孤独が身体に悪い理由とは?~マガジンハウス担当者の今推し本『友だちの数で寿命はきまる 人との「つながり」が最高の健康法』

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こんにちは、マガジンハウスです。
今回おすすめしたい一冊は……『友だちの数で寿命はきまる』。……気になるタイトルです。
目次を見ると、

・孤独は喫煙よりも身体に悪い
・作り笑いでも寿命は2年延びる
・男子校の出身者は未婚率が高く、短命である
・男性は息子の嫁に介護されると長生き
・職場の同僚があなたの寿命を左右する
・愚痴るとストレスが倍増して老ける

などなど、さらに興味深いフレーズのオンパレード! どんな本なのかより詳しく聞くために、編集を担当したH氏のもとへ。

――――‟つながり”と寿命の関係を本にしようと思ったのはなぜ?

H「著者の石川善樹さんがお話しされた、TED×U Tokyoの「ほんとうに寿命を伸ばすのは?!」を聞いたのがきっかけです。健康になるためにサプリとか食事療法とか禁煙とか運動とか色々やるけれど、それより重要なのは‟つながり”である。これをまとめたら面白いと思ったんですよね」

――――そもそも‟つながり”とは何でしょうか。

H「簡単に言うと人間関係なんだけど、震災以降に広がった‟絆”に似てるかも。大事なのに、日常的すぎてみんな意識してない。でも、悪いつながりに囲まれて暮らしていることは、確実に健康を害しているんですよ」

――――本書では、たとえば嫌いな上司についての愚痴大会みたいな宴席も、健康には良くないとありますね。

H「そう、嫌なことされたエピソードを口にするのは、受けたストレスを再現すること。もう一度同じストレスを受けることになるんですよ。ポジティブ思考のほうが長生きという研究もあります」

――――そういう研究って、私が思う医学とはちょっと違う感じがするんですが。

H「石川さんの専門である公衆衛生学は、統計学でもあるんです。健康について研究するには統計はとても重要なもの。そういえば、『統計学が最高の学問である』(ダイヤモンド社)の西内啓さんは石川さんの大学の一つ後輩で、ハーバードでともに学んだ間柄だそうですよ」

――――ところで石川さんは、NHK「NEWS WEB」のナビゲーターでもおなじみですが、どんな方なんでしょう?

H「実は彼、東大医学部時代にラクロスに熱中しすぎて就職できず、ニート経験があるんですよ(笑)。で、一念発起してハーバードに入り公衆衛生を学び、そこで病気を治すことではなく、みんなが健康でいるための予防医学の研究を始めるんです」

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石川善樹さん。まだ30代とお若い!

――――勉強以外に熱中しすぎるとかニート経験とか、なんか親近感沸きますね!
H「ものすごく頭のいい方ですけどね(笑)」

――――ですよね……。あと、この本には、「予防医学が教える最新健康常識」のコラムもありますね。「低脂肪は実は太りやすい」なんて、思わず人に話したくなりました。確かに、健康に関する‟説”って時代によって結構変わってきてますよね。

H「そう、この本にもあるけど、それこそ19世紀あたりまでだと、高血圧もタバコも体にいいとされてたり。時代によって、国によっても異なっていた健康の定義ですが、1946年にWHOによってちゃんと定義づけられてるんです」

――――あ、そうなんですか?

H「‟健康とは、単に病気がないだけではなく、身体的、精神的、社会的に完全に良好な状態である”。この社会的に良好な状態というのが、つながりがあるということなんですよ」

――――なるほど。なんだかいくらでも話は尽きないテーマですが、これ以上続けるとネタバレしちゃうので、詳しくは本をご覧ください~~~。

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「いわゆる健康本ではなく、これからの生き方について、また幸せについて考えさせられる本です!」と、顔出しNGのシャイな担当H氏。

今週の推し本

■友だちの数で寿命はきまる 人との「つながり」が最高の健康法(石川善樹 著)
ジャンル : 健康
ISBN : 9784838727216
定価 : 1404円 (税込)
発売 : 2014.11.20
http://magazineworld.jp/books/paper/2721/

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