【interview】現実世界で波動拳が打てる?AR技術を使った最先端スポーツ「HADO」の面白さとは

AR(拡張現実)を生かしたサービスはこれから注目が集まる領域だが、HADOほどユニークなサービスは他に類を見ないだろう。子供の頃にゲームセンターでやっていた対戦ゲームを、まさに現実世界で体験できるのが、meleap株式会社が提供するテクノスポーツ「HADO」だ。対戦ゲームの画面の中に入り込んでリアルにかめはめ波を打つことができる新体験。なぜ、このようなARスポーツを作ろうと思ったのか、るmeleap株式会社のCTOの新木氏に話を伺った。

遂にAR技術で波動拳が打てる時代に

Q1.HADOを開発するに至った経緯について教えてください。

「かめはめ波を打ちたい」という想いからです。創業時、meleapは事業内容をやってみたいことをひたすら書き並べて登記した会社でした。何度も何度もブレストして、例えば「瞬間移動したい」「空飛びたい」「水中で呼吸したい」「かめはめ波打ちたい」等々、実現可能かどうかはさておき、やりたいことを洗い出していったのです。そして、様々なリサーチやプロトタイピング、試算を繰り返しました。その当時にOculus version1がすでにリリースされていたことも後押しし、モーション検出やユーザ位置のポジショントラッキングといったHADOの要素技術をひとつひとつ検証していきました。

Q2.HADOとはどういうスポーツなのでしょうか。

HADOは、身体を動かしてスキルを発動させ、フィールドを自由に動き回り、味方と連携して楽しむ『テクノスポーツ』です。頭にヘッドマウントディスプレイ、腕にはアームセンサーを装着します。AR技術により、子どもの頃に誰もが憧れた魔法の世界を圧倒的な臨場感で実現します。2016年からHADO WORLD CUPを毎年開催しており、予選会を勝ち抜いた12チームが世界一の座をかけて手に汗握る試合を繰り広げました。 (HADO WORLD CUP 2017ダイジェストの様子は文末動画参照)

Q3.eスポーツとテクノスポーツの違いは何ですか。

身体を動かして楽しむところでしょうか。HADOをはじめとするテクノスポーツは、実際に身体を動かして汗をかき、観客も一緒になって盛り上がり、プレイ後には仲間や試合相手とハイタッチを交わす、そんな世界観を実現していきます。ただ、eスポーツと明確に区別する必要はなく、一緒になってITとスポーツを組み合わせた新しいスポーツとして一緒に盛り上がっていけたらと考えています。

ARスポーツが普通に行われる日も近い

Q4.HADOはどこでできるのでしょうか。

日本の関東周辺では、渋谷のVREX渋谷宮益坂店、神奈川県ではソプラティコ横浜関内、センター北のTHE 3RD PLANET 横浜本店でプレイできます。日本国内でもプレイ可能な場所は続々と増えております。海外では、アメリカ西海岸、マレーシア、韓国、シンガポール、ベトナム、スペインなどにもHADO ARENAが導入されています。最新情報はHADOの店舗情報webサイトをご覧ください。

Q5.今後の展望について教えてください。

meleapはテクノスポーツとしてHADOを中心に発展し、まずは世界中にHADO ARENAを展開させたいです。そして年に1度の祭典、HADO WORLD CUPだけでなくSPRING CUP、SUMMER CUPを筆頭に、世界各国で大会を開催します。また、類似の新しいスポーツを立ち上げている方々と共に大会などのイベントを実施していきたいです。将来、プロリーグの開始によりHADOプロプレイヤーが生まれ、世界中のHADOプレイヤーが目指す憧れの場をスポーツバーや友人宅で仲間と応援する、そんな世界を目指しています。一方で、練習用アプリをアプリマーケットからダウンロードして、いつでもどこでも誰もが楽しめる環境も提供していきます。

「かめはめ波を打ちたい」という単純な遊び心が、まさかワールドカップを開催するくらいの大きなゲームになろうとは誰が予想したことだろうか。夢を実現するという熱い想いを胸に行動すれば、いずれは道が開け、現実のものとなる。HADOはさらにARスポーツを牽引する大きなサービスになっていくのではないだろうか。

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Techable

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