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日本人と外交議論

extra innings

首相を家族にたとえると、同調するところではないですね。私たちもおろかですね。今回はiteau さんのブログ『extra innings』からご寄稿いただきました。

日本人と外交議論
あなたは父親と不仲だ。あなたもあなたの父親も、犯罪者ではなく、人格破綻者(はたんしゃ)でもないが、なぜかあなたたちはそりが合わない。ある時、出先であなたは呼び止められる。

「あなたはいい人だけど、あなたのお父さんは本当にどうしようもないろくでなしですね」と言われたとしよう。

「そうそうそうなんです、あいつはまったく酷い奴で」

と口車に乗るようであれば、人々があなたを見るまなざしもいずれ好意とはかけ離れたものになるだろう。父親を赤の他人にけなされて、黙っているばかりか嬉々(きき)として手をたたくような人間に敬服するような者はただの一人もいない。

これと同じことを岡田克也外相(当時、民主党代表)は小泉首相に対して中国で行った。氏の政治的資質を信用しきれない理由である。

ワシントンポストでコラムニストが鳩山首相を侮辱すれば*1やんやと喝采(かっさい)する者たちがこの国にはいる。たとえクルクルパーでも、日本国首相は絶対に軽侮されてはならないのである。鳩山首相はクルクルパーかも知れないが、彼は日本国首相なのである。

イベロアメリカン会議で、ベネズエラのチャベス大統領が、イラク戦争に加担したと言ってスペインのアスナール前首相を痛罵(つうば)した時、アスナールの政敵であるにも関わらずサパテロ首相はそれを静かに制した。当たり前だ。家族を痛罵(つうば)されて黙っている者がいないように、べつだん非合法に政権を奪取した独裁者でもない政治家を、外国首脳に礼儀もわきまえず侮辱されてはいそうですかと言っているようならば、その人はもう、スペイン国家の首相ではない。

中国が小泉首相をたたけばやんやと喝采(かっさい)を送る者がいて、アメリカが鳩山首相をたたけばそれ見たことかと溜飲(りゅういん)を下げる者がいて、まこと「砂のごとき」なる形容は日本人にこそ当てはまるのではないか。

この国はいったいいつになったらかような幼稚なシーソーゲームから抜け出せるのだろう。

ポーランドのカチンスキ大統領が飛行機事故で死んだ。生きている間は、一卵性双生児ということもあってネタ扱いされていたような人である。どれほど大人しく言ってもトラブルメーカー、とうてい尊敬に足るような人物ではない。

ただ、「カチンの森」事件関係の式典に出席する途中で死んだこともあってか、人物に比して分不相応に扱いが大きいように思う。通例ならば、せいぜいは日本からは外相でも弔問に送り込んでおけば充分なのだが、にわかに葬儀は大きな規模になりそうで、アメリカからはオバマ大統領も参列するようだ。

ポーランドはNATOを通してアメリカの同盟国なので、不思議ではない扱いではあるが、一連の流れの中に置けば、オバマ政権の守旧的な外交姿勢もうかがえる。

アジアにおけるアメリカのコミットメントを確保する上で重要なものとなるはずだったインドネシア訪問を国内事情で延期し、日本を不自然なまでに侮辱的扱いを見せる姿勢はクリントン政権にどこか似ている。「これでも同盟国ですか?」と言いたいのはこちらの方だ。

それでもアメリカ産牛肉を使わなければいけないのでしょうか、『吉野家』さん。

結局オウム返しされる程度の幼稚な内容しか例のワシントンポストのコラムは言っていないのであり、どれほど内容が幼稚でも鳩山をたたけば飯が美味い人たちがいるのが日本と言う国の姿であり、なるほど確かに私がアメリカ人ならば、日本を軽侮してしまうかも知れないと思った。

クルクルパーの首相のせいというよりは、それに相応しい国民のせいで。

ともあれ、カチンスキの葬儀が弔問外交となりつつあるならば、相応の面子を出すべきであるが、鳩山首相が出した答えは江田五月参議院議長である。

江田さんは経歴も立派で、識見に富む政治家であり、民主党の重鎮ではあろうが、国際的には無名である。参議院議長と言うのも、並み居る国家元首たちの中では押しが弱い。

しかもアイスランドの火山噴火を理由としてそれさえも取りやめになったようだ。
これはひどい、というしかない。

ただ、これ幸いと民主党をたたく人たちに聞いてみたいのだが、前ローマ教皇逝去時に自民党政府は誰(だれ)を特使として派遣したかご存知だろうか。

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