「関節が痛い」と思ったら腸内環境の悪化が原因かもしれない!
2013年にニューヨーク大から出た論文(英文)で、リウマチ性の関節炎をわずらっている患者さんの腸内環境を見たら、プレボテラ・コプリって悪性の細菌がやたら多いことがわかったんですな。
・リウマチの原因って何?
なにせ、いままでリウマチの原因といえば「遺伝じゃない?」とか「免疫じゃない?」ぐらいの説しかなかったんで、この発見はどえらいこと。サイエンス誌が選ぶ2013年の10大ニュースの1つに選ばれたのもむべなるかな。
・患者は良い腸内細菌が少ない
で、さらに2015年になって、ニューヨーク大の同じチームが「乾癬性関節炎の患者は良い腸内細菌が極端に少ない!」ってレポート(英文)を出しまして。これは皮膚荒れに関節の痛みが加わった難病で、いままでまったく解決の糸口が見つかってなかったんですね。
・関節炎は食事で治る
思えば、関節炎と免疫の関係は昔から言われてきたことなので、免疫系の多くをコントロールしている腸内細菌が重要なのも当たり前なのかも(記事)。その具体的な対策としては、やはり食事を変えるのが一番でして、たとえば以下の例。
「地中海式ダイエットに切り替えたら関節炎が改善した」(2003年 英文)
「ベジタリアンに切り替えたら関節炎が改善した」(1997年 英文)
上記の2例がわりと有名な感じ。地中海式ダイエットは、魚・野菜・オリーブオイルをメインに、飽和脂肪酸を減らすタイプの食事法であります。
・腸内細菌をいたわるべき?
いままでは、どうして上記の食事が関節炎に効くのか不明だったんですが、「どちらも野菜が豊富なので、腸内細菌のエサが行きわたった」「飽和脂肪酸を減らすので、腸内のダメージが減った」という理由で、腸内環境が大幅に良くなったのがデカそうですねぇ。
そんなわけで、免疫系からくる謎の痛みにお悩みの際は、まずは腸内細菌をいたわってあげることをオススメいたします。
執筆: Yu Suzuki http://yuchrszk.blogspot.jp
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