【超会議2015】『マジック』世界王者はバスケも強い!? 『マジック×バスケやってみた!』に世界チャンプやプロプレイヤーが挑戦!

シャハール選手

4月25日、幕張メッセで開催された『ニコニコ超会議2015』にて、世界初のトレーディングカードゲーム『マジック:ザ・ギャザリング 』に新たな歴史が刻まれた。『マジック:ザ・ギャザリング』とは、2人以上のプレイヤーで遊べるカードゲーム。プレイヤーは魔法使いのような存在“プレインズウォーカー”となり“土地”から生み出す魔力の源“マナ”を駆使して“クリーチャー”を召喚したり、呪文を唱えたりして相手の20点のライフを無くしたほうが勝ち、というのが基本的なルールとなっている。1993年に発売され、20年以上も愛され続けてきたこのカードゲームは、あらゆるトレーディングカードゲームの祖としても知られている。

カードゲームといえば友達とワイワイ楽しんだり、真剣勝負の大会に出て腕を競いあったりという遊び方をするのが普通だ。しかし、今回の『ニコニコ超会議2015』では新たなる可能性を秘めた遊び方が提案された。

その名も『マジック×バスケやってみた!』である。

プレインズウォーカー

読んで字の如く、『マジック:ザ・ギャザリング』と球技のバスケットボールを組み合わせた新しいゲームだ。ルールはこうだ。まずは、テーブルの上で『マジック』を通常通りに5分間プレイ。その後コートに移動して1分間バスケットボールをひたすらゴールに叩き込み、得点を記録。お互いの得点を計算し「対戦相手1人は、その点差に等しいライフを失う」か「あなたは、その点差に等しいライフを得る」のどちらかを選択するというのを繰り返していく。極端に言えば、バスケが超得意であれば強豪プレイヤーやプロプレイヤーに勝ててしまうというようなゲームでもあるのだ。

今回、こちらの一風変わったブースに昨年、一昨年と2年連続で世界王者に輝いたシャハール・シェンハー選手が『ニコニコ超会議2015』のためだけに来日してくれた。過去に来日したのがプロツアーというプロの世界大会や、グランプリといったような大規模な大会で訪れた2度のみで、今回が3度目の来日というシャハール選手。世界王者が挑む『マジック×バスケ』は一体どのような試合展開になったのだろうか? 事前に募集していたユーザーとの試合の様子を取材させていただいたのでご紹介しよう。

強みを活かした攻撃で圧倒! 世界王者はやはり強い!

MTG

もう一度ルールをおさらいしておくと、『マジック』を5分プレイした後、1分間のバスケタイムの得失点差を相手へのライフロスか、自分のライフゲインに使用することができるというのが今回のルール。バスケの腕前、体力も重要な要素となってくるこのゲームだが、『マジック』で勝負する以上デッキ選択も重要な鍵を握っている。世界王者であるシャハール選手は『白緑英雄的』デッキという、“クリーチャー”を呪文や能力で強化しながら攻撃するデッキを選択。果たして勝負はどうなったのだろうか。なお、今回シャハール選手のデッキが高速であり、プレイも早かったため特別に『マジック』のプレイ時間は4分間となっている。

1人目の相手は『ティムール(青赤緑)』デッキ。シャハール選手は“クリーチャー”を場に出し、呪文で強化という思い通りの展開をしつつバスケでも5点の点差を生み出して5点ダメージを相手に与えるという圧倒的な強さを見せた。さらに、相手のライフを1点まで追い詰めたあとのバスケタイムで8点のダメージを叩き込んで勝利。『マジック』の世界王者でありつつバスケも強いのはなぜか。それは、シャハール選手の身長が190センチもあるからにほかならない。

バスケ

2人目は『ジェスカイトークンズ(白青赤)』デッキと対戦。初戦はなんなく勝利したものの、あまりにもバスケが強すぎるため次から挑戦者のポイントを2倍にして戦うことになった。2戦目は“マナ”供給源である土地が足りずなかなか行動ができないシャハール選手。点数に補正が入ったおかげで、バスケでも同点に抑えることに成功した挑戦者は、その隙をついてテンポよく攻撃を続け、なんと世界王者から貴重な勝利をもぎ取ることに成功!! 観客からも大きな拍手が送られた。3戦目は、お互いに“クリーチャー”を展開するも、一枚上手なシャハール選手が盤面を制圧して世界王者の実力を見せつけた。

『マジック×バスケやってみた!』どうだった? プロプレイヤーたちに聞いてみた! 

シャハール・シェンハー選手

シャハール選手

――『超会議』に来てみてどうですか?
シャハール選手:すごく大きくて人がいっぱいいて、アメリカのイベント、コミコンにとても似ているね。

――バスケットボールは得意ですか?
シャハール選手:高校のときにチームに入っていて、友達とプレイしていたよ。

――今回何故このデッキを選んだのですか?
シャハール選手:ルールがよくわからなかったから、コントロールで時間を費やすより面白いデッキを使った方がいいかと思ったんだ。

――『マジック×バスケ』で有利なデッキは何だと思いますか?
シャハール選手:バスケットボールが得意だったら赤単でプレイして、得意でなかったらエスパー(白青黒)ドラゴンがいいと思う。ライフを失ってもバスケで回復すれば大丈夫だから。

――現在2連覇していますが、今年の世界選手権は勝てそうですか?
シャハール選手:また勝ちたいね。でも難しいからやってみないとわからないな。

津村健志選手(晴れる屋所属)

津村選手

――『ニコニコ超会議』へ来たことはありますか?
津村選手:3回目です。いるだけで楽しくて、毎年楽しみにしています。

――バスケは得意ですか?
津村選手:苦手です。サッカーは得意なんですけど、手を使った球技が苦手で。

――ちなみに、バスケタイムでは何点ぐらいとれましたか?
津村選手:最高9点とかですね(笑) さっきすごい上手な方がいて、バスケだけで24点食らって死にました。

――デッキは何を使用しましたか? また理由は?
津村選手:アブザンコントロール(白黒緑)です。この間プロツアーで使って感触がよくて使おうと思ったんですけど……。

――このフォーマットだとどんなデッキがいいですか?
津村選手:バスケが得意だったら、ひたすら除去を入れて試合を長引かせてバスケで勝つみたいなのもありだと思います。苦手だったら速攻系使ってすぐ終わらせるしかないです。赤単とか。

――もし世界大会などで『マジック×バスケ』があったとしたら?
津村選手:まずはバスケの練習をします(笑)

――何かメッセージをお願いします。
津村選手:こうやって海外の人とも仲良くなれたりするのも『マジック』の魅力だと思います。僕が初めて海外に行ったのもこのゲームですし、海外の友達ができたりするのも貴重な経験だと思うので、ぜひやってみてもらいたいです。

市川ユウキ選手(BIG MAGIC所属)

市川選手

――『ニコニコ超会議』へ来たことはありますか?
市川選手:初めてです。見てて楽しいですね。特に相撲は見せ方もCG使ったりして面白かったです。

――バスケは得意ですか?
市川選手:まったく得意じゃないです(笑) 最高は16点でした。

――今回プレイしてみていかがでしたか?
市川選手:だんだんとこうやって体を動かすのか、って慣れていきました。やっぱり背が高い相手とはゲームにならないですね、ゴールとの間が狭すぎて。

――使用したデッキは?
市川選手:緑白の変異クリーチャーが12枚入ったビートダウンです。

――このフォーマットには合ってましたか?
市川選手:合ってないですね。今回のは長引くデッキなので。バスケが得意じゃない人は速いデッキを使ってバスケタイムを1回で終わらせるほうがいいと思います。

――もし世界大会などで『マジック×バスケ』があったらどうしますか?
市川選手:全力で努力します! とりあえずバスケを鍛えつつ、バスケ力にあったデッキを選びます。

――何かメッセージをお願いします。
市川選手:今、『マジック』は大きな大会への参加人数も増えてきています。僕みたいなプロプレイヤーもいますが、カジュアルなプレイヤーもたくさんいるので、是非一度やってみてください!

デッキ選択や普段の練習方法すら変えてしまう『マジック×バスケ』。今後のゲームの方向性に影響を及ぼすかもしれない、大きな可能性を秘めたフォーマットとなりそうだ。

『マジック』をカジュアルにプレイできるアプリも登場

オリジン

今年7月にはデジタルゲームの『マジック・デュエルズ・オリジン』が登場。過去に何度かデジタルゲーム化されているが、今回登場するのはなんと基本無料ですべてのコンテンツを遊ぶことができるという仕様になっている。ゲームをしていくことで手に入るコインを使ってパックを開封したり、ステージを解放していくことができるため、時間さえたっぷりかければ無料で最後まで遊べるゲームとなる。また、今後の拡張セットも『マジック・デュエルズ・オリジン』にアップデートされていく予定となっており、まさに入門にピッタリなゲームとなるだろう。

マジック:ザ・ギャザリング公式サイト
http://mtg-jp.com/

  1. HOME
  2. エンタメ
  3. 【超会議2015】『マジック』世界王者はバスケも強い!? 『マジック×バスケやってみた!』に世界チャンプやプロプレイヤーが挑戦!

srbn

ネットで流行っているものを追いかけていたら、いつの間にかアニメ好きになっていました。 http://com.nicovideo.jp/community/co621

TwitterID: srbn

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。