人気”生主”百花繚乱さんに聞いた「ニコ生」の始め方(後編)
百花繚乱さんのインターネット生放送番組はいつも大人気だ。一つネタをするたびにコメントで画面が埋め尽くされ、まるで満員のライブハウスのよう。この記事はこれから生放送を始めるビギナーに向けて、そんな百花繚乱さんに始め方を教わったものだ。前回の「ニコニコ生放送を始めるには?」の続きとして、今回は「面白い番組を作るには?」というテーマでお話をうかがった。
ニコニコ生放送を始める手順について詳しく纏めた前編はこちら。
1.効果音(SE)を使ってみる
「テレビっぽく賑やかな感じになるので効果音を使ってます。音素材はニコニ・コモンズにアップロードされているのを中心にしています。『sound effect attacker』というソフトを使うと、キーボードを押すだけで任意の効果音が流せるようになるので便利です。効果音にはコメントをする人に『ここ、コメントするところですよ!』と伝える効果もあります。上手く使うと、より一体感のある放送になります」
クイズを出して、正解したら「ピコンピコン!」と鳴らす……といった効果音の使い方は、簡単で面白い演出だ。素材サイトである『ニコニ・コモンズ』はニコニコ動画の上部にある黒いバーの「その他」というリンクから移動することができる。検索文字入力欄に「効果音」といれて検索すれば、300種類以上の効果音が出てくるぞ。利用は無料。
効果音を鳴らすための『sound effect attacker』のサイトはこちら。
http://ips.fc2web.com/software/index.html
効果音を始め様々な素材を配布している『ニコニ・コモンズ』はこちら
http://www.niconicommons.jp/
2.カメラに効果をつける
「僕は顔出し配信をしているのですが、自分の顔に自信がないのでカメラ映像をゆがませたり、反転させたりすることができるソフトを使っています。『ManyCam』というソフトが便利です。寒いギャグをいった時に雪を降らせる効果を使ったり、デブったよーといって顔を膨らませる効果を使ったりしています。ニコ生はネットラジオと違って映像があるので、見た目でも面白くなるようにしています」
『ManyCam』を使うと、webカメラの映像に様々な演出をつけることができる。それだけでなく、webカメラの映像の明るさやコントラストを簡単に変更できるので、画面を明るくして美肌モードにするといったこともすぐにできる。
『ManyCam』を起動したら、まず上の[Sources]タブをクリックしよう。そして左の[Cameras]タブから自分の普段使っているカメラを選択する。カメラを読み込んだら右の[Color]タブのバーを変更することで、画面の明るさを変えられるぞ。『ManyCam』の映像をニコニコ生放送で使うときは、配信ウインドウ内にある映像機器の選択で『ManyCam』を選ぶことが必要だ。
なお、『ManyCam』のロゴマークを消すには、[Effects]の[Text over video]にある[Show ManyCam.com Logo]のチェックを外すと良い。
カメラ映像に効果をつける『ManyCam』のサイトはこちら。
http://www.manycam.com/
3.コメントを見直す
「放送終了後は、コメントを見直すようにしています。今ならタイムシフト機能で放送そのものを見直すことができるので、オススメです。僕の場合毎回必ず見直して、一人反省会をしています(笑) 拾いきれなかったコメントを読めたり、ここが受けたなというのが分かって、勉強になります。一番面白かったコメントは、MVPとして毎回発表するようにしています」
ニコニコ生放送にはタイムシフト機能という放送を見返す機能がある。一般会員であれば事前に予約した放送を観ることができ、さらにプレミアム会員(525円/月)であれば一週間以内のすべての放送の録画を見ることができる。人気放送や、時間帯があわずに見逃してしまった放送を見ることができるので、とても便利だ。百花繚乱さんのように自分の放送を見直すと、自分自身の成長につながるぞ。
タイムシフト機能の説明はこちら
http://live.nicovideo.jp/s/timeshift
4.放送スタイルを見つける
「放送を続けている人って、その人らしさが放送に出ていると思います。自分らしい雰囲気を作るには、自分にとって何が楽しいのかを考えていくのが良いのではないでしょうか。アレを試して、コレを試して、いろいろ挑戦していくと自分が好きなことや得意なことが分かってきます。ジャンルに捕らわれずいろいろなチャレンジをして、自分ならではのスタイルを作り上げていくことが、放送の醍醐味なのかな~とおもってます」
初めてすぐに人気が出る生放送者もいるが、多くの場合はなかなか上手くいかないもの。そんな中、放送を見返して地道に改良していく姿勢が、今の百花繚乱さんを作ったのだろう。これをお読みのかたも、ぜひ、自分らしい放送スタイルを見つけてほしい。
女装でのオーディションへの挑戦、大会議への出演、野外での放送、生放送でのイベント企画などいろいろな放送にチャレンジをしてきた百花繚乱さん。次のチャレンジは? ときくと「歌かな。歌上手くなりたいですねー!」と答えてくれた。少し前に、ネットアイドルという言葉があったのを知っているだろうか。彼女たちは”ネットアイドル”というキャラクターをまとってテレビの世界を目指し、そして消えていった。これまで、ネットを舞台に活躍できたプロのアイドルやタレントは存在していないといっていい。ブログを書くことはできても、人に対価をもらって何かを見せるにはテレビに出るしかなかったのだ。しかし最近はニコニコ動画の歌い手がデビューしたり、大規模なイベントに呼ばれるようになるなど、テレビ依存の状況が変わりつつある。歌い手や踊り手は動画から生まれるとして、ネットを舞台にしたタレントが誕生するとしたら、こうした生放送の場からではないか? 百花繚乱さんの番組はそう思わせるほどの力をもっている。これからの活躍が楽しみだ。
※この原稿は伊予柑([NKH]ニコ生企画放送局)さんからの寄稿です。
[NKH]ニコ生企画放送局のサイトはこちら
ウェブサイト: https://getnews.jp/
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