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【重要】都条例「非実在青少年」の規制について(2010/03/07)

fujimoto

こんな法律が制定に向かって進んでいたとは、そして都民の意見を伝える期間がこんなにも短いとは、マンガ・アニメ・ゲームは日本が誇れる文化の一つなのに、厳しい規制を受ければ自由な表現もできなくなってしまう。本当に恐ろしいことです。今回は藤本由香里さんのmixiの日記(2010/03/07)から許可を頂いて掲載させて頂きました。

【重要】都条例「非実在青少年」の規制について(2010/03/07)
すでにご存知の方もいらっしゃると思いますが、2月24日に、東京都青少年健全育成条例の改正案が出され、その中に、「非実在青少年」(つまり実写でなく、マンガ・アニメ・ゲームに出てくる青少年)への規制が盛り込まれています。

これは、「年齢又は服装、所持品、学年、背景その他の人の年齢を想起させる事項の表示又は音声による描写から十八歳未満として表現されていると認識されるもの」と規定されており、つまり設定が18才以上になっていても、「18歳以下に見えれば」ダメ、ということです。

つまり、国の方で何度も改正(改悪)が話題に上りながらも、反対が多く先に進まないでいる「児童ポルノ法」における、「単純所持規制」(=とくに売買する意思を持っていなくとも、「児童ポルノにあたるもの」を単純に「持っている」だけで逮捕)、「マンガ・アニメ・ゲームその他、画像として描かれる青少年の姿にも児童ポルノ法を適用する」というもくろみを、都の条例で先に決め、規制してしまおうという法律です。なので、今のところ罰則はありませんが、「単純所持」も禁止されています。
おまけに、上記に規定された意味での「児童ポルノ」(つまり非実在青少年を含む)の根絶に向けて努力し、都に協力するのが「都民の義務」と規定されています。

第十八条の六の四 何人も、児童ポルノをみだりに所持しない責務を有する。
2 都民は、都が実施する児童ポルノの根絶に関する施策に協力するように努めるものとする。
3 都民は、青少年をみだりに性的対象として扱う風潮を助長すべきでないことについて理解を深め、青少年性的視覚描写物が青少年の性に関する健全な判断能力の形成を阻害するおそれがあることに留意し、青少年が容易にこれを閲覧又は観覧することのないように努めるものとする。

これだけ読むと、青少年が読まないよう留意すればいいのかと思うかもしれませんが、成人が読むものもすべて、規制の対象になります。

都条例の改正案の全文は以下で読めます。このうち、後半の、とくに赤で反転してあるところが重要な部分です。
http://fr-toen.cocolog-nifty.com/blog/2010/02/post-cbc1.html

この問題に関する基本情報をまとめたサイトは以下です。
http://mitb.bufsiz.jp/

「18歳以下に見える」とか、「不健全」とか、いくらでも恣意(しい)的に解釈できる条文の上に、これらの規制を推進しようとする都に対し、全面的に協力するのが『都民の義務』とするなど、これは戦前戦中のファシズムか?「非国民!」とどこが違うの?と言いたくなるくらい問題のある法律なのですが、問題は、

今の状況だとほぼ間違いなく、この法律は通ってしまう!
ということです。

そして、出版社のほとんどすべてが東京に集中している中で、この法律が通ることは、国の法律ができたのと同じ効果を持ちます。

にもかかわらず、不思議なことに、ネットでも、マイミク(編集部注:『mixi』でつながった友人)さんの日記やMLでも、この問題はほとんどまともには話題になっていません。おそらく、あまりにもばかばかしい規定ゆえに”半笑い”的なコメントが多く、みんな「こんなばかばかしい規定は通るはずはない」と、思っているのだと思います。なぜかネットでも、個人のブログや『痛いニュース』以外に、信頼できるとされる一般メディア(新聞系のニュースなど)でこれを取り上げているところはないし、新聞でも報道されていないので、みんな冗談だと思っているのだと思います。

けれど、繰り返しますが、
今の状況だとほぼ間違いなく、この法律は通ってしまう!

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