新入社員の挨拶・自己紹介、好感を持ってもらえる方法は?

新入社員の挨拶・自己紹介、好感を持ってもらえる方法は?

4月は新卒社員入社の季節です。全国津々浦々で新たな出会いのシーンが展開される頃になりましたが、期待を込めてワクワクする人もいれば、不安を抱えドキドキする人もいるでしょう。改めてコミュニケーションの第一歩である「好感の持たれる挨拶と自己紹介」について解説します。

【人づき合いは挨拶に始まり、挨拶に終わる。前向きな挨拶を心がけて!】

仕事をするうえにおいて同僚、先輩、上司、お客様、取引先の人との付き合いは必要不可欠です。

そしてそれらの付き合いは「挨拶に始まり、挨拶に終わる」ともいわれます。出会った時も、分かれる時も、まずは相手に好感を抱いている気持や、さらなる絆を期待して言葉や態度で示すのが挨拶です。

しかし挨拶は良好な人間関係を築くうえで非常に効果的ですが、実はたやすいようで意外に難しいものなのです。だから挨拶に対する意欲がなければ生意気、不愛想、お高いなどの誤解を受けることも多々あります。

悪気はないのに陰口をたたかれるのも不本意です。手抜きや言葉足らずにならないように、挨拶のポイントを把握し、前向きな挨拶を心がけて下さい。

好感のもたれる挨拶のポイント7つ

1.明るく、元気よく

若者らしく笑顔で、明るく、元気のよい挨拶を心がけて下さい。

2.誰に対しても丁寧に

挨拶は誰に対しても「分け隔てなく」が大切です。自分の上司や同僚やお客様には丁寧にするが、業者には「されたらする」という態度は感心しません。

3.先手必勝、自分から挨拶する

挨拶はされるのを待つのではなく、先ずは「自分から」を心がけて下さい。
自分から先に挨拶ができれば、そのあとも有利に事が運びます。
ただし「握手」はビジネスシーンであれば上位者から下位者に、プライベートシーンならレディーファーストになります。

4.相手の目を見て

挨拶をするときには、相手の方に身体全体を向け、相手の目を見ることが大切です。相手に自分の「へそ」を向ける感じがお勧めです。

5.嫌な人、苦手な人ほど丁寧に

どこの職場にも感じの悪い人や馬が合わない人はいるものです。程度にもよりますが避けて通れば進歩はありません。苦手な人ほど積極的に丁寧な挨拶を心がけて下さい。

6.できる限り相手の名前を呼ぶ

出会った人の名前をできる限り覚えて下さい。笑顔での名指しの挨拶は相手にとても好感を持たれ、これから先の大きな武器になるでしょう。

7.別れの挨拶は特に丁寧に

出会いがあれば別れがあります。どちらもその場に応じた挨拶が必要ですが、特に別れ際の挨拶は真心こめて丁寧にしてください。今後のさらなる絆づくりを期待するということです。

概ね以上が挨拶の基本ですが、これを身に付ければいろいろな場面で応用ができます。「自己紹介」しかりです。

社会人としての船出に当たっては何かと自己紹介がつきものです。まずは以上の挨拶のポイントをしっかり把握し、自己紹介の時に上手に応用してください。

自己紹介の目的を明確にする

初対面の人に、自分の名前や経歴などを伝えるのが自己紹介ですが、まずは何を伝えたいのか?どんな結果を得たいのか?を明確にしてください。単なる挨拶と異なり事前の準備や練習が大切です。

加えて、自己紹介には他人を理解する目的もあります。他人が自己紹介をしているときには、しっかり聞いて下さい。

自己紹介する前の3つの心構え

1.第一印象を決めるものだと認識しておく

自己紹介はコミュニケーションの入り口であり、第一印象を決める大きな要因になると心得て下さい。

2.小手先のテクニックは不要。新人らしい態度で

小手先のテクニックで笑いや受けを狙う必要はありません。また最初から欲張らないでください。新人らしく謙虚で誠実な態度で臨んでください。

3.深呼吸して緊張をほぐす

緊張しないために事前の深呼吸などもお勧めです。

好感のもたれる自己紹介のポイント4つ

1.身だしなみを整えて元気よく

第一印象は「見た目」がとても大切です。身だしなみを整え、美しい姿勢、笑顔、元気、ハッキリ、ゆっくり、を心がけて下さい。

2.自分の名前はフルネームで。苗字と名前の間に一呼吸置こう

自分の名前を元気よく述べて下さい。フルネームがポイントです。
例えば「今日は(お早うございます)」「初めまして」、○○課に配属になりました「△△ □□」ですが、苗字と名前の間に一呼吸置いて下さい。

3.知ってもらいたいことを簡単明瞭に話す

次に、みんなに知っていただきたいことを簡単明瞭に話してください。つまり自分をアピールするコメントですが、急には無理です。事前に準備して練習あるのみです。くどくどとならないように注意してください。

4.締めも簡潔に

最後は締めの挨拶ですから、「ありがとうございました」「よろしくお願いいたします」で簡潔に締めくくればいいでしょう。

以上は相手を見ながら話してください。最初は正面、次に右側から左側へと笑顔を添えて視線を移せば理想的です。

その後、丁寧な「お辞儀」で自己紹介を終えますが、その際、姿勢を整え、体を腰から曲げて、背中と首と頭が一直線になるよう深々と下げ、3秒位静止します。最後にゆっくり頭を上げ、上げた時に微笑みが浮かべば最高です。頭を下げるときにはサッと下げ、上げるときにはゆっくりと、がポイントです。

仕事への抱負や決意なども述べる言葉があればなお良い

時間的にゆとりがあるようであれば、コメントを述べるときに、入社できた喜びや感謝、仕事への抱負や決意、加えて指導をお願いする言葉があればいいでしょう。

話し上手は聞き上手。相手の話をしっかり聞く姿勢も重要

自分のことをよく理解してほしいと思う気持ちは誰しも同じですが、自分のことを理解して欲しければ、まず相手を理解することです。これは人間関係作りの基本です。従って人の自己紹介をしっかり聞く姿勢を大切にしてください。真摯な態度でしっかり耳を傾けて下さい。

自分の名前を憶えて欲しければ、まずは相手の名前を先に覚える姿勢が大事です。

新社会人にとって、最初の職場は不安も期待も多いと思いますが、新入社員(職員)を迎える側も同じです。どんな人が入ってくるかはとても気になります。

また職場で共に良好な人間関係を築いて、仲良く働きたい気持ちも同じです。その潤滑油になるのが「挨拶」であり「自己紹介」です。

挨拶を大切にして、職場で良好な人間関係が築くことができれば、仕事は楽しくなり、その結果世界屈指の長寿社会を豊かに過ごせることになります。職場はもちろん、家庭でも、地域でも前向きに実行してください。

(平松 幹夫/マナー講師)

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