東京・春・音楽祭が華やかに幕開け、リッカルド・ムーティ「音楽は絶対に裏切らない」

東京・春・音楽祭が華やかに幕開け、リッカルド・ムーティ「音楽は絶対に裏切らない」

 東京・上野の風物詩【東京・春・音楽祭―東京のオペラの森2016】が3月16日より開幕し、リッカルド・ムーティ指揮 日伊国交樹立150周年記念オーケストラがオープニングを飾った。

 2016年は日本とイタリアが国交を樹立して150年という節目の年。150周年を記念し、この日のオーケストラは、日本人若手奏者とイタリアのルイージ・ケルビーニ・ジョヴァニーレ管弦楽団によって特別編成された。公演の前には、日本イタリア国交150周年事務局長/外務省欧州局長の林肇氏より、リッカルド・ムーティに向けて「私達の尊敬の気持ちを込めて」というメッセージとともに記念切手が贈呈された。そして、ムーティ氏は「このように若い音楽家が一緒に演奏し、一つになれるのは音楽の大きな要素」と述べ「政治は言葉を使います。そして、言葉は時に裏切ることがある。でも、音楽は絶対に裏切りません」と力強く挨拶した。

 公演は、ヴェルディ作曲のオペラ「ナブッコ」序曲で華やかに幕開け。その他、オペラ「マクベス」第3幕より舞曲や、オペラ「運命の力」序曲などヴェルディの代表作が次から次へと演奏され、客席を沸かせた。そして休憩をはさみ、後半はアッリーゴ・ボーイトの代表作「メフィストフェレ」のプロローグ。日伊国交樹立150周年記念オーケストラ、東京オペラシンガーズ、東京少年少女合唱団、そしてバスのイルダール・アブドラザコフによる荘厳な響きが会場を満たした。本プログラムは、3月17日に東京芸術劇場でも予定されており、偶然にも17日の公演がムーティにとって150回目の来日公演となる。

 【東京・春・音楽祭】は、東京文化会館、国立科学博物館、上野の森美術館など上野を中心に約1ヶ月にわたって開催されるクラシックの音楽祭。今年で12回目を迎え、上野耕平、前橋汀子、三浦友理枝、NHK交響楽団、マレク・ヤノフスキ、アレクサンダー・ロマノフスキらが登場する。写真提供:東京・春・音楽祭実行委員会 / 撮影:青柳聡

◎公演情報【日伊国交樹立150周年記念リッカルド・ムーティ指揮
日伊国交樹立150周年記念オーケストラ~東京春祭特別オーケストラ&ルイージ・ケルビーニ・ジョヴァニーレ管弦楽団】
3月16日(水)東京文化会館大ホール
3月17日(木)東京芸術劇場 コンサートホール
出演:
指揮:リッカルド・ムーティ
管弦楽:管弦楽:日伊国交樹立150周年記念オーケストラ~東京春祭特別オーケストラ&ルイージ・ケルビーニ・ジョヴァニーレ管弦楽団
バス:イルダール・アブドラザコフ
合唱:東京オペラシンガーズ
児童合唱:東京少年少女合唱隊
合唱指揮:ロベルト・ガッビアーニ、宮松重紀
児童合唱指揮:長谷川久恵
曲目
ヴェルディ:
歌劇 《ナブッコ》 序曲
歌劇 《ナブッコ》 第1幕 より 「祭りの晴着がもみくちゃに」
歌劇 《アッティラ》 第1幕 より アッティラのアリア「ローマの前で私の魂が…あの境界の向こうで」
歌劇 《マクベス》 第3幕 より 舞曲
歌劇 《運命の力》 序曲
歌劇 《第1回十字軍のロンバルディア人》 第3幕 より「エルサレムへ、エルサレムへ」
ボイト:歌劇 《メフィストフェレ》 プロローグ

◎公演情報
【東京・春・音楽祭 −東京のオペラの森2016−】
期間:2016年3月16日(水)~4月17日(日)
会場:上野恩賜公園(東京)、東京文化会館、上野学園 石橋メモリアルホール、国立科学博物館、東京国立博物館、東京都美術館、国立西洋美術館、上野の森美術館、東京芸術劇場 他
More info: http://www.tokyo-harusai.com/

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