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福岡で国内最古のサイ化石発見、所有権は誰に?

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アメリカでは「発見された化石は不動産」との判例あり

福岡県で日本最古のサイの化石が発掘されたとして話題になっています。ハイキングに行ったときや、道ばたで珍しい石のようなものを見つけることもあるかもしれませんが、もしも化石を見つけた場合、それは誰の物になるのでしょうか。

アメリカで1990年に完全な姿のティラノサウルスの化石が発掘された際、その所有権が誰にあるのかで裁判になったそうです。裁判では「ティラノサウルスの化石は不動産である」という判決が出され、発掘された不動産の所有者の所有であるとの結論になりました。

日本では概ね発見した人に所有権。私有地での発見には要注意

日本ではどうでしょうか。日本ではアメリカの事例のように化石を不動産とする考え方はありません。化石は、車や洋服と同じ「動産」とするのが一般的です。そして、民法239条1項は「所有者のない動産は、所有の意思をもって占有することによって、その所有権を取得する」としています。

誰の物でもない動産があれば、それは最初にその動産を所有の意思を持って占有した人の所有になるということです。これを「無主物先占」といいます。化石はかつて誰からも所有されたことがない物として、無主物に当たると考えて良いでしょう。

ただし、私有地で発見された場合。私有地を無許可で発掘することはできませんし、無主物であるかどうかは一義的に判断できませんので、発掘にあたっては土地所有者との間で話し合いの上、所有権を定めることもありえます。

ちなみに、化石ではなく埋蔵物(壺に入った小判など)ではどうでしょうか。埋蔵物については民法241条に規定があり、遺失物法の定めに従い公告をした後6か月間所有者が現れない場合、発見者が所有権を取得できます。ただし、私有地から発見された場合には、発見者と土地所有者が等しい割合で所有権を取得することになります。

発見物が文化財に指定されることも。所轄の警察署長に届け出を

なお、発掘された物が文化財に当たる場合、文化財保護法により、埋蔵文化財の所有権についても、所有者が判明しない場合には一定の手続きを経て国庫に帰属し、発見者及び土地所有者は文化財の価格に相当する額の報償金を折半して受け取ることになります。

もし化石や埋蔵物を発見した場合、それが文化財に指定される可能性もありますので、文化財保護法に基づき、まずは所轄の警察署長に届け出るべきでしょう。もちろん、私有地で見つけた場合には、勝手に持ち出すことはせず、土地の所有者に相談することも必要です。

カテゴリー : 政治・経済・社会 タグ :
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