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面接で「東京都にはマンホールがいくつある?」と聞かれたら?

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「それを聞いてどうするの?」という、返答に困ってしまう質問をしてくる人がたまにいるが、それは人間関係だけでなく就職活動の場にもあるようだ。しかし、その場合はちゃんと意味があるようなのだが……。たとえば、とある面接会場にてこんなやり取りがあったという。面接官と就職希望者のやり取りだ。

面接官:  早速ですが、この会社を志望した動機を教えてください。
希望者:  はい! えー、僕が御社を志望した理由は……(略)つまり、●●●だからです。
面接官:  そうですか、よくわかりました。それでは、あなたの特技をひとつあげて、自己PRをお願いします。
希望者:  はい! 僕は、学生時代から■■が得意です……(略)ですので、御社でも●●●●をすることで貢献できると思います。

面接官:  そうですか、大変よくわかりました。ところで、東京都には、マンホールがいくつあると思いますか?
希望者:  えっ、マ、マンホールですか? ……わかりません……。
面接官:  そうですか、わかりました。面接は以上です。ありがとうございました。

「そんなの、知るわけないじゃないか!」という声が聞こえてきそうな最後の質問。これは、昨今話題の「フェルミ推定」という類の質問である。

フェルミ推定というのは、実際に調査するのが困難な、一見意味があるのかないのかわからないような数量について、いくつかの仮説をもとに論理的に推論し、概算すること。とくに、口答面接などで用いられ、短時間で答える必要がある。マイクロソフトやGoogleなどの入社問題に用いられるとして話題になったが、実際、コンサルティング、シンクタンク、監査法人、また業界問わず外資系企業などでも出題される傾向が多いらしい。

このような質問の答えは、現実問題としてあたっているかどうか、はあまり重要ではなく、1.仮説を立てられるか、2.その仮説を使って回答までを論理的に説明できるか、3.短時間での計算が可能かどうか、という3つのポイントが重要だという。「東京都にはマンホールがいくつあるか?」を実際に当記者が面接で聞かれたら、下記のように答えてみる。

仮説
東京都の人口を2000万人とします。東京都では、1世帯あたりの人数を平均2人とします。上下水道普及率は100%とします。私の住んでいる社宅には約50世帯が入居していますが、近所でマンホールは1つしか見ないので、50世帯あたり1個のマンホールがあるとします。

推論
これらの仮説をもとに次のように推論する。東京都の世帯数は、2000万/2 = 1000万世帯。東京都のマンホール数は、1000万/50世帯 = 20万。よって、東京都のマンホール数は20万程度と推定されます。

キーワードとして、瞬時に人口とか面積とか、マンホールの間隔って……などと頭のなかに浮かんだが、ある程度の東京都の面積を知らないし、100とか50とか2とか、計算が少なく、かつ計算があっても割り切れる数値を並べた方がよいと判断した。

気になるので、実際に東京都にいくつあるのか調べてみたところ、大都市比較統計年表(平成18年)によると、東京都(区部 ※注)のマンホールの数は、478,271となっている。約50万……、推論結果とは全く違うし、東京都の人口を2000万と推定している時点で、実数と仮説の数値は大きく違う。私の考えた上記の推論には、賛否両論あるだろうし、これで面接を通過できるかどうかは知らない。しかし、私が推論したマンホールの数は20万。それでよいのだ。

あと数週間で、大企業の面接が本格化する4月に入る。フェルミ推論に限らず、そんなこと知らない、答えられない、できないと思っても、あきらめずに、何かしら自分なりの回答でぶつかるのが肝心だ。それが、完璧な答えでなくてもかまわない。運よく希望の会社に入社できたとしても、残念ながら入れなかったとしても、社会人になったら、突然の難しい質問を切り抜けなければならない場面なんて腐るほどある。フェルミ推論以上のことを試される毎日が待っているわけだから。

※注 大都市比較統計年表の人口は東京都区部のみ。市などは含んでいない。
 
イラスト: 見ル野栄司
 
 
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記者:

大都会六本木でのITまみれな生活を捨て、神戸で築50年にもなろうかというオンボロ社宅に住まう妊婦ライターdeath。

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