「34のおっさんだけど真剣に綿菓子屋さんになりたい」東京で本日オープン
34のおっさんだけど真剣に綿菓子屋さんになりたい
はじまりは、ただのおもいつき。
2chVIPで立てた『本気で綿菓子屋さんをやりたいと思ってる』スレ。出来たらいいね、楽しいねくらいなものだった。
2012年6月、無職34歳。
34歳にもなるとバイト見つけるのもままならない。職がない! どこも雇ってくれない! どうするおっさん!
人生詰んだおっさんが出した答えは
「無いものを探すより0から作っちまおう!」
「雇ってくれないなら俺が雇い主になろう!」
「そうだ! 綿菓子屋さんをやろう!」
俺は、2chに立てた夢物語を現実にしてやろうと決めた。
34のおっさん、準備をはじめる
ゴミ捨て場から廃材を掻き集め、足りない物は100均で購入。3日掛け、念願の屋台完成!他にもエプロン・のぼり・チラシ全部自作して制作費10,000円弱に抑えた。
営業場所はどうする?問題ない。うちには月極駐車場がある。17台駐車場に5台しか契約のない赤字駐車場。2台分のスペースがあれば営業出来る。
その日のうちに保健所・市役所に営業許可を申請。あっという間に申請が下りた。
そんなこんなで「綿菓子屋さん ふわり。」開業準備整う。婆ちゃん譲りの行動力で、準備に3日掛からなかった。
2012年6月7日
明日は綿菓子屋オープン。
「ふわり。」の名前を考えてくれた2chVIPに報告。
みんなの声援が温かい。 『頑張れよおっさん。 応援してるぞおっさん。』
ありがとう、ありがとうおまいら!!
おっさん頑張るよ!詰んだ34歳でも夢叶うってトコ見せてやんよ!!
オープン当日。
なんと婆ちゃんが来てくれた!
嬉しい……お祝いに来てくれんだ。泣きそうになりながら、駆け寄る婆ちゃんに手を降った。
「婆ちゃんありがと!俺ガンバルから!」
婆ちゃんとの熱い抱擁が待っているはずだった。待っていたのは、人生初、婆ちゃんからのビンタだった。
婆ちゃん「恥さらしがぁ!!今すぐ止めえええええ!!」
俺「えええええええええ!!!」
敢え無く、綿菓子屋はオープン目前にして廃業。婆ちゃんはその日のうちにに材木屋に連絡、回収、裁断、焼却。俺の屋台は……跡形もなくなった。さすがは婆ちゃん……行動力パナい……。
あまりの無念に涙が出た。
さようなら、おっさんのかわいい夢。
(綿菓子屋さん ふわり。 福井編) エンド
綿菓子屋さん、東京へ
その後、知人の紹介もありガジェット通信で働く為、上京した俺。家賃3万円の生主ハウスに住む事になり、お引越し。
俺「お世話になります」
家主「綿菓子屋は?w」
俺「もう言わんで下さい……。」
家主「ふーん、ここでやればいいじゃん?」
ガチでマジで!?
奇跡が起こる。
貯金も無い、職も無い、34歳のおっさん。なんと東京で綿菓子の店を出す事になった!
それからは寝る間も惜しんで2日掛けて『綿菓子屋さん ふわり。』1号店完成。生主ハウスの住民達も協力してくれた。
そして、本日。2012年7月1日、オープン初日。今、この記事を書きながら開店準備を進めています。
「俺、東京で綿菓子屋さんやるよ」
婆ちゃんにメール送信。返信は、まだない。
いつか婆ちゃんに俺が作った綿菓子食わせて
「よくやった!さすが私の孫!」
と言わせるのが夢。
また夢がひとつ増えた。
34歳無職、改め、34歳綿菓子屋さん店長。
まだまだ人生楽しめそうです。
(綿菓子屋さん ふわり。 東京編) スタート
雑談系生主として福井で活動するが2012年7月に上京。ガジェ通スタッフとなる。2chVIPで「綿菓子屋さんふわり。」をオープンなど奇行は数知れず。
ウェブサイト: http://rikiyahaisin.web.fc2.com/
TwitterID: lilyfilter
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