auスマートフォンの『次世代パーソナライズド情報提供システム』を見てきました
昨日記事にした、auのタッチパネル式Androidスマートフォン向けにKDDIとKDDI研究所が開発している『次世代パーソナライズド情報提供システム』。6月23日から26日まで東京・池袋のサンシャインシティで開催されている展示会『ケーブルテレビショー2010』にこちらのデモが展示されているというので、取材に行ってきました。
ユーザーの状況や嗜(し)好に合わせた番組やコンテンツ、生活情報を提供するというこのシステム。会場ではやはり6月末に発売予定のタッチパネル式Androidスマートフォン『IS01』と、ケーブルテレビ用セットトップボックス(STB)、『IS01』の画面を写すモニタとSTBを接続したテレビによるデモが展示されています。システムは、Androidアプリとサーバーから構成。STBは市販のパナソニック製のもので、特に『次世代パーソナライズド情報提供システム』向けにカスタマイズは必要ありません。『IS01』はWiFiでSTBの変換モジュールと通信し、変換モジュールが赤外線でテレビと通信します。
デモではユーザーの1日の生活パターンに沿って機能を紹介します。まず朝。アプリの画面にはユーザーの視聴履歴、操作履歴から今日1日のオススメ番組が一覧表示されています。
見たい番組をタッチパネルで選び、番組情報を確認。録画したいと思ったらアプリから録画のリクエストを送信すると、テレビ側で番組が録画予約されます。
次に、出勤前に天気予報をチェックします。ユーザーの行動はGPSで定期的にチェックされており、自宅の場所と平日に通う会社の場所、週末によく行く場所などが登録済み。アプリで平日の朝に天気予報を見ると、自宅周辺の天気と会社周辺の天気が同時に表示されるので、その日に傘が必要かどうか、気温がどうなるかを確認して出かけます。
日中は会社で仕事をして、夕方になりました。会社の帰りに同僚と食事して帰ろうと思ったら、アプリの飲食店情報をチェックします。アプリは操作履歴やユーザーの年齢層、「和食が好き」といった好みから、会社付近のオススメのお店を一覧で表示。
お店の紹介や評価、地図といった情報を確認して、クーポンがある場合はクーポンを利用できます。
ちょっと1杯引っかけて、夜も遅くなりました。アプリの乗り換え案内で終電の時間を調べます。ユーザーの行動履歴から出発駅と自宅の最寄り駅を把握しているので、アプリはその区間の電車の時間を表示してくれます。
帰宅したら、今朝録画した番組を視聴。『IS01』をリモコン代わりに操作して、録画した番組を再生します。録画した番組は、『IS01』に転送して持ち出すこともできるとのこと。翌日の通勤電車で番組を見ることもできます。
このように、ユーザーの1日の生活パターンに合わせて、時間や場所、嗜(し)好に応じた情報を提供してくれるのが『次世代パーソナライズド情報提供システム』。すべて同じアプリの統一されたユーザーインタフェースで提供されるのが特徴です。
アプリは『IS01』向けに試作したものですが、他社のタッチパネル式Andoridスマートフォンでも利用可能。提供次期については「ビジネスモデル次第」(説明員)で、今のところ未定とのこと。実用化までは時間がかかるかもしれませんが、KDDI主導なら既存のテレビ番組情報、天気情報、飲食店情報、地図情報といったサービスと連携してこのサービスを実現できる可能性は高いといえるでしょう。キャリア独自のサービスによる他社スマートフォンとの差別化は成功するでしょうか。auユーザーは気になるところです。
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宮原俊介(エグゼクティブマネージャー) 酒と音楽とプロレスを愛する、未来検索ブラジルのコンテンツプロデューサー。2010年3月~2019年11月まで2代目編集長、2019年12月~2024年3月に編集主幹を務め現職。ゲームコミュニティ『モゲラ』も担当してます
ウェブサイト: http://mogera.jp/
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