ガジェット通信

見たことのないものを見に行こう

『クリーピー 偽りの隣人』で強烈な存在感を見せた女優・藤野涼子「自分で役を作っていく確信を得た」

DATE: BY:
  • ガジェット通信を≫


「あの人、お父さんじゃありません。全然知らない人です」――。6月18日(土)より公開となる映画『クリーピー 偽りの隣人』で物語のキーとなる少女を演じ、観客に鮮烈な印象を残しているのは女優の藤野涼子さん。香川照之さん演じる「西野」の娘・澪を熱演しています。

藤野さんは2015年に公開された宮部みゆき原作の『ソロモンの偽証 前篇・事件/後篇・裁判』で女優デビュー、今後の活躍が期待される16歳(現役高校生!)。衝撃的な展開の連続である『クリーピー 偽りの隣人』に出演してみて苦労した事とは? 色々とお話を伺ってきました。

『クリーピー 偽りの隣人』ストーリー
元刑事の犯罪心理学者・高倉は、刑事時代の同僚である野上から、6年前に起きた一家失踪事件の分析を依頼され、唯一の生き残りである長女の記憶を探るが真相にたどり着けずにいた。そんな折、新居に引っ越した高倉と妻の康子は、隣人の西野一家にどこか違和感を抱いていた。ある日、高倉夫妻の家に西野の娘・澪が駆け込んできて、実は西野が父親ではなく全くの他人であるという驚くべき事実を打ち明ける。


―本作、非常に素晴らしい作品でした。まずお聞きしたいのですが、前川裕さんの原作はお読みになられましたか?

藤野:監督からの指示で原作を読まないで現場に入って欲しいと言われていたので、原作は撮影後に読みました。

―本作ショッキングなシーンも多いですが、脚本を読んだときに驚かれませんでしたか?

藤野:『ソロモンの偽証』での藤野涼子は優等生で真面目な学生な役でしたが、本作の澪は感情を表に出さないけれど、日常生活は普段通りに過ごし、挨拶もちゃんと返したりするという、内では何を考えているのかわからない役でした。なので台本を読んでいて“ん?”って疑問に思うところはたくさんありました。

―疑問に思ったところは監督に相談されたりしたんですか?

藤野:疑問に思った点は監督にいくつか質問させていただきました。『ソロモンの偽証』の時は演技経験がゼロで監督と一緒に藤野涼子を作っていったんですけど、『クリーピー 偽りの隣人』では自分で一から澪を作り上げていかなければなりませんでした。その為に図書館でいろんな調べ物をしたり、画像を見たりしました。女優ってカメラの前で緊張しないで演じるというのはもちろんだと思うんですけど、撮影前から下積みをしていかなければならないことを今回のクリーピーで学び、改めて女優のお仕事って大変なんだなと感じました。

―藤野さんが演じた澪は、秘密を抱えている特殊な状況にある女子学生でした。とても難しい役柄だと思うのですが、どう演じようと思いましたか?

藤野:澪は感情は出さないけど、みんなで食卓を囲むシーンでは楽しく食事をしていたり、香川さん演じる西野とは親子に見えるように演じていたりしなければなりませんでした。具体的に言うとちょっと西野が澪にじゃれつくシーンでは、西野(香川さん)には内に秘めいている澪を表現しなければならない、でも高倉(西島さん)には楽しい親子に見えていなければならなかったので、そこは難しいなと思いました。

―監督からはこう演じて欲しい、という要望はありましたか?

藤野:監督からの演技指導は特になかったです。外れている演技をしていたらここはこういう感情なんだよって指導してくださるんですけど、ほとんど私の自由に演じさせていただきました。その点ではすごく不安だった部分もあったんですけど、自分で役を作っていく確信も得ることができました。

―完成した映画をご覧になって、率直な感想を教えて下さい。

藤野:本当に面白いし、びっくりするところもあるんですけど高校生の方に観ていただきたいです。

―これまでの黒沢清監督の作品はご覧になりましたか?

藤野:これまでに『トウキョウソナタ』や『ドッペルゲンガー』を拝見しました。『トウキョウソナタ』は日本人の家族っていうものをすごく細かく再現しているのかなと思いました。わたしも映画の家族のように普段そんなに喋らないってほどでもないんですけど、疲れていたりすると口数が少なくなって食事をすることもあるので日本の食卓みたいなだと思いました。暴力のシーンとかでも本気で叩いているみたいだったので本気で芝居をするってこういうことなんだなと改めて思いました。

―現場での黒沢清監督の印象を教えてください。

藤野:『ソロモンの偽証』では何度もリハーサルを積み重ねて完璧な状態で撮影に臨んでいたんですけど、黒沢監督はあまりリハーサルを重ねない方なので最初から全力のギアを外してつっきっていかなければならない大変さもありました。でも、1回の新鮮な演技でやるっていうのはすごくやりやすかったです。

―『ソロモンの偽証』でデビューし、その後、心境の変化はありますか?

藤野:高校に入学した時にお友達がすぐできるようになりました(笑)。でも大人の方と接する機会が多くなってきたので進路について具体的に考えるようになりました。

―本作に出演し、改めて女優という仕事をする決意する事もありましたか?

藤野:『ソロモンの偽証』の時も女優としてやっていきたいという思いもあったんですけど、『クリーピー 偽りの隣人』では改めて女優というあり方を知った上で、またこのような豪華なキャストと共演させていただいて、ツライこともあるけれど演技するっていうことはやりがいもあって自分を高めてくれることは女優が一番かなって思います!高校生活を送っている時も女優をやりたいなって思います!

―本作での藤野さんは個人的に一番存在感があって素晴らしい女優さんだと感動しました。今後も映画を中心に活動されたいという思いはありますか?

藤野:今後も映画をやっていきたいですが、機会があればドラマも挑戦してみたいです。時代劇とか殺陣とかもやってみたいです! 一回小学校の時に殺陣を習ったことがあるんですけどその時からアクションをやってみたいなと思っていたのでいつか挑戦してみたいです!

―今日は楽しいお話をどうもありがとうございました!

『クリーピー 偽りの隣人』
6月18日(土) 全国ロードショー
出演:西島秀俊 竹内結子 川口春奈 東出昌大 香川照之 藤野涼子
監督:黒沢清
(C)2016「クリーピー」製作委員会
配給:松竹、アスミック・エース

http://creepy.asmik-ace.co.jp

藤本エリの記事一覧をみる ▶

記者:

映画・アニメ・美容に興味津々な女ライター。猫と男性声優が好きです。

ウェブサイト: https://twitter.com/ZOKU_F

  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

TOP