花畑牧場の豚丼を食べて「ウーン」な反応・その原因とは?

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生キャラメルで人気を博した『花畑牧場』が、豚丼としゃぶしゃぶの専門店として東京・青山にレストランを開店した。毎日のように行列ができているこの店舗では、食事をしたお客だけが生キャラメルを購入できることから、生キャラメル目当てのお客も多数いるようだ。

しかし、豚丼を食べた人たちがブログや掲示板に書いた感想を読んでみると、おいしさに関しては疑問に思う部分が浮き上がってくる。確かに「美味しい」という評価がある反面、「ご飯がやたらやわかったのは残念」「まずい! まずすぎ! 肉に、網の炭のにが~い味は移ってるは、硬いは、タレの味ほとんど付いてないは……」「決してマズイわけではないのですが、これで1450円はないだろう」などの、マイナス評価が多い。取材班は、実際に『花畑牧場』の東京・青山支店に豚丼を食べに行ってみた。

やはり、平日にもかかわらずランチタイムには50~60人が行列を作っており、30~40分ほど待たなくてはならないようす。待っている最中、人数を数えるため店員が何度もチェックしにくる。ひとり客だと優先的に早く店内に入ることができるようだ。また、生キャラメルを求めるためにやってきたお客も多く、店員に購入できる個数や売り切れていないかなどの確認をしているお客がいた。

40分ほど並んでようやく豚丼を食べることができた。見た目は非常においしそうで、どんぶりから肉がハミ出しているのが特徴的だ。しかし、どんぶりの底は浅く、ご飯の量はかなり少なめである(吉野家の豚丼並盛りの半分くらいだろうか)。20~30代の男性からすれば足りない量かもしれないので、150円をプラスして大盛りにしたほうがいい。

さっそく直火で焼かれた豚肉をほうばる。……これは? なんともいえない感想になるが、豚丼の焼かれた香ばしい肉を頭でイメージしていたせいか、そのギャップに味覚がやや混乱してしまった。この肉は、豚丼の肉というよりハムやベーコンのような肉に風味が近い。そう、肉としては悪くないのだが、ハムのような独特のクセがあるため、「美味しすぎる!」とは正直いいがたい味だ。

確かにホエー豚は美味しくて健康にもいい、高級な豚かもしれない。そして、イベリコ豚に匹敵する豚かもしれない。しかし、ホエー豚は豚丼の肉に合わないのではないだろうか? どうしても、あの独特のクセのある風味が豚丼に合っているとは思えないのだ。「どちらかといえば、ハムに最適な風味をしている」という感が否めない。『花畑牧場』の豚丼には、ホエー豚のモモ肉、バラ肉、肩ロース肉など、さなざまな部位を使用しているので、そのせいだろうか? 何かが美味しさを完全なものにしていない気がするのである。

豚丼に関しては他の追随を許さない有名ブランドの関係者A氏はこう語る。「豚丼で一番重要なのは、銘柄ではなく部位と脂身なんです。モモやバラ、肩ロースなど、まとめて豚丼の肉にしているお店もありますが、ちょっと疑問に思いますね。モモは焼き豚、バラはベーコン、肩ロースはチャーシューに適しているので、すべてが豚丼に合う肉ではないんですよ。豚丼にいちばん適した部位は、本ロースですね」

また、栄養士の長田さんは取材班に対してこう語る。「豚丼にモモ肉は適さないですね。ちょうどよい割合で脂身が乗っているロースがいちばんでしょう」。そういえば、有名ブランド関係者A氏も「豚丼の肉は、豚のブランドより部位が重要です」と語っていた。ロースでこそ、本当においしい豚丼を作れるのではないか?

確かにまずくはない『花畑牧場』の豚丼だが、心から「美味しい!!」といえない人がいるのも確か。生キャラメルブームで繁盛しているといわれることなく、豚丼で勝負していきたいのであれば、もっと研究が必要なのではないだろうか?
 
 
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