ブロッコリースプラウトのおいしい食べ方と、注目の栄養素とは?
ブロッコリースプラウトは、さまざまな栄養素を含むため“天然のサプリメント”と呼ばれています。今回は、ブロッコリースプラウトに含まれる栄養を効率よく摂る食べ方をご紹介。注目を集める栄養素、スルフォラファングルコシノレートについても知っておきましょう。
ブロッコリースプラウトは食べるサプリ
スプラウトとは植物の新芽で、種と野菜の栄養を併せ持つ食品です(スプラウトの種類や保存法の紹介はコチラ)。ブロッコリースプラウトは、ビタミンA、K、Cなどを豊富に含むほか、スプラウトの中でもスルフォラファングルコシノレートの含有量が多い野菜です。
ブロッコリースプラウトの栄養を効果的に摂るには?
ブロッコリースプラウトは、スプラウトの中でもマイルドな辛味でクセがなく、食べやすいのが特徴。スルフォラファングルコシノレートやビタミンなどを効率よく摂るには、よく噛んで生で食べるのが良いでしょう。サラダや手巻き寿司、サンドイッチの具材に。また、彩りや味のアクセントとしてパスタやうどん、冷や奴などにトッピングしても。油と相性が良いので、サラダのドレッシングやパスタのオイルと一緒に摂るのもおすすめです。
注目の成分スルフォラファングルコシノレートとは?
ところで、スルフォラファングルコシノレートとは一体どのような成分なのか、ご存知でしょうか。
スルフォラファングルコシノレートはアメリカのポール・タラレー博士らによって、発芽して間もない、ブロッコリーなどのアブラナ科の野菜から発見された成分。その働きは、肝臓が持つ解毒、抗酸化、抗炎症の作用を高め、肝機能を改善すると考えられています。食品中ではスルフォラファングルコシノレートと呼ばれる状態で存在し、体内で分解されるとスルフォラファンに変化します。
肝臓の防御機能を高め、肝機能を改善
肝臓は体内に入ってくる化学物質を無害化(解毒)し、健康な状態を保っています。ところが、暴飲暴食や喫煙、飲酒、過度のストレス、環境汚染などが原因となり、多くの化学物質にさらされると、解毒機能が追いつかなくなります。そうしてたまった化学物質が炎症などを引き起こすと、肝臓が損傷し、肝機能異常へとつながってしまうのです。
血液検査で「肝機能異常」と診断された男性を対象にした近年の研究(※)では、スルフォラファングルコシノレートが肝機能の改善に有効であることが明らかになりました。スルフォラファングルコシノレートを継続的に摂取することが、肝臓がもともと持っている解毒・抗酸化・抗炎症といった防御機構を高めるのです。
東海大学医学部付属東京病院 西崎泰弘副院長・教授を中心とする研究グループとカゴメによる研究(2014年)
一年中手に入り、値段も手頃なブロッコリースプラウト。毎日の食事に、取り入れてみてはいかがでしょうか。
[ブロッコリー]選び方とおいしく食べるための保存方法
濃い緑色が鮮やかなブロッコリーは、β-カロテン、ビタミン、食物繊維などを豊富に含む、栄養満点の万能野菜。最近では通年でスーパーに出回っており、サラダや炒めものにはもちろん、お弁当にも重宝します。寒くなるにつれて甘みが増し、11~3月までが旬です。
最終更新:2018.07.02
文:窪和子
写真:小林友美
監修:カゴメ
参考文献:
『新・野菜の便利帳』板木利隆監修(高橋書店)
『もっとからだにおいしい野菜の便利帳』白鳥早奈英・板木利隆監修(高橋書店)
『改訂9版 野菜と果物の品目ガイド』(農経新聞社)
出典:
カゴメ
ブロッコリーの新芽由来の機能性成分スルフォラファングルコシノレートによる肝機能改善効果を確認
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