手帳に「会議」と書き込む人は仕事ができない その理由

今年ももう12月ということで、そろそろ2017年の手帳を準備しないと、と考えている人は多いはず。でも、その前にちょっと考えてみてください。毎年買う手帳を、あなたはきちんと使いこなせていますか?
多くのビジネスパーソンにとって、手帳はスケジュール管理の道具であり、仕事を効率的にこなすためのパートナーでもあります。でも「予定を忘れないようにする」以上の使い方ができている人は、実は少数なのです。
『会社では教えてもらえない 仕事が速い人の手帳・メモのキホン』(伊庭正康著、すばる舎刊)は、簡単そうでなかなかできない、仕事の生産性を極限まで高める手帳の使い方を教えてくれます。
■最初に退社時間を決めて、逆算して予定を組む
もし、あなたが毎日のように遅くまで残業をしているなら、手帳によるスケジュール管理で、まず決めるべきは「退社時間」。帰る時間を決めて、そこに収まるように予定を組みましょう。
もちろん、そうなると今までと同じ仕事のやり方では終わりません。必然的に「やらなくてもいい仕事」「もっと早く仕上げる方法」を模索するようになりますから、作業効率は上がっていきます。
退社時間を決めてもそれまでに仕事が終わらなかったら、その日は潔く切り上げて、残りは翌日の早朝に回しましょう。遅くまで残るよりその方が効率的です。
■会議の予定を「会議」と書くだけではダメ
会議の予定が入ったなら、ほとんどの人は手帳に「〇〇会議」とだけ書きます。しかし、手帳を仕事に生かしたいなら、その会議に参加する目的や、得たい効果を手帳に書き込んでおくべきです。
会議だけでなく、あらゆる仕事には目的や狙いがあります。一つ一つの予定についてそれらを手帳に書いておくことで、漠然とこなしていた作業にも意味が生まれ、仕事への意識が変わっていくはずです。
■ムリヤリにでも3週間先までの予定を入れる
また、生産性を上げるための手帳の使い方として「ムリヤリにでも3週間先までの予定を入れる」というものがあります。
どんなに忙しい人でも「3週間先の予定までびっしり」という人はなかなかいないはずです。普通なら空欄になりがちな2週間先、3週間先の予定は、今の仕事の「次の展開」を想像して手帳に書き込みます。
たとえば、今週自社の商品を取引先に納品したとしたら、来週にはその商品の評判のヒアリングという予定が入る可能性がありますし、その次の週には評判をまとめて上司に報告するタスクが生じることが考えられます。
こういったことを、納品した頃から予測して、前もって「予定」として手帳書き込むことで、次々に降ってくるタスクに対して後手に回ることがなくなるのです。
■多種多様な手帳 どれを選ぶべき?
本書によると、社会人ならば手帳は「バーチカル型」がオススメ。バーチカル型とは、縦方向に1日の時間、横に曜日が並ぶタイプの手帳です。
≪P47より引用≫
バーチカル型のメリットは、直近数週間の時間的余裕が一目でわかることと、余白や予定の箇所に自由にメモを書けること。これによって「来週の水曜と木曜に合計5時間の余裕がある。この間に企画書を5本作成してしまおう」というように、時間単位で先の見通しを立てやすくなります。
◇◇◇
仕事を速く、生産的にするために、やるべきは「作業を速くこなすこと」ではなくスケジューリングです。
本書では、そのための手帳術の数々が紹介されていますので、2017年の仕事を充実させるために、今のうちからマスターしてみてはいかがでしょうか。
(新刊JP編集部)
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