けの汁、絶賛日本酒… 地元スーパーを覗けばその土地がわかる?
普段何気なく利用している”スーパー”。お惣菜や調味料、お菓子、お酒など、その商品を見渡してみると、日本全国どこの地にいても目にするメジャーな商品が多々陳列されるなか、ご当地ならではの一品を発見することも。
そんな”地元スーパーならではのおいしいもの”に注目したのが、森井ユカさんによる本書『地元スーパーのおいしいもの、旅をしながら見つけてきました。47都道府県!』。です。
「その県発祥で、チェーン展開をしており、例外を除いては公共交通で辿り着けるスーパー」という条件のもと、日本全国、47都道府県のスーパーへ。そこで働く、地元出身の従業員の方たちへの取材を交えながら、その土地ならではのオススメ商品を写真付きで紹介していきます。
たとえば、青森県で売られている”「けの汁」の具材”。本書によれば、”け”というこの聞き慣れない言葉は、青森弁で”食べなさい”という意味であり、”けの汁”とは、津軽特有の具だくさんの味噌汁のようなものだそうです。けの汁には、何種類もの野菜を使うため、それらをサイの目切りにすることがまず大変な労力であることから、”「けの汁」の具材”として売られているのだとか。
続いて、兵庫県のスーパーでのイチオシ商品は、”アーモンドバター”。ドリンクを頼むと軽食が付いてくる名古屋のモーニングは今や広く知られるところですが、兵庫県・姫路にもサービス満点のモーニングがあるのだそう。そして、その際、トーストは普通のバタートーストではなく、アーモンドトーストが常識なのだそうです。他県ではあまり馴染みのない、このアーモンドバターは、「姫路が誇るモーニング文化の立役者」なのだといいます。
さらにスーパーには、都道府県が誇る”お酒”も。たとえば、千葉県で売られているカップ酒、清酒”腰古井(こしごい)”。なんとこの腰古井の大吟醸は、「ANAのファーストクラスで供されるお酒として、全国2000の酒蔵から選ばれた2種のうちの1つ」(本書より)とのこと。
あるいは、新潟県で売られている、小さな瓶にカワセミのイラストが描かれた、日本酒”カワセミの旅”。このカワセミの旅は、フランスの天才ショコラティエであるジャン=ポール・エヴァン氏が絶賛した一品であり、フランスの多くのレストランが採用しているのだそうです。
その土地の文化をも凝縮した、地元スーパーのおいしいもの。それぞれの都道府県を訪れた際には、スーパーへと足を運んでみると、新たな発見があるかもしれません。
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