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東洋経済 「シンガポール人は老後資産は1億円以上が当たり前」 (花輪陽子氏) を検証する(今日もシンガポールまみれ)

「シンガポール人は老後資産は1億円以上が当たり前」 (花輪陽子氏) を検証する

今回はうにうにさんのブログ『今日もシンガポールまみれ』からご寄稿いただきました。

東洋経済 「シンガポール人は老後資産は1億円以上が当たり前」 (花輪陽子氏) を検証する(今日もシンガポールまみれ)

シンガポールウォッチャーのうにうにです。
東洋経済オンラインにて「シンガポール人が日本人より超金持ちの理由 老後資産の目標額は1億円以上が当たり前!」という花輪陽子氏の記事が掲載されました。
今回は東洋経済という大きな媒体で、更にアクセスランキングでも1位をとった*1とのことです。本記事はニューズウィーク日本版*2、ヤフー*3、MSN*1への配信もされています。シンガポールへの誤解が定着することをを避けるため、東洋経済記事を引用しながら、内容を検証します。

*1:2018年02月22日 『facebook/花輪陽子』
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1964043296958033&set=a.196293077066406.54603.100000571442710&type=3&theater

*2:「シンガポール人が日本人より金持ちの理由 老後資産は目標1億円超!」2018年02月28日 『ニューズウィーク日本版』
https://www.newsweekjapan.jp/stories/carrier/2018/02/1-66.php

*3:「シンガポール人が日本人より金持ちの理由 老後資産は目標1億円超!」2018年02月21日『YAHHO!ファイナンス』
https://news.finance.yahoo.co.jp/detail/20180221-00209233-toyo-column

・東洋経済オンライン: シンガポール人が日本人より超金持ちの理由 老後資産の目標額は1億円以上が当たり前!*4

*4:2018年02月21日『東洋経済ONLINE』
http://toyokeizai.net/articles/-/209233

東洋経済記事の検証

花輪陽子氏はシンガポール在住のファイナンシャルプランナー*5とのことです。名称独占資格の1級ファイナンシャル・プランニング技能士であり、日本の職業能力開発促進法*6に基づくものなので、海外では資格の影響はありません。シンガポールでは、FPAS*7というNPO団体が行っているCFPというファイナンシャルプランナー資格がありますが、花輪陽子氏はこちらへの言及はありません。なお、業務資格の有無にかかわらず、外国人が当地で業務を行うには、ビザ(EPやLOC)など就労資格*8が必要になります。

*5:「花輪 陽子(はなわ ようこ)」『東洋経済ONLINE』
http://toyokeizai.net/list/author/花輪_陽子

*6:「職業能力開発促進法」2017年03月31日公布 『e-Gov』
http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=344AC0000000064&openerCode=1#U

*7:『FPAS』
https://fpas.org.sg

*8:「シンガポールで外国人の副業は違法就労にも:在住日本人ブロガーの営利は困難」2016年06月05日 『今日もシンガポールまみれ』
http://uniunichan.hatenablog.com/entry/20160605SideJobBlog

シンガポールに公的年金はないのですか?

シンガポールは、 (略) 小さな政府であるため、先進国にかかわらず公的年金がありません

シンガポールに公的年金はあります。
該当記事でも後述されているCPF (Central Provident Fund=中央積立基金) がそれです。国民と永住者は強制加入です。永住権を持たない外国人は、現在は新規加入できません。CPFはシンガポール労働省管轄の公的機関*9です。CPFには多彩な機能がありますが、

本人と雇用主からの強制貯金
住宅購入等、医療、年金の3つの口座
が特徴です。納付には所得税からの控除もうけられます。CPF自身が「CPFは定年に備えて、安心と信用をもって、多くの働くシンガポール人に包括的な社会保障の貯蓄計画を提供するもの」と説明*10しています。

記事でも「厚生年金のように」とCPFを表現されているのに、なぜ公的年金でないと判断されたのか理解に苦しみます。

*9:「MOM statutory boards」『MINISTRY OF MANPOWER』
http://www.mom.gov.sg/about-us/divisions-and-statutory-boards/mom-statutory-boards

*10:「Schemes」『Central Provident Fund Board』
https://www.cpf.gov.sg/Members/Schemes

シンガポールの老後には1億2千万円が必要なのですか?

老後に1億2000万円必要だから」シンガポールの知識層からたびたび聞くフレーズ

シンガポールの”知識層”の定義が本文中で示されていないのですが、記事のタイトルが「老後資産の目標額は1億円以上が当たり前!」と書かれているので、過半数と捉えて良いでしょう。
老後資金の統計は、私が調べた限りでは見当たらなかったのですが、シンガポール政府が示した必要資金のモデルがありました。
シンガポール政府は金融知識の普及のために「マネーセンス」というウェブサイトを作っています。そこでは62歳で、3,500万円(S$43万)の金融資産がモデルとして示されていました。

・現在の物価価値で、年140万円 (S$1.8万) を老後に使いたい。
・今後のインフレを考慮すると、現在の200万円 (S$2.52万) に該当する。
・シンガポール人男性の平均余命が83歳。62歳に引退するとする。83-62=21年間にわたって、毎年140万円相当を使うためには、引退時に3,500万円 (S$437,245)が必要になる。
・MoneySENSE: The MoneySense Guide to Planning for your family’s financial future (22ページ)*11

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