ハイカラ號(ごう)に乗って、終点の函館どつく前電停までやってきました。
そこから徒歩10分ほど、やってきたのは「外国人墓地」です。どうして観光でわざわざ墓地へ? そんな疑問はまず置いて、とにかく坂を上るべし。
長い坂を上ると、江戸末期に日本にやってきた外国人たちが静かに眠る墓地群が現れます。
外国人墓地の一角にある「ハリストス正教会墓地」
函館という街ができるまでに、多くの先人たちの汗と涙がありました。市場の活気やメインストリートの賑わいから少し離れた街の外れ。静謐(せいひつ)な時間が流れるこの場所も、ぜひ函館観光の目的地として加えてもらいたいスポットです。
日本ではあまり見ることのない美しい形の墓石や、様々な言語で書かれた人びとの想いを見ていると、時間や空間を飛び超えていくような、不思議な錯覚に陥りました。そして、この場所から眺める海は本当に綺麗です。
電停「函館どつく前」
夕日が沈むまでの特別なティータイム
外国人墓地をそのまま東の方へ歩いて10分ほど。「ティーショップ夕日」でひと休みします。
営業時間はその日の日没まで。ピンク色の外観が可愛らしいこの建物は、1885(明治18)年に「函館検疫所」の事務所として建てられ、今では日本茶カフェとして再利用されています。
窓際席で景色を見ながら鹿児島県の「霧島茶」をいただきます。自分で急須にお湯を注ぐスタイル。湯冷ましを使ってお湯を冷ますと、より美味しくお茶を入れられるとのこと。優しい茶葉の香りに、まろやかな甘みと深いコクがあって歩き疲れた体に染み渡ります。日が沈む頃には海面に光がキラキラと反射し、その景色に思わず見とれてしまいます。
店内にはオーナーのコレクションであるアンティークな家具や食器などが置かれ、100年ほど前のドイツ製オルゴールもあります。お客さまの少ない日などは、スタッフがオルゴールを奏でてくれることもあるようです。
電停「千歳町」
風情あふれる老舗焼肉店「松竹園」
徒歩約15分で函館どつく前電停に戻り、そこから湯の川行きの市電に乗り込み、揺られること約20分。お目当ての焼肉をいただくべく千歳町電停で下車します。
千歳町電停から歩いて5分ほど、たどり着いたのは、昔ながらの風情あふれる「松竹園」さんです。
50年以上も続く老舗
ホルモンが美味しいということで、ホルモン、ロース、カルビ、タン、ごはんを頼みました。
運ばれてきたホルモンをさっそく焼くと、だんだんと丸まってきました。店主特製のとろみのあるタレにつけて、いただきます! 口いっぱいに広がる肉汁と、弾力のある食感、そして何よりこのタレとの相性が抜群! 大盛りご飯が進む進む、進む……!! タンはレモン汁をつけてさっぱりと、ロースは柔らかく後味も最高、どれも絶品でした。
何より店主のおばちゃんが醸し出すアットホームな雰囲気にどハマりしてしまいました。
おなかも膨れて大満足。函館駅前電停まで行けば、宿がたくさんあるので旅行者にも安心の立地です。私たちは旅人気分で自宅へ帰ります。
電停「湯の川」
地元の人たちも集まる激アツな温泉銭湯
2日目もさっそく市電に乗り込み、昨日は回れなかった湯の川方面へまいります!
函館を紹介するうえで欠かせない温泉街「湯の川地区」で朝風呂を体験します。
函館駅前電停から約32分ほど、終点の湯の川電停で下車。
電停から歩いて約2分ほどで到着。やってきたのは知る人ぞ知る老舗銭湯「大盛湯(たいせいゆ)」です。創業は記録がないものの、1929(昭和4)年の古地図にはすでに湯治場として記録が残っているんだとか。とても歴史を感じます。
朝は8時からやっているので、旅人にはうれしい至極の朝風呂を提供してくれるというわけです。旅館に泊まらなくても湯の川の良質な温泉を楽しめるのは、地元温泉銭湯ならではです。シャンプーやせっけんは持参式。税込340円で「お風呂セット(シャンプー、せっけん、タオル)」もあります。
大盛湯の売りは、なんといってもお湯の熱さ!
湯の川の温泉はかなり温度が高いので、冷ましてから湯を張るのが一般的。しかし大盛湯はそのままの熱さで楽しめるのです! 3つの湯船が段になっており、一番熱い上段の温度はなんと49度。これはアツい!! 下段の湯船に水を入れて入ります。
がっつり汗をかいて、お肌すべすべ気分さっぱり! 最高の一日が始まりそうな予感!
電停「松風町」
最高のコンビニで最後の思い出づくり
湯の川から函館駅前方面へ向かいます。旅が終わってしまう切なさが込み上げる時間です。列車に揺られること約28分、函館駅前電停の1つ手前、松風町電停で下車しました。
立ち寄ったのは、コンビニ顧客満足度4年連続1位を記録しているローカルコンビニエンスストアで、「最高のコンビニ」としても知られる「セイコーマート」!
道産子はここを「セコマ」と呼び、コンビニでありながら個人商店感も醸し出す「セコマブランド」を愛しているのです!
出発する前に、お土産や列車旅のお供をここで購入しましょう。
セイコーマートのHOT CHEF
なんといっても見逃せないのが、コンビニ飯の概念を覆すセコマの奥義「HOT CHEF」。飲食店さながらの厨房がレジ横に設置されており、出来立てのお惣菜をお手頃な値段で購入することができます。
というわけで、私たちが選んだ品々がこちら! HOT CHEF から山わさび味ザンギ。ソウルフード「やきそば弁当」。そしてソウルドリンク「ソフトカツゲン」「リボンナポリン」「ガラナ」! 他にも盛りだくさん!
帰りのひと時も楽しみになってきました。
電停「松風町」から約4分で電停「函館駅前」に到着。旅も終わりです。
今回紹介したのは、地元民の私たちが愛してやまないスポットばかり。数ある函館観光ガイドでは紹介されていない、ディープな函館を感じていただけたら幸いです! そしてまだまだ紹介しきれないスポットも沢山あります。是非あなたの目で、さがしてみてくださーい!
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