出版社が著作権侵害を認める! しかし著者は「屈服しない」とコメント

ベストセラー確実と言われていた書籍『最後のパレード』(サンクチュアリ出版)。好調な売れ行きをみせていたものの、勝手に引用(盗用?)されたエピソードが掲載されていることが発覚し、著作権侵害にあたる可能性があるとしてサンクチュアリ出版が自主回収をするという事態に発展した。

5月1日、このことに関してサンクチュアリ出版は自社のサイトに「著作権を侵害している可能性が高いと思われるエピソードが複数存在すること明らかになりました」「弊社はこの結果を厳粛に受け止め、本日、同書籍を各書店様の店頭から回収させていただくことを決定しました」と掲載している。

しかし、同じく5月1日に著者である中村氏は自身のサイトにて「中村克が “ひれ伏せ” に屈服しない理由」と題して見解を書いており、「私が受けた “仕打ち” のように、まさに「無理が通れば道理が引っ込む」のです。私は30年以上前の「江川事件」から、世の中が変わったと考えています。日本人が変わってしまったと考えています。“最後のパレード” の著者として、思いやりのある世の中に戻って欲しい、そう願ってやみません」(引用して要約)とコメントしている。

ひとりの読者として両者の考えをみた場合、どちらもまったく反対の考えを発表しているように思える。サンクチュアリ出版は本当に中村氏と話し合ったうえで著作権侵害の可能性が高いと判断し、サイトに見解を発表したのだろうか? そのことについて頭編集部はサンクチュアリ出版に取材をし、お話をうかがった。

サンクチュアリ出版と中村氏の考えがまったく反対のように思えるのですが? という質問に対し、サンクチュアリ出版の『最後のパレード』担当者は「弊社は中村さんとちゃんと話し合いまして、見解や謝罪文を発表をしています。中村さんのブログに書かれていることに関しては、弊社とはまったく無関係です」とコメント。

出版社が話すことを事実とすれば、中村氏が出版社と協議をして「著作権侵害にあたる可能性がある」と納得しながらも、「屈服しない」と自身のサイトに書いた行為は、不可解な行動と言わざるを得ない。

また、中村氏は同日に「“なぜ最後のパレードだけが” の不思議」というタイトルで新たに日記を書き、自分の著書だけ責められていることに対し、他の書籍を例にあげつつ気持ちをぶつけている(このニュースの元記事はこちら)。
 

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