3D版「攻殻機動隊S.A.C」 草薙素子の胸はなぜ飛び出て見えた

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「攻殻~」の3D化に携わった塚本さん(左)と神山監督(右)

 日本のSFファンが集うイベント・第50回日本SF大会「ドンブラコンL」が2011年9月3日、4日の2日間、静岡県静岡市で開催された。4日午前のパネルディスカッションには、3Dアニメ「攻殻機動隊S.A.C SOLID STATE SOCIETY 3D」の神山健治監督らが、同作のキャラクター・草薙素子とその胸を、どのように3D化したかについて語った。

 士郎正宗原作のSFアニメ「攻殻機動隊S.A.C」。今年3月に公開された劇場版は、通常の2Dアニメとして制作された「攻殻機動隊S.A.C SOLID STATE SOCIETY」を3D化し、新たなオープニングと”電脳空間”シーンを付け加えた作品だ。神山監督によると、2Dアニメを3D映画に対応させるための作業は1コマずつ行うため、膨大な時間がかかるという。

 同作のプロデューサー・石井朋彦さんは、3D版の公開後「『もともとは2Dの画面を、どうやって3D化したのか』という問い合わせがかなりあった」とした上で、「一番(多く)聞いたのは『なぜ草薙素子のおっぱいがあんなに飛び出て見えたのか』だった」と冗談を交え話した。

 草薙素子の胸はなぜ飛び出て見えたのか――。この素朴な疑問に、CGIスタッフとして作品に携わった塚本倫基さんが説明した。塚本さんによると、画面から草薙素子のキャラクターを切り抜いたのち、

「(コンピューター上で)白から黒までのグラデーションがかかったマスクをキャラクター上に貼りつける。白い部分が(画面の)前に出てきて、暗いほうは奥行きがつく(仕組みになっている)ので、素子のおっぱいを白く(指定)しておく」

という。この後、編集ソフトに反映させると、白く指定した部分は自動的に手前に見えるよう処理され、黒くした部分は奥まって見えるようになるという。ただ、この作業は1コマずつ、特にキャラクターは部位ごとに切り分けて行ったため、膨大な時間を要した。また、「漫画の髪の毛だから、どうしても(表現上の)嘘をついている」(神山監督)部分があるため、何度もチェックを行い、細かな調整をする必要があったという。

◇関連サイト
・[ニコニコ生放送]「攻殻機動隊S.A.C」を3D化した話から視聴 – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv62272319?po=news&ref=news#46:54

(山下真史)

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