おじさんにまざって元町で交通整理をしている制服の女の子の正体は?
横浜のココがキニナル!
元町で交通整理をする若い女性はフェリスの学生だと伺ったのですが、本当ですか?たまにおじさんもいますが。どんな人か気になります。(zimpachiさん/toyokoのキニナル)
はまれぽ調査結果
以前はフェリスの学生だったが、現在交通整理をする女性は警備会社の大学生アルバイトで「ライトフェニックス」と呼ばれている女性たちだった
交通整理をする女性がフェリスの学生だという投稿がきたが、おじさんもいるらしい。おじさんは、フェリスなわけがない。でも、交通整理をしているのはフェリスの学生だと聞いた。でも、おじさんがいる。おじさんのフェリスはありえない。もとより、フェリス自体が本当なのか。たまにいるおじさんは幻か。それともおじさんか。
といったキニナルを調査ということで、元町商店街へ行き、交通整理をする若い女性、もしくはたまにいるおじさんの謎を解明することに。
交通整理をするのは誰
まずは、元町商店街「元町SS会」の事務局へ伺い、話を聞くことに。
元町ショッピングストリートだからSS会
元町SS会次長の石渡敏男さん
石渡さん、かなりお忙しい様子だったので手短に話をする。
商店街で交通整理をする女性はフェリスの学生さんですか、と尋ねると「いや、今は違いますね。KSPという警備会社から来ている人たちです」との回答。
続けて、「フェリスの学生が交通整理をしているという噂があるようですが、何かご存知ですか」と尋ねると「以前までは元会長の“地元ならではのかかわりがしたい”という意図でフェリスの学生さんたちに交通整理をお願いしていましたが・・・いつの間にか警備会社に業務委託することになって・・・変わりましたね」とのお答え。
会長が変わったことで、詳しい経緯がわからない、とのことなので、話はこの辺で。
商店街へと移動することに。すると、元町SS会を出てすぐそばの駐車場に制服らしきものを着た女性がいたので話を聞いてみた。
この女性はKSP?
「失礼ですが、商店街で交通整理をされているKSPにお勤めの方ですか」と尋ねた。女性は「そうです」と一言。
「交通整理されたことはありますか?」と尋ねると「あります。土日にやっているので、それ以外はここ(KSPが管理する駐車場)で働いています」とのこと。
この女性は、県内の私大に通う藤澤萌(ふじさわもえ)さん22歳。友人の紹介でKSPに入ったようで、「ちなみに交通整理におじさんはいますか」と尋ねると「けっこうおじさん(笑)と一緒になります」と答えてくれた。藤澤さんにお礼を言い、駐車場をあとにする。
元町商店街に移動して洋品店「ARIS」さんからさらに聞き込みを
取材に応じてくれた店員の方
やはり交通整理は土日のみで、制服を着た女の子とおじさんでやっているとのこと。フェリスの女子学生がいつまでやっていて、いつからKSPから来ている女の子になったのか、といった事情を尋ねてみたが、さすがにわからないとのこと。
お店を出て商店街を往復したが、交通整理らしき方々はいなかったので、日をあらためて交通整理の方々に会いに行くことにした。
KSPの女性とおじさん
7月某日曜日、元町商店街再訪
歩いていると交通整理をしている人を発見。
まずはおじさん
絶えず車が往来している十字路なので話を聞けるわけもなく、ほかの交通整理している方を探すことに。次の十字路にて交通整理をしている人を発見。
またもおじさん
次の十字路で
またおじさんやね
と3人目のおじさんを見つけた付近で、見覚えのある制服に手袋と帽子をまとった女性を発見。
道を聞かれている様子
話しかけると、KSPから派遣されて交通整理をやっている女性で、名前は中島顕子(あきこ)さん20歳の大学生。知人の紹介で知ったアルバイトで、「この付近に住んでいるので地元ならではの土地勘を活かして働けたらいいな」と思い、アルバイトをはじめたとのこと。
現在、同僚にフェリスの学生はいないと思います、との話も聞かせてくれた。
フェリスの学生だと間違われたこともあるという
中島さんから「もうすぐ、交通整理をやって4年の先輩が休憩から戻るので、詳しいことを知っているかもしれません」とのお言葉。しばし待つことに。
交通整理歴4年の島森絢子(あやこ)さん。恥ずかしいということで正面はNG
まず、いつからフェリスの学生が交通整理のアルバイト仲間からいなくなったかを尋ねた。
「私が働きだした4年前にはもうすでにフェリスの方はいなかったように思います」とのこと。現在KSPで働く女子大生は約20人いて、交通整理をするのは6人くらいだという。
もともとはフェリスの女子大生がやっていたという交通整理がなぜ、警備会社委託になりフェリスの学生がいなくなったのかはいまだ判明せず。
いつから変わったのか。その理由は。派遣元のKSPへ行くことにした。
KSPに聞く
創業44年の歴史を誇る警備会社、株式会社KSPでもろもろ聞かせてもらいます
話をしてくれたのは瀬戸勇樹(ゆうき)さん。
「現在ライトフェニックスの募集はインターネット上で行なっています」と話す瀬戸さん。ライトフェニックス? という顔で話を聞いていると「交通整理をしている女性たちの別名が、ライトフェニックスです」と言う。
ライトフェニックス?
元町商店街入口の不死鳥のモニュメントからフェニックス。それに光り輝くものとしてライト(光)をつけ、元町商店街のシンボルになってほしい、という意味をこめて名付けられたのではないか、とのこと。
商店街にある不死鳥のモニュメント
フェリス女子学生による交通整理がいつからKSP委託に変わったのか、その理由を尋ねてみた。
「KSPが交通整理の業務を受託するようになったのは、2004(平成16)年からです。理由は、当時はまだフェリスのみでの募集でしたが、応募が減り、女の子の数が足りなくなったため、ほかの大学からも募集するようになったようです」と話してくれた。
ライトフェニックスと一緒に警備をしていたおじさんたちは、平日は別の場所で交通整理の仕事をしているが、元町商店街が歩行者天国になる土日のみ、交差点を横切る車を誘導するために派遣されてきている、とのこと。
現在交通整理をするポイントは5ヶ所。元町プラザ前、代官坂、洋菓子店「喜久家」前とABCマート前、5丁目交差点で、「ライトフェニックス」の女子たちがいるのは特に交通量の多い洋菓子店「喜久家」前とABCマート前なのだそう。
配置図
「女子大生」という採用基準は特に設けていないらしいが、瀬戸さんいわく「土日のみのアルバイトなので必然的に大学生が多いのではないか」とのこと。
ちなみに、ライトフェニックスの時給は1200円で、勤務時間は11時~18時。制服はライトフェニックス用に特注しているもので、ほかにはないとのことだった。
取材を終えて
確かに以前はフェリスの学生だったが、現在交通整理をしている女性たちはフェリスの学生ではなかった。そしてたまにいるおじさんは、土日のみ元町商店街で交通整理をしていて、平日は別現場の配属となっているという。
そして最後に、商店街で、道行く人の案内や話しかけられる雑談に対するライトフェニックスたちの笑顔の対応が、見ていてもとても気持ちのいいものだった。
―終わり―
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