エボラウイルス病予防に朗報、チンパンジーのウイルス利用したワクチン開発 実験段階ながら長期持続する効果を証明(Medエッジ)
今回は『Medエッジ』からご寄稿いただきました。
エボラウイルス病予防に朗報、チンパンジーのウイルス利用したワクチン開発 実験段階ながら長期持続する効果を証明(Medエッジ)
医療と健康の情報サイト「Medエッジ(メドエッジ)」では、最新の研究報告に基づく最新情報を連日お届けしています。ここではその一部をご紹介します。
『Medエッジ(メドエッジ)』
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死亡率が高いエボラウイルスを原因としたエボラ出血熱が、現在、西アフリカ諸国で大発生し、猛威を振るっている。このエボラ出血熱に対するワクチンの開発が急務であるが、このたび、より長期間にわたって免疫が持続するワクチンの研究結果が出てきた。
米国メリーランド州の国立衛生研究所を中心とする研究グループが、2014年9月にネイチャー・メディシン誌にその結果を報告したものだ。
「改変ワクシニアウイルスアンカラ」活用で効果向上
今回、従来の「ヒトアデノウイルス」をベースとしたワクチンに代わって、新たにチンパンジー由来の「複製欠損アデノウイルスワクチン」を使用したところ、ニホンザルで急性致死性ザイールエボラウイルスに対する免疫が得られることが示された。
ところが、このワクチンでは数カ月後には免疫が低下してしまう。そこで他のさまざまなワクチンのベースにも使用され安全性に実績のある「改変ワクシニアウイルスアンカラ」をベースとしたワクチンを追加接種したところ、急性致死性ザイールエボラウイルスに対する長期的な免疫が初めて得られた。
今後さらなる研究の進展により、1日も早くワクチンが実用化される方向になればと研究グループは期待する。
これまでのところ前向きな結果も出ており、注目されるところだ。
文献情報
Stanley DA et al.Chimpanzee adenovirus vaccine generates acute and durable protective immunity against ebolavirus challenge. Nat Med. 2014 Sep 7. [Epub ahead of print]
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25194571
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※元記事URL:http://www.mededge.jp/spcl/2536
画像:エボラウイルスの電子顕微鏡写真。(写真:Frederick A. Murphy)
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